鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

柱となること(好きな大工仕事)

土曜日は日曜日の準備で何かと忙しいことになっています。一般的には日曜日なので、ゆっくり休むか、どこか出かけるか、趣味を楽しむことになっています。しかし、牧師はそういうわけにはいきません。日曜日の礼拝の準備、明日は役員会があり、資料を整えたりする訳です。時々、土曜日の夕刻にと床屋さんにいきます。「明日は日曜日ですね。どこかお出かけですか。最近、山には行かれないのですか」と床屋さんが髪を切りながら話しかけます。この床屋さん、私の身分を知っているのに、いつも同じような問いをするのです。「明日は日曜日でね。私は一番忙しい日ですよ」と言うと、「そうでしたね。牧師さんですものね」というのです。日曜日はゆっくりする日というイメージがしみ込んでいるわけです。そのために土曜日の準備があるのですが、今日はいろいろ準備が終わっているので、というより土曜日のためにあらかじめ準備を終えていましたので、大工仕事をすることにしました。かねがね気になっていたのですが、大工道具や工具の置き場所が、どうも片付かなくて、整理する必要がありました。それで、今までの棚に、さらに棚をつけて整理したというわけです。約3時間で仕上がりましたが、最近大工仕事をしてないので、あちらこちら修繕したい気持ちになりました。しかし、そこまでにして、後は日曜日の準備に入ったのでした。
つらつら思いますときに、大工仕事が大好きで、いろいろなものを手がけてきました。鳥小屋、ウサギ小屋、犬小屋等を作っています。今の鳥小屋は2、3年前に作ったと思います。単なる鳥小屋ではありません。二階には小鳥の巣箱まであるのです。本当に小鳥が入り込んで巣を作りかねない状況でした。そんな低いところに巣を作ったのでは猫にねらわれます。幼稚園の先生が、丸い入り口に新聞紙を詰めて小鳥が入らないようにしたほどです。今は古くなってなくなっていますが、ウサギ小屋にはマントルピースまで付けました。今は犬がいませんが、立派な犬小屋ができています。いずれ、この小屋に住む犬を飼うのかもしれません。久しぶりに大工仕事をして、なんか今日は充実感がみなぎっています。しかし、やはり年齢には勝てません。とても疲れました。今日は早く寝ることに致しましょう。
大工といえば、教会にしても幼稚園にしても、大工さんの水出さんを忘れることはできません。私が1979年に就任したときには、すでに水出さんに何かとお世話になっていました。何かと修繕といえば、便利屋さんのように依頼していました。平屋の旧園舎に、二階からホールへの階段に滑り台をつけてもらいましたが、これは子ども達が喜びました。屋内ですから雨が降っても滑れますし、普通の滑り台より距離が長いこと、なんともうれしい場になったのです。今の図書館も水出さんが造りました。今でも良い出会いの場になっています。大塚平安教会が創立40周年を迎えたとき、建て替えはできない状況ですので、改築をしました。大掛かりな改築でした。水出さんが要望とおりに造ってくれたのです。その改築のときに正面の聖壇も改修しました。口で説明したり、図面で書いたりしてもなかなか要領を得ないようでしたので、私が模型を作りました。水出さんを手伝っていた大工さんの中には宮大工さんもおり、模型を見ながら作ってくれました。それが今の聖壇です。12本の柱があり、6本と6本の間に梯子を掛け、その梯子の上に十字架を掲げたのです。ところが柱と梯子を兼用にしたので、柱は10本としか見えません。だから、「十戒」を意味していると思われます。それはそれで良いと思いますが、柱は12本であり、新しいイスラエルの12部族を現し、またイエス様の新しい12人の弟子としての意味を持たせているのです。
教会を建て替えるときには、このデザインはなくなるでしょうが、主に立てられる柱として歩みたいと願っています。そして、天国に導かれる階段を上っていきたいと願っています。
聖書の言葉
「勝利を得る者を、わたしの神の神殿の柱にしよう。」(ヨハネの黙示録3章12節)