鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

常夏の国にて<17>

マレーシア・クアラルンプール滞在記(2013年3月13日〜)<17>
2013年3月29日「聖書の会に出席する」



 今日のメインは牧師館で開催された聖書の会である。牧師館で開催されるので、いつもはどなたかが送迎してくださるのであるが、今日はその必要はない。私達が皆さんをお迎えするのである。午後2時30分からの開催であるが、2時過ぎには来られる方があった。司会は坪井明子さんで、今日は羊子がいるので、ピアノ伴奏で賛美歌を歌う。54年版讃美歌の142番、第二編177番を歌う。いつもは奏楽なしで賛美歌を歌うそうだ。聖書の会であるが、前任の山崎往夫牧師時代から読書会をしているようである。取り上げている本は「主の祈りー今を生きるために」(W・H・ウィリモン、S・ハワーワス=平野克己訳、教団出版局)である。主の祈りを10章に分けて解説している。今日は6章を順次読み、その後は皆さんで感想を話し合うのであった。皆さんは「主の祈り」については常にお祈りしているのであり、改めて「主の祈り」の問いかけを示され、示されることが多かったようである。午後4時には終了し、記念写真を写す。その後お茶をいただきながら歓談する。そして、羊子が数曲ピアノ演奏をし、皆様に喜ばれる。



聖書の会が終わり、羊子がピアノの演奏をする。


 午後5時頃、皆さんがお帰りになるとき、毎週金曜日の夕刻に青空市場があると言われ、私達を誘ってくださった。野菜、果物等の食材が売られると言う。珍しいということと、経験の意味で覗いてみることにした。日置さんご夫婦が私と羊子を車に乗せてくださる。スミさんは行かないことにした。車に乗ること5分である。すぐに青空市場の通りに着いたが、まだ時間が早いようで、これから店を広げようとしている。それでも開いている店でバナナと煮込んだ豚肉を買う。魚屋さん、駄菓子屋さん、いろいろな店が出ていた。店が出ている反対側に犬がいて、羊子が買い求めた豚の肉を一切れ差し出すと、恐る恐る近づいてきて、遠慮しながら食べていた。この国では犬は汚れた動物で、犬を連れて歩いている人を見たことがない。野良犬なのか、ごく時たま見かける程度である。しばらく歩いていると、畑の方で犬の鳴き声がするので、羊子が覗いてみると、犬が籠に入れられていたという。イスラム教の教えの中に、犬が汚れていると言われているようである。イスラム圏の社会なので、全体的に犬はいないのであろう。それに対して、日本にしても、スペイン・バルセロナにしても、犬達は人間と共に生活しているのである。だから、犬のいない社会は不思議に思える。猫は汚れてはいないようであるが、猫の姿もあまり見かけない。ときどき見かけることもある。



飲茶をいただく。



青空市場の魚屋さんを覗く。



 今日は「聖書の会」がメインであるが、他にも記しておく事柄がある。お昼に諸江さんが飲茶をご馳走してくださった。飲茶(ヤムチャ(広東語)、英語:Yumcha)とは、中国広東省、香港、マカオを中心に行 われている習慣で、中国茶を飲みながら点心を食べることである。広東省出身の華僑・ 華人が多い中国国外のチャイナタウンや、国内の一部ホテルの朝食などにおいても行われている。茶は味の濃い点心と相性がよいことに加え、消化を促進する作用があり、また点心の油分の吸収を阻害する手段にもなっている、とネットで説明している。「稲香」という店で、先日スミさんと共に、この店の隣で中国のおそばを食べている。その飲茶には国際理工専門学校の事務長である近藤さんも一緒であった。諸江さんも近藤さんも午前中はその学校で講義をされていたのであった。
 そして、夜は夜で記しておかなければならないことがある。YJCFすなわち若手の教会員と言うのか、その皆さんが私達家族と夕食をしましょうと、焼鳥屋さんに案内してくれたのである。その焼鳥屋さんを経営しているのが教会員の方であった。男性3、4名が集まる予定であったが、結局は諸江さんと佐藤さんであり、我々を加えて五人で美味しい焼鳥をいただいたのであった。「炭家」(sumi-ka)と言う店であった。店主が日本人なので、店員の何人かも日本人であった。店内は常時満席で、外で待っている人もあった。マレーシアに来て焼鳥を食べるなんて、忘れられない思い出である。日本にいても、今はまったく行かないのに。