隠退牧師の徒然記<387>
隠退牧師の徒然記(2015年2月11日〜)<387>
2015年12月2日「出会いが重ねられ 4 」
聖書の言葉
ヨハネの言葉を聞いて、イエスに従った二人のうちの一人は、シモン・ペトロの兄弟アンデレであった。彼は、まず自分の兄弟シモンに会って、「わたしたちはメシアに出会った」と言った。そして、シモンをイエスのところに連れて行った。
(ヨハネによる福音書1章40-42節)
羊子が結婚した彼と共に一時帰国し、各地でピアノのコンサートを開かせていただくことで、私自身がいくつかの再出会いを与えられ、喜んでいる。まず、清水ヶ丘教会でのコンサートの時には親族が来てくれた。親族と言っても甥や姪たちである。2013年に二番目の姉が亡くなり、親族に会うことになるが、全員が集まるということではなかった。ところがコンサートには甥夫婦や姪夫婦と子供達まで来てくれたので、大きく成長した彼らの子供達を示されたのである。甥や姪たちが集まるのは葬儀くらいであり、今度集まるのは私の葬儀の時だろうなんて思っている。親族と言ってもなかなか一堂に会することはないので、羊子のコンサートを喜んだのであった。
次の再出会いは、直接お会いすることはなかったが、羊子のコンサートのゆえに、連絡を取りあうことができた方である。やはり隠退されているが関西にお住いの相浦和生先生である。羊子が京都の同志社女子大でコンサートを開かせていただいたとき、神戸在住であるが、わざわざご夫妻でお出かけくださった。同志社女子大でのコンサートの案内を相浦和生先生にお送りしたことがきっかけである。実は相浦和生先生とは約40年前にお会いしている。その頃、日本基督教団は牧会者共同研修会を毎年開催していた。約一週間、寝食を共にし、研修会を開催する。何を研修するという課題もなく、集まった出席者が話し合いによって課題を決めるのである。この時、出会ったのが小橋孝一牧師である。その頃、彼は中部教区の教会の牧師であったが、その後神奈川教区内の教会に就任する。そして、彼が神奈川教区議長を務めたとき、私は副議長を務めたこともあり、親しくさせていただいたのである。そして、もう一人の出会いは相浦和生先生である。その研修会では、単に研修会の出席者程度のお交わりであるが、次第に出会いが深まって行くのである。私も相浦先生も隠退の身分になったとき、マレーシア・クアラルンプール日本語キリスト者集会の最初のボランティア牧師になったのが相浦先生であった。クアラルンプールの集会の牧師が2012年3月に退任され、その後専任が決まらないので、日本基督教団が推薦する牧師が短期間ずつボランティア牧師を務めたのである。私は2013年3月から6月までの三ヶ月間ボランティア牧師を務めたが、相浦先生は四ヶ月務められる。そして最初の牧師として、教会のこと、生活上のこと等を書き残してくださっている。後任の牧師は、それにより生活上のことが随分と参考になり、手引書にもなったのである。私たちが赴任したとき、羊子のチャペルコンサートを教会が企画してくださる。その時、相浦先生はクアラルンプール教会の役員会に、羊子について紹介してくださっている。面識もないのに、相浦先生は羊子のことを御存知でありご紹介くださったのであった。おそらく私が日本基督教団の書記を務め、その娘がスペインでピアノの演奏活動をしていることを聞き及んでおられたようである。その様な経緯があり、羊子が同志社女子大におけるコンサートの案内を相浦先生にお送りしたのであった。それで、わざわざ神戸から京都へお出かけくださったのである。相浦先生は羊子と共に私達夫婦も同道すると思われていたが、私達は共に行かなかったことを残念に思われ、当日の写真等を送ってくださったのである。直接の出会いではないが、懐かしくメールのやり取りをさせていただいている。
大塚平安教会のコンサートでは、昔、清水ヶ丘教会の高校生会の顧問を共に担った方が、彼女のお連れ合いと共にご来場くださった。この彼女とは本当にごく時たまお会いしている。2012年9月に清水ヶ丘教会の礼拝説教をさせていただいたとき、彼女は湘北地区内の教会員であるが、その礼拝に出席されたのである。それ以来、お会いすることはなかったが、大塚平安教会のコンサートにお連れ合いと共にお出でくださったことを喜んでいる。青年の頃、共に高校生会の顧問を担い、その後、神学生になって清水ヶ丘教会の夕礼拝で説教をさせていただいたとき、彼女が証をされている。当時の倉持芳雄先生が夕礼拝前に私と彼女に夕食を御馳走してくれたのである。2012年9月に清水ヶ丘教会でお会いするまでの約50年間はほとんど忘れていた方でもある。お会いしてもあれこれとお尋ねすることもなく、彼女がどのように過ごされているのか分らないままである。教会の奏楽をされておられることは伺っている。大塚平安教会における羊子のコンサートにお連れ合いと共にお出かけくださり嬉しく思っている。お連れ合いは積極的な方で、羊子の彼、イグナシオさんにいろいろと話しかけておられた。海外にたびたび行かれているようであった。
もはや忘れているような方と、羊子のコンサートで再び親交ができたことを喜び感謝している。「去る人は日々に疎し」と言われるが、そうでもないことを示されたのである。生きていれば、昔日の楽しい思い出がよみがえって来るものだ。
清水ヶ丘教会のコンサート
同志社女子大で開かれたコンサートには相浦先生ご夫妻がお出でくださる。