鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

常夏の国にて<18>

マレーシア・クアラルンプール滞在記(2013年3月13日〜)<18>
2013年3月30日「タワーを仰ぐ」



 マレーシア・クアラルンプールと言えば二つのタワーがシンボルとなっている。一つはKLタワーである。もう一つはツイン・タワーである。クアラルンプールにいるのだから、この二つのタワーのそばに行ってみたいと思う。牧師館からこの二つのタワーは見えるのであるが、やはりそばに行ってみたいと思う。羊子がいるので、行くとしたら今日である。と言うわけで出かけることにした。
 牧師館のあるコンドミニアムからクアラルンプール市内に行くには、電車で行くことができるが、その電車に乗るにはタクシーで行かなければならない。それなら、そのままタクシーで市内まで行った方がよい。コンドミニアムを出たところでタクシーを止め、どのくらいで行くか聞く。RM20と言うので、そのタクシーで行くことにした。実は昨日、焼鳥屋さんの帰り路はタクシーできたのであるが、その時の料金もそのくらいであったからである。タクシーの運転手はツイン・タワーの近くで我々を降ろしたが、ツイン・タワーからKLタワーへの道順も教えてくれた。ペトロナス・ツイン・タワーと言われているが、452mもあるオフィスビルである。日本と韓国の建築会社によって建造され、1998年から2003年までの5年間、世界で最も高いビルであったと言われる。ほとんど同じビルが天を目指して伸びているのである。上には展望台があるそうだが、スミさんは高所恐怖症なのでパスとする。高い建物はタワービルばかりではなく、街中が高いビルが建ち並んでいる。




クアラルンプール市街地は高層ビルが建ち並ぶ。



高層ビル街を歩くのは疲れる。夫婦は思わずベンチで休む。



KLタワーを仰ぐ。


 この場所からもKLビルは見えるが、やはり近くまで行くことにする。結構歩くことになる。途中、水分補給で喫茶店に入る。パイナップルジュースと水を注文する。そして、一息ついてKLタワーに向かう。結構近くまで来たので、やはり仰ぎ見ながら写真に収める。羊子はすぐ下まで行って写していた。KLタワーは通信タワーである。1996年に完成している。276mの高さである。やはり上には展望台や回転レストランがあるそうだ。スミさんは私と羊子の二人で昇って来たらと言うが、そうもいかないのでパスしたわけである。
 その後はタクシーでチャイナタウンに向かう。そこにはセントラル・マーケットがあり、楽しい所だと言われていた。多数の雑貨品店が入っている。中国、インド、マレーシア等の様々な雑貨品である。中にはドクター・フィッシュで足をきれいにする場所もある。インド系の木工品屋で木箱を購入する。RM20であり割引きとなっている。自分のために買ったのであるが、バルセロナマルケスさんに贈呈することにして羊子に託したのである。歩いては覗いているうちにも疲労と空腹を覚える。チャイナタウンであるので、中国料理を食べるべきであるが、昨日も飲茶をいただいたし、今日はケンタッキーの店でいただくことにした。このケンタッキーは世界中何処にもあり、バルセロナでスミさんと入ったことが思い出される。昼食後も雑貨品屋を覗いて歩いたが、市内観光は疲労が加わるのでしないことにし、帰路につくことにした。   停っているタクシーに、牧師館の住所を示し、いくらかかるかと羊子が尋ねる。RM40だと言う。ふっかけられている。来る時はRM20であったのに。それで、バスで帰ることにし、羊子が停まっているバスに牧師館方面を尋ねる。どうやらバスターミナルがあり、そこから牧師館方面のバスが出るようだ。しかし、どのバスが牧師館方面なのか分からない。それで数人の人に羊子が尋ねているうちに、U72系統が牧師館方面であることが分かる。実は一人の婦人に羊子が尋ねたところ、自分もそちらの方面であり、このバスに乗れば良いと教えてくれたのである。ようやくバスに乗ることができた。三人でRM6だから、タクシーに対してはるかに安いのである。バスに乗っても、はたして牧師館に行くのか、そんな思いを込めて話していると、後ろに座っていた若い女の子が、「どこに行くんですか」と日本語で尋ねる。頭に布をかけているのでマレー系の人である。今、日本語の勉強中であるそうだ。牧師館の住所を示すと、自分も同じコンドミニアムであり、7階に住んでいるという。こうした親切をいただきながら帰宅することができた。午後4時頃であった。疲労が出て、思わずベッドに横になる。