鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

常夏の国にて<31>

マレーシア・クアラルンプール滞在記(2013年3月13日〜6月4日)<31>
2013年4月12日「聖書の勉強会」



 「聖書の会」が開かれた。この会は毎回牧師館が会場となっている。前回は3月29日に開催されている。この時はスペインから来ている羊子も出席し、終わってから皆さんにピアノを演奏してお聞きいただいたのであった。隔週に開催されているので、本日の開催となる。前回は11名の出席であり、今回は10名の出席である。牧師館には二人用と三人用のソファーがあり、更にテーブルの四脚の椅子、ピアノの椅子、牧師書斎の椅子等で何とか座ることができる。前回は今回より一人多かったので、踏み台を椅子にしたのであった。牧師館のリビングは結構広く、まだ経験はしていないが牧師館開放日があるそうだ。かなりの人が訪れている写真が残されている。今は定住の牧師ではなく、ボランティア牧師として、それぞれ三ヶ月ずつ滞在する程度なので、個人的なものを置いていないので、まさに広々としている。
 「聖書の会」と言うから、聖書研究または牧師が聖書に関するお話をするのかと思っていた。そうではなく、読書会でもある。「主の祈り」(今を生きるあなたに)との日本基督教団出版局から発行されている本を読みながら、学び、懇談をするという形式である。著者はW・H・ウィリモンとS・ハワースの共著となっている。平野克己さんの訳である。前任のボランティア牧師のお勧めで読みはじめたと言われる。毎回、一章ずつ読み進めているようであるが、今回は第七章「我らに罪をおかす者を我らがゆるすごとく、我らの罪をもゆるしたまえ」との項目である。だいたい15、6頁にまとめられており、出席者が1頁位を目標にして、順次読み進めるのである。読み終ってから、分からないところ、よりよく示されたことなど、感想を述べながら懇談するのであった。




4月12日、牧師館で開催された「聖書の会」。


ところで今回は10名の出席であるが、そのうち4名は未受洗者である。最初の頃、礼拝に出席し、皆さんと共に賛美し、お交わりをされているので、未受洗者であるとは知らず、クリスチャンとの思いでお交わりをしていたのである。前週の日曜日は4月の第一日曜日であった。こちらのKLJCFはイースター等教会の祝祭日は聖餐式をせず、第一聖日に執行することになっている。クリスマス、イースター等の祝祭日礼拝にはグリークラブの協賛をいただいて、聖歌隊の賛美がある。グリークラブの皆さんは洗礼を受けておられない方が多くおられるのである。ここKLJCFは未受洗者への配餐はしていない。ボランティア牧師に就任して、最初の役員会が3月16日に開催される。その時、私の方からも聖餐式の姿勢を尋ねたが、役員会もこの件に関しては、はっきりとした姿勢を示されたのである。すなわち未受洗者に対する配餐はしないということである。先日4月6日にコー牧師夫妻と牧会者会議を開いたが、その時、どなたかが未受洗者であるかを伺っている。そして、4月7日に聖餐式が執行された。礼拝が終わった時、未受洗者の皆さんが、むしろご自分で、まだ洗礼を受けていないことをお話されるのであった。洗礼への思いは持っておられる。ある方は、できれば日本に帰って、最初に出会った教会で受洗したいと言われる。また、別の方はもう50年もキリスト教と共に生きていると言われ、洗礼へのきっかけがないと言われるのである。いずれ神様の不思議なお導きが与えられると信じている。これらの皆さんをお祈りしたい。「聖書の会」で約半分の方は未受洗者なのである。懇談するうちにも、思いもよらない意見に、考えさせられることがある。まさに聖書を学ぶ原点を示される思いである。いつも10名前後の出席であるが、礼拝は他の集まりに出席しながらも、この「聖書の会」には出席されておられる方もいる。いろいろな立場で聖書の向かう姿勢を示されるのである。
今までは午後2時30分からであったが、この日から午後3時からとなった。終わってから、毎週金曜日に開催される夜店露天商を覗いて歩くために遅くしたのである。前回は早すぎて、まだ店開きをしてないところもあった。私達も連れて行っていただき、いくつかマレー料理を買い込む。夕食はマレー料理を喜んだのである。