隠退牧師の徒然記　＜１２５＞

隠退牧師の徒然記（2011年6月1日〜）＜１２５＞
2012年7月23日　「知られ、知りつつ」　

聖書の言葉
わたしは良い羊飼いである。良い羊飼いは羊のために命を捨てる。羊飼いでなく、自分の羊をもたない雇い人は、狼が来るのを見ると、羊を置き去りにして逃げる。彼は雇い人で、羊のことを心にかけていないからである。わたしは良い羊飼いである。わたしは自分の羊を知っており、羊もわたしを知っている。それは、父がわたしを知っておられ、わたしが父を知っているのと同じである。わたしは羊のために命を捨てる。
（ヨハネによる福音書10章11-15節）

　昨日の7月22日の六浦谷間の集会は、連れ合いのスミさんと二人だけの礼拝であった。最近は讃美歌54年版を使っているので、懐かしみながら賛美をささげる。この日は午後3時から横須賀上町教会の伝道師就任式が行われたので、スミさんと共に出席した。横須賀上町教会については、しばしばこのブログで記しているので、今回はあまり触れないことにする。2010年10月から牧師不在の教会となり、代務者をおいての歩みであった。今年4月から宮澤恵樹伝道師を招聘して新たなる歩みが始まったのである。この横須賀上町教会の就任式には今回で三度目の出席となる。最初は1961年に清水ヶ丘教会出身である斎藤雄一牧師の就任式、そして二度目は1992年に大塚平安教会出身の森田裕明牧師就任式、そして今回の宮澤恵樹伝道師の就任式である。50年間、横須賀上町教会の歩みを心に示されながら歩んできたとき、私自身が現在、横須賀上町教会と関わりながら歩むようになっているのである。2010年10月からは代務者をおいての歩みとなったので、毎月一回、礼拝説教を担当するようになったし、今回伝道師が就任したとしても、しばらくは聖餐式執行と礼拝説教を月一回担当することになっている。50年前から今の状況へと神様が御導きくださっていることを示されるのであった。
　就任式は神奈川教区議長の岩粼隆牧師が司式を行う。就任式は原則として教区総会議長が司式を担当することになっているのである。宮澤恵樹伝道師の誓約があり、教会員の誓約が行われる。これで牧者と教会員が一つになって宣教の業へと導かれるのである。今後の横須賀上町教会の歩みを心からお祈りしたのであった。
　就任式に出席しながら、自ずと私自身の神奈川教区議長時代を思い出す。副議長2年、教区議長4年間務めたが、議長の職務としての就任式司式を何度務めたことであろう。整理している訳ではないが、当日の式次第や写真をファイルしているので、久しぶりに開いたのであった。副議長時代は、1996年6月23日に橋本教会の柳田剛行牧師・柳田雅江伝道師就任式。1996年6月30日に伊勢原教会の佐久本正志牧師就任式。1996年7月7日に田園江田教会の的場恵美子伝道師就任式。年月不明であるが相模原教会の西田恵一郎伝道師就任式。教区議長時代は、1997年4月13日に武山教会の小堀新平牧師就任式。1997年5月25日に清水ヶ丘教会の武田治子伝道師就任式。1998年6月28日に新丸子教会の片岡健吉牧師就任式。1998年7月12日に秦野西教会の高田昌和伝道師就任式。1998年8月2日に菊名教会の橋本直行伝道師就任式。1998年9月6日の新横浜教会設立式及び渡辺重夫牧師就任式。1999年3月14日に秦野西教会の高田昌和牧師就任式。1999年3月28日に横須賀小川町教会の遠藤忠牧師就任式。1999年5月9日に茅ヶ崎恵泉教会の大門義和牧師就任式。1999年6月6日に上星川教会の友川栄牧師就任式。1999年6月13日に川崎戸手教会設立式並びに大倉一郎牧師・孫裕久伝道師就任式。1999年7月4日につきみ野伝道所の三原信惠牧師就任式。1999年7月11日に二宮教会の河本めぐみ伝道師就任式。1999年10月31日に茅ヶ崎堤伝道所開設式並びに鈴木一朗伝道師就任式。2000年4月30日に川崎戸手教会の孫裕久牧師就任式。2000年5月14日に六角橋教会の加山真路伝道師就任式。2000年5月28日にぶどうの枝伝道所開設式並びに村田信一牧師就任式。2000年7月2日に溝ノ口教会の大倉一郎牧師就任式。
これらの牧師、伝道師がいつまでもその教会で牧会しているわけではない。2、3の牧師を除いてはほとんどが転任している。新たなる神様のご召命をいただくからである。しかし、就任した牧者と教会員は就任式における誓約を基としながら宣教へと導かれなければならない。
日本基督教団の式文による牧師の誓約。「あなたは今この教会の牧師としての任務につこうとしています。あなたはこの教会に招聘されたことを神のみ旨であると信じ、主の栄光のためにその身をこの職にささげる覚悟がありますか。あなたは、主の賜う恵みによって、み言葉の奉仕者としてふさわしい言行をなし、この教会の牧師の務を忠実に果たすことを約束しますか」。そして教会員の誓約。「あなたがたが招聘したこの敬愛する教師は、今あなたがたの牧師として主からつかわされました。あなたがたはこころから感謝して、この教師を受け入れる覚悟がありますか。元来、牧師の任務は教え、勧め、導き、また戒めることであります。それゆえに、あなたがたは牧師の説く真理に、謙遜と善意とをもって聞き従うことを約束しますか。牧師は重大な責任を身に負って群れを守るものであります。それゆえに、使徒たちが命じたように、牧師に対して従順であることを約束しますか。牧師は人を救いに導く務めを委ねられた者であります。あなたがたはこのために牧師を励まし、また支持することを約束しますか。あなたがたは教会の中で紛争を起こしたり、党派を結んだり、分離をはかったりするようなことはなく、どんなことでも愛と和らぎとをもって行い、ことごとに相慰め、励まし、支えて、牧師にその職を全うさせることを約束しますか。兄弟姉妹、主は福音をのべ伝える者が福音によって生活すべきことをお教えになりました。また、聖書に『御言を教えてもらう人は、教える人と、すべて良いものを分かち合いなさい』と書かれています。これは、主および使徒たちがねんごろに教会に教えたことであって、あなたがたもすでにこれを約束しました。あなたがたは、神の恵みによって、誠実にそれを守ることを約束しますか」。
これらの誓約を牧師と教会員が守り、尊重し、祈りつつ歩むならば、教会は豊かな祝福へと導かれていくのである。