鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

バルセロナ滞在記「聖誕の門を仰ぎ見つつ」<32>

バルセロナ滞在記(2014年10月21日〜)<32>
2014年11月29日「シウタデリャ公園に行く」



 11月27日に犬の散歩がてら、人間の散歩でもあるがシウタデリャ公園へ行く。一昨日のことであるが、記録しておくことにする。その日の昼食は私がカレーライスを作り、みんなは美味しいと言って食べてくれた。一休みしてからシウタデリャ公園に行くことにしたのである。歩いていくのであり、連れ合いのスミさんは歩くことが困難なので行かないことにした。羊子はピアノのレッスンがあるので行かない。イグナシさんと三匹の犬達と出かけたのである。30分の距離である。公園までの道は、2011年にバルセロナに滞在したとき、星子と共に地中海迄歩いたが、一部は同じ道であった。地中海までは実に1時間は歩いたと思う。帰り道にこのシウタデリャ公園の中に動物園があることを知り、星子は見物したかったのであるが、もう結構夕刻でもあったので、いずれ機会を見ることにして見物は断念したのである。しかし、その後機会もなく、今回のバルセロナ訪問にしても日程は短く、結局星子にとって動物園見学はできないのであった。我々は長く逗留しているので、その気になれば行くことができるのであるが、今のところ予定がない。
 シウタデリャ公園はバルセロナの街並みが続いている一角にある。公園の建設は1873年で若きガウディもデザインを担当しているそうだ。1888年には万国博覧会の会場にもなったと言われる。現在は緑豊かな市民の憩いの場となっており、ジョギングする人、木陰のベンチに座りおしゃべりをする老人たち、芝生に寝そべり読書する若者、そして犬の散歩にくる人々が絶えないと言われている。ここにも卓球台が四台もあり、若者たちが楽しんでいた。この公園は二回目である。2012年に連れ合いのスミさんとバルセロナに来た時、羊子とイグナシさんが車で連れて行ってくれたのである。その時は犬達が四匹もおり、一緒に散歩したものである。犬のルカ、バンビ、キュピそしてルルがいた。ルルは2011年12月10日に亡くなっている。緑の敷地と共に池があり、広い運動場もある。池にはいろいろな種類の水鳥たちがくつろいでいた。マンモス象が等身大で置かれている。このマンモス象の前で写真を写す人が絶えない。そして、この公園の中に動物園があるのである。この公園に隣接してカタルーニャ州議会の建物があった。絶えずここで議論をしているということだ。
 議論といえば、スペイン人は絶えず議論をしている印象がある。テレビでも何を議論しているのかわからないが、テレビをつければ必ず何かの議論をしているのである。またいろいろな取材も放映されているが、議論の場の取材が多い。時々、イグナシさんに車に乗せられることがあるが、彼は必ずラジオをつける。するとラジオでも何やら議論しているのである。我々にはあまりにも早口でしゃべっているとしか思えない。また、知り合いと道で出会った場合、いろいろと挨拶やら状況を話しているのであろうが、話の長さには驚いている。時々、羊子が何を話していたのか教えてくれるが、はっきり言えばなんてことはない話なのである。我々は言葉が通じないこともあるが、あまりしゃべらないので、日本人は無口であると思われているであろう。実際、日本人は寡黙が美徳と思っている人もおり、男はおしゃべりでない方が良いと思っている人もいる。女性の話好きは日本人も同じである。日本にいるとき、毎日2時間くらい歩くが、行きがけに女性が立ち話しをしている。一回りして1時間後くらいに同じ場所に来ると、まだ話していることもある。話好きはどこの国の人も変わらないが、日本人の男性はどちらかといえば多くは語らないのである。良いのか、悪いのか。
 シウタデリャ公園から帰る頃になって雨が降りだしてきた。羊子が車で迎えに来ると連絡をよこしたが、それほどの雨ではないので歩いて帰ることにする。こちらのビルは一階が店舗で、その上は住宅になっている。その場合、大抵の住宅にはベランダがあり、従ってビルに沿って歩けば雨がよけられるのである。犬達はそれなりに服を着せている。雨のためではなく、防寒対策である。途中、中国系のスーパーにより、味噌を買い求める。味噌や醤油の類はこちらのスーパーでは売られていないのである。雨の中であるが、約30分歩いて帰宅したのであった。
 27日のことを思い出しつつ記したが、昨日の28日のことも記しておこう。犬達は3匹いるが、2匹の猫を含めてそれなりに健康管理をしている。犬にしても猫にしても具合が悪くなって手術したこともあり、またお医者さんの世話になり、時々検診しているのである。ここのところ犬のキュッピのお腹の調子が良くないので、お医者さんに診てもらっている。昨日の28日が検診の日であり、動物病院に行く。病院と言っても、商店と並んでいる大きさで、事務所の様な所である。女の先生がいろいろと調べてくれる。熱を測ったり、全体的に体の様子を見たりしていたが、もう普通の状態に戻ったと言われる。他の犬達も一緒に病院に行き、先生を怖がることもなく、喜んで病院の中を歩き回っていた。
 さて28日であるが、そろそろクリスマスの準備に入る。待降節は30日からであるが、待降節になるやクリスマス関係の売り出しになる。そのため広い歩道の両脇に屋台が造られ、そこでいろいろなクリスマス関係の物が売られると言われる。その準備がぼつぼつ始められているのである。



広い公園を犬達が喜んで走り回る。



公園の中にある池の前で。



動物病院で健康診断。



待降節の売り出しの準備が始まる。