鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

バルセロナ滞在記「聖誕の門を仰ぎ見つつ」<44>

バルセロナ滞在記(2014年10月21日〜)<44>
2014年12月18-21日「フィレンツェの旅(3)」



 21日の最後は考古学博物館を見学して、これで見学は終わりにしたが、午後2時を過ぎておりお昼の食事にする。フィレンツェに来てから中華料理店には同じ店であるが二回も行っている。一度は昼食の時、二回目は夕食であった。その夕食の時には結構大勢の人が来ていた。店は込み合うほどにお客さんがいるのである。東洋人が多いようであるが、ヨーロッパの人々も結構入っている。中華料理、韓国料理、日本料理はヨーロッパの人々に結構喜ばれているということである。さて最後の食事は何にするか。また中華という意見もあったが、フィレンツェに来ているのだから、こちらの料理をいただくことにする。こちらのステーキは有名であるそうだ。前日は別の店であったが、やはりフィレンツェのステーキをいただく。肉が厚く、豪快なステーキであることが特徴である。この日のステーキは骨付きで、分厚い肉を切って食べる楽しさもある。美味しくいただいたのであった。食べ物と言えば、イタリアはアイスクリームが有名なのである。その店があちらこちらにあり、記念にというわけで食べてみたのであるが。格別美味しいというわけでもなさそうである。ところで12月21日のこの日は羊子の誕生日なのである。誕生会は自宅で行うことにしているが、この最後の食事の時、簡単ながら誕生会を行う。食事が終わった頃、ケーキの上に一本のロウソクを立てて、店の人に持ってきてもらう。羊子が火を吹き消して、ハッピーバースデイを歌いお祝いしたのであった。旅先での誕生会も思い出に残るであろう。
 フィレンツェの中心部は人があふれていたという印象である。日本人もかなり訪れているようである。日本人の女性のガイドさんが派手な衣装を着て、これまた派手な日傘をさし、日本人観光客を案内している。あのような格好であれば迷子にはならない。日本人が多いので四つ星ホテルの玄関には日本の国旗も掲げられている。EUの旗、イタリア、フィレンツェの旗と共にいくつかの国の旗が掲げられている。イギリス、フランスの旗と共に日本の旗も掲げられているのである。日本人も結構訪れており、四つ星ホテル級を利用する人が多いのである。しかし、必ずしも四つ星ホテルではなく、我々の様に二つ星ホテルを利用する人もあり、朝食は一緒であったことは記している。日本人と言えば、市内で市場が開かれており、そこには日本人が店を担当している。羊子が食事処等を尋ねていた。また別の市場が開かれていた。それはチァリティー関係の店であるが、ここでも日本人が出店しているのである。日本的なものを展示していた。その人とも親しくお話しをしたのであった。とにかく市内は観光客であふれている。デパートがあったので参考までに入ってみる。ここも人であふれていた。この場合はフィレンツェの人々であろう。歩くのも困難なほど人があふれているのである。他にはデパートなるものがないのであろうか。日曜日ということもある。バルセロナでも日本人の観光客が多いことについては今までも記している。サグラダ・ファミリアの周辺を歩けば必ず日本人に出あうのである。バルセロナ市内周遊観光バスには日本のマークも描かれている。日本語の案内もイヤフォンで聞けますよということである。
 どこの世界でも見かけるが、道行く人に物を売る人々である。先日もインターネットで紹介していたが、今一番売れているのは、カメラの自動写し三脚というのだろうか。三脚の先にカメラを設置し、誰に写してもらわなくても自分で写せる道具である。この三脚を売っている人々が実に多い。そして皮製品も売られている。イタリアの革製品は有名であるそうだ。あるいは腕時計を売っている。これらの人々が時には一斉に逃げ出す場面もあった。警察官が回って来るのである。見張り役がいて、警察関係が来ると知らせる。物売りたちは一斉に品物をまとめて逃げ出すのである。悪質な業者はどこにもいるし、スリや詐欺はたえないのである。観光地は魅力であるが、その魅力は他の人々も同じなのである。物乞いの人々もいたるところにいる。いろいろに理由を書いて金銭を求めている人々もいるのである。バルセロナサグラダ・ファミリアの周辺も同じようである。
 やはりヨーロッパの歴史の古い街なので、昔ながらの馬車が街中を走っている。馬はやたらに糞をするのであるが、糞をしても道路に落ちないように受け袋がつけられていた。馬車はローマを訪れたときにも人々を乗せて市内を歩いていた。道路を歩く馬車は自動車の警笛と思われる鳴物で人々に警告している。狭い道路で馬車が通るのはきついのであるが。日本でも鎌倉でも京都でも人力車が結構喜ばれている。しかし、鎌倉なども狭い道路で人力車は交通渋滞のもとでもある。
 こうして三伯四日のフィレンツェの旅は終わる。フィレンツェ空港を午後9時20分に飛び立ち、10時50分頃にはバルセロナに着く。タクシーで帰ったが12時頃には帰宅する。良い旅を企画してくれた羊子には心から感謝する。今までも昔を振り返るたびにフランスの三大美術館、イタリアのローマ・ヴァチカンを記してきたが、今後はイタリアのフィレンツェも加わることになる。



前回記したが、羊子がサンタ・マリア・デリッチ教会のミサで奏楽をする。



こんなに分厚いステーキを食べたりして。



旅先での羊子の誕生会。



ツリーに飾られている赤いものはフィレンツェの紋章。
イタリア語で「ジリオ」と言われ、「ユリ」である。