鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

隠退牧師の徒然記<436>

隠退牧師の徒然記(2016年3月1日〜)<436>
2017年4月22日「世にある者として」



聖書の言葉
すべての人々に対して自分の義務を果たしなさい。貢を納めるべき人には貢を納め、税を納めるべき人には税を納め、恐るべき人は恐れ、敬うべき人は敬いなさい。
(ローマの信徒への手紙13章7節)



今年もイースターを祝福のうちに迎え、喜びが与えられたこと、心から感謝している。教会ではイースターのお祝いとして「イースターエッグ」がプレゼントされる。茹で卵に装飾してお祝いするのである。イエス様のご復活のしるしなので、茹で卵であるからと、なんか、すぐに食べてしまうのは、気が引けるのである。しかし、いつまでも飾っていたのでは、腐食してしまうので、我が家でもお恵みの「イースターエッグ」をいただいたのであった。いつもバルセロナの事情を紹介している。在住する娘の羊子が、何かと知らせてくれるのである。2011年4月、5月に私達夫婦と二番目の娘・星子もバルセロナに滞在したが、ちょうど棕櫚の主日イースターを経験することになる。カトリック教会での棕櫚の主日の体験については、いろいろと考えさせられ、既にブログでも記している。しかし、イースターについてはあまり思い出せないのである。日本の教会のように、「イースターエッグ」を贈る習慣はないようである。商店のウインドウで、チョコレートの鶏が飾られていたことの思い出がある。バルセロナではイースターを記念して、美味しいお菓子を食べるようでもある。今回、羊子がそれらの写真を送ってくれた。楽しいチョコレートの鶏やウサギのお菓子である。立派にできているので食べるのがもったいない思いである。
イースターのお祝いを終えて、再び、もとの歩みになっているが、社会的にも、「終わった」との思いで生活している。実は2016年度は鈴木家が隣組班長を担うことになる。隣組は25軒であり、連絡係りでもある。回覧板を回すこと、5月には町内会費を徴収すること、7月にはお祭りに駆り出されること。毎月、横浜市や神奈川県の広報を配布すること等のお仕事がある。町内会費は月500円であり、以前は毎月徴収していたとのことである。毎月、25軒の家を周って徴収するのは大変であり、いつの頃か、年一括払いになっている。年6000円はかなりきつい町内会費でもある。お祭りも手伝わなければならない。この辺にやって来るお神輿や山車、提灯行列の皆さんを接待しなければならない。簡単なつまみ物や飲み物を用意しては接待をする。町内会費の徴収とお祭りの手伝いが終われば、回覧板と広報の配布だけなので、日常の生活でできるのである。思想的には問題があることは確かである。町内会費の中には神社の協力費が含まれており、また、お祭りにしても神社の行事でもある。しかし、お祭りは地域の活性化のためでもあり、ここは問題視しないで、割り切って務めを果たすことに限るのである。この世に生きる者として、社会的務めは欠くことができないのである。
この世の務めとしては「お掃除当番」もある。年に数回はこの務めが回って来る。ごみの日に、それぞれのゴミを出すが、収集車がゴミを持ち去った後のお掃除でもある。生ゴミの日、ビン・缶の日、プラゴミの日と定められており、それぞれの日にゴミを捨てるのである。日本でもゴミの処理はいろいろな形態でされているが、バルセロナに滞在したとき、ごみの処理にはつくづく感心したものである。町のあちらこちらに、ごみの回収ボックスが置かれている。それぞれ分別して捨てるので、だいたいは大きな回収ボックスが三つ、四つ並べられて置かれているのである。いつでも捨てることができるので、もちろんお掃除当番等はない。日本では粗大ゴミはお金を払って回収してもらうのであるが、バルセロナではなんでも無料で受け付けてくれる。面白いのは、不要になった粗大ゴミは歩道に置いておけば、誰かが持っていくということである。道路に置かれた不用品を集めて回る人もいるのである。
この世の務めは限りないが、ひとまず班長の務めを終える。「次に回ってくるのは20年先ですよ」と言われるのであるが、その頃にはいないので…。



イースターにはチョコレートのお菓子が…。



こちらはウサギのお菓子。



ゴミ捨て場。収集車が集めに来る。



バルセロナのゴミ処理。大きなボックスに分別して入れておく。