鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

隠退牧師の徒然記<410>

隠退牧師の徒然記(2016年3月1日〜)<410>
2016年5月27日「まだ職務を担いながら」



聖書の言葉
ヨセフは兄弟たちや父の家族の者たちに言った。「ですから、ファラオがあなたたちをお召しになって、『仕事は何か』と言われたら、『あなたの僕であるわたしどもは、先祖代々、幼い時から今日まで家畜の群れを飼う者でございます』と答えてください。そうすれば、あなたたちはゴシェンの地域に住むことができるでしょう。」
(創世記46章33-34節)




日本基督教団の牧師として歩んできたが、間もなく隠退して5年になる。隠退しているのであるが、まだ職務を担っていることを書き留めておきたいのである。2011年6月に隠退届を提出した。しかし、隠退したものの、六浦谷間の集会として、自宅で夫婦二人の礼拝をささげているし、集会の週報まで発行している。その礼拝は2010年11月からであり、5月15日の礼拝は六浦谷間の集会開始164回目になる。週報も147号となっている。開始当初は礼拝順序を記したものであったが、やはりいろいろと報告したいので、週報として発行するようになっている。週報にはバルセロナ滞在記やマレーシア・クアラルンプール滞在記等を記しているので、それらはいずれもブログで公開したものであるが、結構皆さんに喜ばれているのである。そして、毎月第2日曜日には横須賀上町教会の礼拝説教、聖餐式を担わせていただいている。聖餐式を担当するのは、同教会の教師が伝道師であるので、日本基督教団の定めで聖餐式を執行できない。それでお手伝いさせていただいているのである。しかし、同教会の先生が正教師になるので、6月の聖餐式をもって同教会のお手伝いは終わりとなると思っていた。そしたら7月からも説教を依頼されているので、聖餐式を担当しなくても、今後も説教を担当させていただく様である。それから、隔月になるが三崎教会の礼拝説教に招かれている。こうして隠退しているのであるが職務を担い続けているのである。
この様な隠退後の歩みであるので、隠退しているとも思えないのである。しかし、現役であれば牧会という務めがあり、日々大変であろうと思う。牧会がないことが隠退牧師としての歩みとなっている。つらつら思い出すが、大塚平安教会在任時代の牧会は忙しく務めたと思う。牧師と共に幼稚園の園長も担っていたので、両方の務めを、分刻みで担っていたという印象でもある。更に関係する施設、綾瀬ホームやさがみ野ホームの嘱託牧師でもあったので、それぞれ週一回の礼拝に赴く。そして利用者が亡くなれば葬儀を司るのであった。忙しい牧師は、何故か職務が重なるもので、八王子医療刑務所教誨師、神奈川医療少年院篤志面接委員も担うことになる。それぞれ月一回は赴いていた。そして日本基督教団総会書記を8年も務めたのである。これだけの職務を担っているので牧会がおろそかになっている、とは思わなかった。そのように言われないためにも牧師の務め、園長の務めを担ったと思っている。自負ではあるが。
2010年3月に大塚平安教会を退任するが、その4月からは横浜本牧教会代務者を9月まで担うことになる。そして10月になってドレーパー記念幼稚園の理事長、日本基督教団総会書記を退任することになる。これで現役時代の職務は全て終えたのである。ところが今でも職務を担っていることがある。シルバさん家族を支援する会の代表であり、「神の庭・サンフォーレ」を支える会の委員長である。最近、それらの集いが前後して開かれている。5月20日には、「神の庭・サンフォーレ」を支える会が藤沢で開催された。この取り組みは、キリスト者シニアホームとしてサンフォーレと提携して、入居しているキリスト者を支えることである。20年前にキリスト教シニアホームを建設するメンバーの一人になったが、その頃の皆さんは召天されたり、委員を退任しているので、委員長を担わなければならない立場になっている。5月24日にはシルバさん家族を支援する会が開かれた。今回は神田錦町にある岩井信弁護士事務所に赴く。シルバさん家族はスリランカ人であるが、政情が不安定な時に難民として日本に渡ってきたのである。二人のお子さんがドレーパー記念幼稚園に入園したことから、難民として認められない家族の仮滞在保証人を引き受けることになる。入国管理局に難民として認められないので、裁判に訴える。その弁護人になってくれたのが岩井信弁護士さんであった。大塚平安教会の菊池丈博牧師の知人でもある。裁判でも、最高裁まで持って行ったが認められなかった。シルバさん家族は再び難民申請を提出している。それで、裁判の御礼と今後の対策の助言をいただくために、支援する会の皆さんと弁護士事務所を訪れたのである。
隠退している今でも、いくつかの職務を担っているので、隠退との思いがあまりない。いつまでも職務を担わなければならないのは、神様の御心として受け止めているのである。日々の生活は連れ合いのスミさんと過ごしているのであるが、スミさんが園芸を楽しんでおり、育てている草花を見るのを楽しみつつ過ごしている。時々、園芸の手伝いを申し出るのであるが、即座に断られる。以前、大切な「テッセン」の花の蔓を切ってしまったからである。園芸はスミさんの職務とし、ただ鑑賞していればよいのだとか…。



連れ合いのスミさんが育てた「テッセン」。



スモークツリーの花。



白いバラの花。



アブチロン。別名「ペンテコステ」としている。