鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

隠退牧師の徒然記<409>

隠退牧師の徒然記(2016年3月1日〜)<409>
2016年5月10日「日を重ねたのであるが…」



聖書の言葉
エスは言われた。「人は、新たに生まれなければ、神の国を見ることはできない」。ニコデモは言った。「年を取った者が、どうして生まれることができましょう。もう一度母親の胎内に入って生まれることができるでしょうか」。イエスはお答えになった。「だれでも水と霊によって生まれなければ、神の国に入ることはできない」。
ヨハネによる福音書3章3-5節)



現在の住居、横浜市金沢区の家に住むようになるのは2010年4月からであり、今年で6年を経ている。そのため町内のお役が回ってきた。隣組班長ということである。隣組は25軒あるが、回覧板を回したり、町内会費を集めたり、何かと用事があるようだ。この地域に住んでいるので、順にお役が回ってくることになっている。今年度のお役が済めば、20年以上は回ってきませんよ、なんて言われるが、その頃には存在していない。だから最後のお勤めと思って引き受けたのであった。早速、隣組を周り、町内会費を集めたのであるが、子どもの頃、一緒に遊んだ皆さんと会うことができ、しばし、昔話の花を咲かせるひと時もある。私が77歳であれば、子どもの頃に遊んで過ごした人も、いずれも70歳を越えているのである。60年も昔に、共に遊んだ皆さんであった。
そう、もう私は喜寿を迎えたのである。今年の年賀状には、「今年は夫婦で喜寿を迎えます」と挨拶したものである。その喜寿のお祝いを子ども達がしてくれた。私は5月10日が誕生日であり、連れ合いのスミさんは9月19日が誕生日であるが、二人の喜寿のお祝いをしてくれたのである。5月8日は横須賀上町教会の礼拝説教、聖餐式を担当するので、子ども達が前日に来て、共に礼拝をささげる。その前日に喜寿のお祝いをしてくれたのである。お祝いの時にはバルセロナ在住の羊子とiPadFaceTimeで繋ぎ、羊子のピアノ伴奏に合わせてハッピーバースデイが歌われたのであった。そして子ども達からプレゼントを贈られるのであるが、「サプライズだよ」と言いつつ渡される。なんと今までお交わりをいただいた皆さんからの祝辞集であった。大塚平安教会の皆さん、横浜本牧教会の皆さん、横須賀上町教会の皆さん、三崎教会の皆さん、ドレーパー記念幼稚園の皆さん、その他にお交わりいただいた皆さんが、それぞれお祝いのメッセージをくださっているのである。更にスペイン・バルセロナでお交わりいただいた皆さんからも、それぞれのメッセージをくださっている。写真も添付されておられる方もあり、教会では一同のお写真を送ってくださっている。それらが一冊のファイルにまとめられているのである。この祝辞集を作るために2月頃から準備を始めていたという。いずれも私達には内緒で、ということで準備していたようである。一言ずつのメッセージと共に、長文のメッセージをくださっている方もおられる。本当にサプライズのプレゼントである。
皆さんの祝辞を拝読しながら、これまでの歩み、皆さんとのお交わりがよみがえって来るのであった。どの方のお交わりもしっかりと据えられている。みんな大切な出会いであるが、いくつかの出会いを書き留めておこう。2014年10月25日に娘の羊子が、スペイン人のイグナシオさんとサグラダ・ファミリアで結婚式を挙げることになったとき、主任神父さんが司式をしてくださることになる。その神父さんの提案で、プロテスタント教会の牧師である私と共同司式をすることになったのである。カトリック教会の神父さんとプロテスタント教会の牧師の共同司式という、本当に珍しい結婚式に臨むことができたこと、私自身も忘れられないことであるが、多くの皆さんの心に残されたことであった。そのボネ神父さんからも誕生日の祝辞をいただいている。「羊子のご両親の77歳のお誕生日をサグラダ・ファミリアから愛情を込めてお祝いします。イエス・キリストの愛と平安がいつまでもあなたたちの上にありますようお祈りしています。ルイス・ボネ、サグラダ・ファミリア神父」とメッセージをいただく。さらにその年のクリスマスにはミサの司式をさせていただいている。羊子が親しくしている別の神父さん、ホセ・ルイス神父さんの教会でクリスマス・ミサの奏楽を担当するというので、私達も共に出席する。すると神父さんは、私も共にミサを担当するように勧められたのである。そのミサでは奨励を行い、羊子がスペイン語に訳し、聖餐式も担当することになる。プロテスタントの牧師がカトリック教会のミサを担当する、この事も心に残る思い出である。そのホセ・ルイス神父さんからのお祝いのメッセージもいただいている。
その他、皆さんのお祝いのメッセージを紹介するとしたら、枚挙にいとまがないので割愛させていただく。今日まで「日を重ねつつ」歩んできたが、この年になっても「新しく生まれる」ことがイエス様の導きであり、新しい一歩を踏み出したい。お祝いのメッセージをくださった皆さんには心から御礼を申し上げる。さて、御礼の手紙を差し上げなければならないのであるが、あまりの多さに気が遠くなる…。



サプライズの「喜寿祝辞集」を贈られる。



大塚平安教会の皆さんの祝辞。



三崎教会の皆さんの祝辞。



横須賀上町教会の皆さんの祝辞。



サグラダ・ファミリアの主任、ボネ神父さんからの祝辞。



バルセロナで出会った皆さんからの祝辞。