鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

神の国の宴会…(テレフォンメッセージ 3 )

テレフォンメッセージより。
 
 
神の国の宴会」
今回は神の国の宴会のお話です。一つの例話をお話しましょう。ある人が宴会を開き、大勢の人を招きました。食事を始めるにあたり、特殊なルールを言いました。それはまず会食する人は、腕に添え木を付け、腕が曲がらないようにして食べるということです。手はまっすぐのまま食べるということです。人々はこのルールを面白がり、早速添え木をして食べ始めました。ところが、食べられないのです。腕が曲がらないので、食べ物を箸でつまんでも、口に持ってくることができないのです。それで、中にはご馳走を上まで持ち上げて離し、口で受け止めるというやり方で食べる人が居ました。うまく口に入らず、顔が汚くなってしまいました。また、犬や猫のように口を直接ご馳走に持っていき、食べている人が居ます。これも口の周りが汚れてしまいます。こうして四苦八苦して食べるのでした。ところが、口も顔も汚さずに食べている人々がいます。そして、好きなものを食べて、満足しています。どうやって食べたのでしょう。ご馳走を自分の口に持ってこようとするから食べられないのです。自分の前に居る人の口に入れてあげることは、腕を曲げなくてもできるのです。相手も自分が食べたいご馳走を口に入れてくれます。何ておいしいご馳走であり、楽しい食事であるかを知るのでした。
神の国に招かれる人は、自分のために生きる人ではなく、他者を見つめて生きる人なのです。まさに宴会の人々は社会の姿です。相手を大事にする姿は、神様が私を大事にしてくれるのです。私は力もなく、何もできない、と思う必要はありません。私たちには祈りが与えられています。家族のため、友達のために祈ることができるのです。神様の国の宴会に招かれている私たちは、神様のおいしいご馳走を食べることができるのです。

聖書の言葉
「人々は東から西から北から南から来て、神の国で宴会の席に着く。」
ルカによる福音書13章29節)