鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

隠退牧師の徒然記<210>

隠退牧師の徒然記(2013年7月20日〜)<210>
2013年11月28日「慣れない音に耳を傾けて」


聖書の言葉
彼らの家に集まる教会の人々によろしく伝えてください。わたしの愛するエバイネトによろしく。彼はアジア州でキリストに献げられた初穂です。
(ローマの信徒への手紙16章5節)



前回のブログで、11月24日は横浜本牧教会の礼拝に招かれ、久しぶりに説教を担当させていただいたことを記した。そして、礼拝後は愛餐会で、私達夫婦を囲んでのお食事であった。皆さんとのお交わりを記している。それは午後2時前には終了したのであるが、そこで帰るところであるが、まだ教会にいなければならないのである。その日の午後4時から、横浜本牧教会はクリスマスコンサートを開催するので、拝聴することにしたのである。同教会の森田裕明牧師から礼拝のお招きのお電話をいただいたとき、そのクリスマスコンサートのことについても伺っている。しかし、その時は礼拝後からコンサートまで臨むと夜になってしまうので、コンサートは失礼するとお伝えしたのであった。しかし、その後に状況が変わるのである。
11月12日に中華街でおもてなしをいただいたことについては、11月20日のブログで「本場の料理をいだきながら」と題して記している。横浜本牧教会の稲本誠一さん、佑子さん、片平英子さん、そして片平さんのお嬢さんの尚子さんと美味しい中華料理をいただいたのである。帰国中の羊子のために設定して下さったのであるが、私達夫婦もお相伴にあずかったのである。稲本ご夫妻、片平英子さんと尚子さん、そして片平さんのお孫さんがそれぞれスペイン旅行をされ、バルセロナの羊子の家にお寄り下さったのである。そのお交わりが機縁になり、帰国中の羊子のおもてなしをいただいたのである。その時、11月24日に開催される横浜本牧教会のクリスマスコンサートの演奏者については尚子さんが関わっていることを示されたのであった。当初は礼拝後に帰るつもりでいたのであるが、尚子さんとの関わりであれば、これはぜひ拝聴しなければならないと示されたのである。
さて、愛餐会が終わり、午後4時までどのように過ごそうかと思案していた。愛餐会後は教会学校教師会が開かれるという。教会のお近くの方はひとまず帰宅される。他の方もいろいろと職務がある。皆さんとお話するということもなさそうである。それで私は出かけることにしたのである。誰かさんのせいにする訳ではないが、事前の入れ知恵もあった。夫婦でこの日のことを話しているとき、私が時間をもてあますことでぶつぶつ言っているので、連れ合いのスミさんが、それならサウナにでも行ってきたらと勧めるのである。私はその時、行くとも行かないとも言わなかったが、その方向に傾いていたことは確かである。それまでの時間は本を読むつもりで持参はしている。読書より出かける誘惑に負けたのである。伊勢崎長者町付近にサウナがあり、最近は行かないが、以前は時々出かけていた。バスで行って、少し歩けば行きつくところであった。そこでリラックスして、教会にもどったのは午後4時前であったのである。
さて、少し早いがクリスマスコンサートが開かれた。演奏はヴァイオリンで、奏者はルーマニア生まれのダヌーツ・マーニャさんという男性である。各地でコンサートマスターとして活躍されていると言われる。演奏ではスペインの曲、アルベニスの「タンゴ」、グラナドスの「スペイン舞曲」等も演奏され、羊子のピアノ演奏でも耳にしているので親しみを持つ。サラサーテの「ツィゴイネルワイゼン」等、12曲を演奏された。伴奏は青山夏実さんという女性であった。来場された皆さんも、終わりには拍手が鳴りやまないほど感動したようである。
私は今までコンサートという演奏会には行ったことがない。趣向としてもコンサートには行かなかったと思う。一方、連れ合いのスミさんは若い頃からいろいろなコンサートに出かけている。だからその辺りは共通の話題にはならないのであるが、それでも大塚平安教会時代、チャペルコンサートでいろいろな演奏者を招いている。ヴァイオリン、チェロ、ハープ、トランペット等管楽器等の演奏者を招いてはいろいろな演奏を経験している。今回のヴァイオリンのソロ演奏には、やはり感銘を覚えたと言っておこう。
今回のチャペルコンサートは入場料は取らないが、献金をしていただいている。献金先は日本キリスト教海外医療協力会にささげられる。横浜本牧教会の教会員にはその団体の総主事である大江浩さんがおられることもあり、同会にささげることにしたようである。その総主事の大江浩さんはいつも「総主事通信」を毎月メールで送信して下さっている。それによりキリスト教海外医療協力会の活動を示されている。困難な地域でワーカーと言われる人々が働いている実情を知ることができる。同会はまた東日本大震災の人々の救済、支援にも立ちあがっている。まことに貴い働きをしていると示されている。演奏の合間にその大江浩さんのお話があった。献金先の説明であるが、困難な状況に生きる人々の現状を、お話と言うより、窮状を訴えられたのである。ヴァイオリンの名演奏と共に祈らなければならない人々を示されたのであった。
横浜本牧教会の皆さんとの暖かいお交わり、心に響くヴァイオリンの演奏、そして祈りの課題を示された祝福の一日であった。



ヴァイオリンのソロ演奏をするダヌーツ・マーニャさん。



日本キリスト教海外医療協力会の活動を紹介する総主事の大江浩さん。