鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

バルセロナ滞在記「聖誕の門を仰ぎ見つつ」<33>

バルセロナ滞在記(2014年10月21日〜)<33>
2014年12月1日「バルセロナ待降節を歩む」



 今年も待降節を迎えた。11月30日が待降節第一主日であり、今年はバルセロナに滞在しているので、六浦谷間の集会バルセロナ礼拝として、羊子の家で待降節の礼拝をささげたのである。30日の午前9時から、羊子はサグラダ・ファミリアのミサにおける奏楽奉仕で出かけて行く。いつもはその頃に起床して食事をし、その後は犬の散歩やら仕事で出かけて行くのであるが、日曜日は9時からミサが始まるので、それまでには教会にいっていなければならない。サグラダ・ファミリアのミサは午前9時ばかりではなく、日曜日は数回に渡ってミサが行われるが、羊子は午前9時からの最初のミサの奏楽を担当しているのである。以前はどのようであったのか分らないが、羊子の奏楽により霊性が高められるようである。教会には祈祷グループがあり、羊子の奏楽を喜び、自分たちが行っている祈祷会でも奏楽を担当してほしいと言われる。月に一度くらいの木曜日に祈祷会を開いているそうだ。羊子の奏楽によりお祈りが深まると言われる。しかし、羊子はいろいろと忙しく、定期的な約束はできないのである。はっきりとはお答えしないということであった。日曜日はお昼の12時からは今まで出席していたパロキアの教会でミサの奏楽奉仕がある。サグラダ・ファミリアから10時30分頃に帰り、すぐ六浦谷間の集会バルセロナ礼拝をささげたのである。
 このように羊子の家で礼拝をささげるので、讃美歌選集を作ってきた。讃美歌21からであるが60曲をコピーして冊子にしている。それを五冊作成して持参した。11月20日バルセロナ日本語で聖書を読む会の礼拝が開かれたが、さっそく讃美歌選集を用いたのであった。その様に讃美歌が必要であると思い、2012年にバルセロナに来るとき、讃美歌を何冊か持ってくる予定であった。六浦谷間の集会も礼拝で献金をささげるようになり、その献金で讃美歌を購入してバルセロナ日本語で聖書を読む会に寄贈する予定にした。ところが、バルセロナの集会は必ずしも日本基督教団の讃美歌を歌うのではなく、時には聖歌も歌われるということであった。そのため讃美歌の寄贈ではなく献金をささげたのであった。今回、讃美歌選集を作ったのは、六浦谷間の集会バルセロナ礼拝のためである。羊子も私も讃美歌を持っているが、それでも余分に五冊もあれば、心配する必要はないということだ。
 11月30日は待降節第一主日であり、いつものように日本基督教団の聖書日課より御言葉を示される。聖書はエレミヤ書33章14-16節、ルカによる福音書21章25-36節から、説教「救い主が来られる」と題して御言葉を示される。人類は歴史を通して救い主を求めている。強き存在が世を支配するのであるが、一時的には支配者を「平和の王」、「救いを与えてくれる人」として喜ぶが、しかし実際には失望していくのである。ローマではカエサルの後、アウグスティヌスが初代の皇帝になるが、人々は「平和の王」として歓迎する。その時代に主イエス・キリストが降誕されたのである。平和の王として歓迎した皇帝は過酷な労役、税金を徴収するようになり、人々は失望していくのである。そして、人々により捨てられた主イエス・キリストこそ救い主であり、平和の王であると確信するようになるのである。
 六浦谷間の集会バルセロナ礼拝は当初は奨励程度であった。しかし、これからは今までのように説教を作成することにした。それは11月20日バルセロナ日本語で聖書を読む会の礼拝で説教を作成したので、これからは説教を作成して、今までのようにブログで公開することにしたのである。このところ説教を公開しなくても、毎日の閲覧があり、折角ブログの説教を開いてくださるのに、新しく公開しないのでは申し訳ないと思うようになったからである。そのことはブログにおいても同じである。「隠退牧師の徒然記」として300回まで公開しているが、バルセロナ生活と共にしばらくお休みにすることにしていた。しかし、このブログも皆さんが読んでくださるためにカウントが増えているのである。それでは来年まで休んでいないで、バルセロナ滞在記を公開することにしたのである。10月21日にバルセロナに来たが、日記は毎日記していると、写真も毎日整理しているので、ブログはいつでも公開できるのである。それでブログは12月1日付で公開することにした。同時に説教ブログも公開することにしたのである。ブログを読んでいただければ、バルセロナで元気に過ごしていることがわかるであろう。
 いよいよアドベントに入ったが、バルセロナでも今まで準備されていたクリスマス用品の販売店が一斉に店開けする。しかし、30日は朝から雨で、店を開けたもののお客さんが少ない。しかし、12月1日は快晴とは言えないが晴れ間もあり、お客さんも多い。わざわざ遠くから買いに来る人たちがあるとか。そして観光客も単にお土産屋さんばかりではなく、クリスマスグッズのお店を楽しく見て回るのであった。



店あけした屋台。この日は雨であった。



一時的簡易トイレも設置される。



サグラダ・ファミリアの西側の公園。
鳥たちが落ちた木の実を食べている。



サグラダ・ファミリア聖誕の門。
観光・見物客が絶えない。