鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

慰労会( 七度身を洗いなさいと )

 
 伊豆長岡温泉に行きました。日本基督教団東海教区の有志の皆さんが、私が日本基督教団書記を4期8年務めたということで慰労会を開いてくださったのです。午後2時頃に出かけ、横横道路東名高速で車を走らせ4時30分には宿に着きました。小松屋八の坊という旅館でした。玄関前には「鈴木伸治先生ご慰労会御一行様」との看板が掲げられており、本当に皆さんが慰労してくださるんだとの実感を深めたのでした。久しぶりに温泉に入り、皆さんと食事をいただき、語りあい、和やかなお交わりに、全身の慰労を与えられたようです。この旅館は、昔は日本基督教団の会議でも使用したということですが、今は東海教区がいろいろな会議や研修会で会場に使用しているということでした。経営者が関係者であるとのことでした。各階段の踊り場には渡辺貞夫さんの聖書に因む版画が飾られていました。丁度同じ日に東海教区の分区が研修会を開催していましたので、何人かの知り合いともお話することができたのでした。
東海教区は長野・山梨・静岡の三県にまたがっていますが、いずれも温泉がある地域であり、研修会や会議といえば温泉旅館を利用するので、協議の実りと共に交わりも深められるというものです。うらやましい教区でもあります。かつて私も東北教区の陸前古川教会に在任しました。東北教区は宮城・福島・山形の三県にまたがっており、毎年開催される教区総会は各県を順に周り、温泉地で開催されることが常でした。従って、教区総会は一泊しながらの会議であり、重い課題を協議しながらも、夜は温泉につかりながら、また別の視点で語らいが導かれるのです。教区総会が楽しみでありました。しかしその後、書記になって何回か教団問安使として東北教区総会に出席しましたが、いずれも仙台にある青葉荘教会が会場でした、各県を順に周るより、仙台に集結した方が安上がりということでした。
その後、神奈川教区の大塚平安教会に赴任しました。神奈川教区は一県だけで、教区総会は一日の開催です。朝10時に開催し、午後4時には終了です。当然、その日のうちに行き来できるのです。しかし、一日だけでは十分な審議ができないし、いわゆる交わりが深まらないこともあり、他の教区のように一泊で開催することにしました。神奈川教区には箱根の温泉地帯があるのです。その頃、キリスト教関係のアカデミーハウスという研修施設があり、そこで開催したこともあります。今は経営主体が変わりホテル箱根アカデミーとの名称になっています。神奈川県ではなく静岡県になりますが富士箱根ランドのホテルでも開催しました。また、温泉ではありませんが、葉山の国際湘南村研修センターでも開催したことがあります。そのように神奈川教区でも一県でありながら一泊の教区総会を開催していたのです。それが今は再び一泊で開催することなど考えにも及ばなくなりました。一泊の開催は事務的に煩雑になります。また、牧師は無責任な人がいるもので、ちゃんと宿泊の予約もせず、当日になって泊まる、泊まらないということで、事務方は大変であったようです。神奈川教区は遠くに出かけなくてもその日のうちに開催できるので、宿泊は止めることにしたのでした。一日で審議ができなければ継続にして日を改めることにしたのです。協議はできても交わりが深まらないということを受け止めておかなければならないのであります。
それに対して複数の県にまたがる教区は教区総会にしても研修会にしても、皆さんが遠方から集まるので、どうしても宿泊しなければならないのです。宿泊すると、別の意味でも話題が深まるということです。まして温泉に入りながらの協議は保養にもなるということであります。
それにしても東海教区有志の皆さんが慰労会を開催してくださり、心から感謝しています。実は1月27日には神奈川教区の有志の皆さんが慰労会を開催してくださいました。温泉ではなく、泊まりもありませんでしたが、ありがたく臨ませていただきました。感謝です。
<聖書の言葉>
エリシャは使いの者をやってこう言わせた。「ヨルダン川に行って七度身を洗いなさい。そうすれば、あなたの体は元に戻り、清くなります」。
(列王記下5章10節)