鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

バルセロナ滞在記「聖誕の門を仰ぎ見つつ」<45>

バルセロナ滞在記(2014年10月21日〜)<45>
2014年12月23日「誕生会を喜びつつ」



 21日の日曜日の夜に帰宅したので、結局六浦谷間の集会バルセロナ礼拝はできなかった。それでその日の礼拝は22日にささげたのである。この日の礼拝は日本基督教団の聖書日課によるのでクリスマス礼拝である。今年は待降節第一主日礼拝を11月30日にささげたのであるが、早くも四週間の待降期間が終わりクリスマス礼拝となったのである。日本にいれば、知人がクリスマス礼拝には出席するようになっており、六浦谷間の集会の礼拝をささげるようになって、クリスマス礼拝は10名くらい出席するようになっている。いつも出席されていた皆さんは残念がっていたが、今年はお許しいただいたのである。今年は連れ合いのスミさんと娘の羊子とバルセロナでクリスマス礼拝をささげる喜びを与えられたというわけである。聖書はイザヤ書11章1-10節、ルカによる福音書1章26-38節の聖書を与えられ、「いただくお恵みのクリスマス」と題して御言葉を取り次ぐ。旧約聖書イザヤ書は救い主がダビデの子孫として現れることを預言しており、新約聖書ルカによる福音書においてマリアさんから救い主が現れることを天使が告げたとき、マリアさんがしっかりと受け止めたことを示されたのであった。おりしもフィレンツェの旅で、いろいろな美術館でマリアさんの受胎告知からマリアさんとイエス様の聖画をこれでもか、これでもかと見せられてきたばかりであり、歴史を通して神様のお導きを示されるのである。今年も「いただくお恵みのクリスマス」を示されたのであった。
 ところで12月21日は娘の羊子の誕生日なのである。今年は日曜日と重なり、「いただくお恵み」でもある。しかし21日は旅の途上であり、ゆっくりと誕生日祝いをすることができなかった。と言っても21日の最後の昼食の時、デザートのケーキにローソクを一本立ててもらって、簡単なお祝いをしたのであった。22日は礼拝の時にも羊子の誕生日を覚えてお祈りしたし、食事の時にもお祝いしつついただいたのである。しかし、こちらの習慣は親しいお友達の皆さんと共にお祝いするのが習わしになっている。日本では家族でお祝いするか、本当に親しい数人の人と共にお祝いするのであるが、こちらでは皆さんを家に招待してお祝いするのである。それは夜9時からとしている。お昼の食事は午後2時頃であるが、羊子がスペインに渡って下宿させていただいたネウスさんが羊子夫婦と私達夫婦を、羊子の誕生日祝いとして食事に招待してくれたのである。14年前にバルセロナに渡り、このネウスさんには何かとお世話になっているのである。四つ星ホテルのレストランで美味しい食事をいただいたのであった。このネウスさんは日本に来られたことがあり、その頃の海老名第一ホテルの日本料理店で共に食事をしたことがある。
 さて今度は皆さんが羊子の家に来られる。実に14名にもなると言われる。我々の4人の他は8人の皆さんが来られるのである。羊子の食事の間は結構広い。だから我々4人で食事をする時にも余裕が充分ある。しかし、さらに8人も加わるのである。来られる皆さんはいつも親しくさせていただいている人たちばかりである。家がもっと広ければ、この間の披露宴の様に100人でもお招きしたいのである。この誕生会には親しくさせていただいているホアキンさん、通称マルケスさん(伯爵の意)も来られることになっていたが、89歳になられるお兄さんが逝去されたので来られなくなった。マルケスさんからは誕生日ケーキが用意されており、来られなくなったのでイグナシさんがいただきに行くったのであった。だから総勢13人の誕生会となった。羊子の親しいお友達は私達のお友達でもある。記念にお名前を記しておこう。まずサンタコロマ市の皆さんはホセ・ルイス神父さん、アルベルトさん、インマさん、カルミナさん、エレナさん達である。そして声楽家のマルガさん、フルート奏者のセヴェリンさん、音楽家のジャウマさん、カスタネット奏者のインマさん達である。2011年以来のお交わりの方もあり、皆さんも私達を大事にしてくれている。食事は11時過ぎには終わっているし、誕生日のセレモニーであるローソクの火を消すことも終わり、カヴァ(スペインのシャンパン)を飲みながらケーキをいただくも話は尽きず、12時を過ぎ、午前1時になっても話が続いているのである。しかし1時を過ぎるころには帰る方もあり、ようやく皆さんは腰を上げ帰っていったのである。お茶を飲みながらの懇談は延々と続いていく。皆さんが帰るやすぐにベッドに横になったのであった。誕生会に招かれた人は自分の誕生会には皆さんを招くことになる。いつもこのような集いが開かれているのである。日本人の感覚とは異なる発想なのである。もはや12月24日になっていた。



ネウスさんに羊子の誕生祝として昼食をいただく。



誕生会にお集まりの皆さん。



お祝いにハーモニカを演奏するのであるが。



羊子が作った巻きずしを皆さんは喜んで食べてくださった。