鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

スペイン滞在記 <26>

 
スペイン滞在記(2011年4月4日〜5月18日) <26>
2011年4月22日「焼きそば」
 

今週は受難週であるということを、しっかりと受け止めて日々歩んでいる。日曜日はカトリック教会の棕櫚の主日ミサに出席した。というより見学した。その前日の土曜日はバルセロナ日本語で聖書を読む会の礼拝を羊子の家で行った。9日に開催の予定が変更になったのである。従って礼拝続きということになる。そのためか、私たちとしての受難週礼拝をささげることを失念してしまったのである。本来、カトリック教会のミサに出席したとしても、家族としての礼拝をささげることにしていたのである。前記したように礼拝続きでもあったからである。次の日曜日はイースター礼拝である。カトリック教会のミサに出席するとしても、日曜日の夕刻には家族礼拝をささげることにしている。実はスペインに発つ前、在バルセロナ中、6回の主日を迎えるので、礼拝をささげる準備をしてきている。礼拝順序、礼拝説教を作成し、プリントアウトし、メモリーを持ってきている。だから、16日に開催のバルセロナ日本語で聖書を読む会の礼拝において、カトリックの信者の方もおられるので、礼拝順序はいくつか変更して礼拝をささげたのである。
 



4月16日のバルセロナ日本語で聖書を読む会。

羊子の家で開催。
礼拝で説教する。



午後2時頃、そろそろ昼食である。しかし、スミさんと星子は体調がよくなく横になっている。羊子は仕事でデスクに向かっている。どうやら暇人は私のようで、だから私が昼食の準備をすることにした。先日、中華店が並ぶ街で「焼きそば」を買ってきているので、他の具材も揃っていることもあり、思いついたのである。たまねぎ、ジャガイモ、ピーマン、キャベツ等がある。もやしが無いのが残念である。それらを縦長に細く切り刻み、ベーコンと共に炒める。焼きそばは半生ではなく、乾麺になっているので茹でる。野菜炒めに茹でた焼きそばを混ぜ、タレを入れて出来上がりである。日本の家にいるときは、通常はスミさんが食事の用意をしてくれているが、時には私もしないではない。焼きそば、具沢山味噌汁、カレーライス、おでん、魚の煮付け等である。もともと料理は嫌いではなく、時間があれば台所に入るのである。しかし、通常はスミさんが用意してくれるので、台所に入らないが、スミさんが具合悪かったり、出かけたりするときは、結構楽しんで食事の支度をしたものである。
 

コシナ(台所)に入って「焼きそば」作り


見栄えが良くないが、皆よろこんで食べる


スミさんが数年前に、1ヶ月間、2ヶ月間、羊子のいるスペインに出かけた。大塚平安教会在任の頃である。そうすると教会の皆さんが心配して下さり、順次お料理を持ってきてくださるのである。不自由しているだろうと思われているのである。しかし、衰えることなく生活しているので、牧師は一人でも適当に生活できるのだと理解されるようになる。最初の1ヶ月間不在の時は皆さんが差し入れてくれたのであるが、二回目の2ヶ月間不在の時は、もはや心配されなくなったようである。あまり差し入れが無かったからである。しかし、私がカツオのお刺身とお豆腐を好むことを知っている方が、いつも新鮮なものを差し入れてくれたことは、とても感謝している。壮年会も牧師の一人暮らしを見かねて、中華料理店に招待してくれた。
 一人暮らしでも食生活には困らないことを述べているようであるが、いつも夫婦で食べていた食事が、一人で食べることの、なんとなく物足りなさもあるのである。しかし、一人で生活されておられる方を何人も知っているので、牧師として、実際一人暮らしの体験をすることはよいことだと思わせられたのであった。それにしても、世の中の「旦那」の中には、料理が全くできない人がいるようであるが、生きていくためには、自分で責任を持つべきと言いたい。
 「焼きそば」作りで昔を思い出してしまった。出来上がる頃になって、「なんか良い匂いがしているみたい」と勉強をしているRMさんが顔を出し、休んでいた星子も起きてきた。久しぶりに皆で日本式焼きそばを食べた。「なんか、日本にいるみたい」と誰言うともなく感想である。こちらの食事は全体的に「くどい」のである。昨日もランブランス通りのレストランでパエリャのようなパスタを食べたが、ボリュームがあり、油こく、お腹に応える食事でもあった。スペインに行ったら、それなりにスペイン料理を食べようと活き込んでいたが、最近はどうも逃げ腰である。星子も元気が出始めて一緒に食べた。一安心である。