鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

隠退牧師の徒然記<367>

隠退牧師の徒然記(2015年2月11日〜)<367>
2015年8月22日「神の力によって」


聖書の言葉
わたしたちはこの奉仕の務めを非難されないように、どんな事にも人に罪の機会を与えず、あらゆる場合に神に仕える者としてその実を示しています。大いなる忍耐をもって、苦難、欠乏、行き詰まり、鞭打ち、監禁、暴動、労苦、不眠、飢餓においても、純真、知識、寛容、親切、聖霊、偽りのない愛、真理の言葉、神の力によってそうしています。
(コリントの信徒への手紙<二>6章3-7節)


毎朝、朝の務め、洗顔や朝食、新聞を読んだりが終わると書斎に行く。机の前で手帳を開くが、何も予定が書かれていない。予定がないのではない。予定として書くほどのことではないということである。いずれも個人的な仕事は頭に中に入れているが、予定として書くほどではないのである。たとえば、ブログの原稿を書くこと、説教の準備をすること、週報を作り始めること、写真の整理、昔書いた原稿の整理等、しなければならないことはあるが、予定として書きこむ必要はないのである。だから、その日の気分で、自分の仕事に向かうということである。今日はブログを書くことにしたが、2010年3月末に大塚平安教会を退任し、4月からは横浜本牧教会の代務者を務める様になるが、その辺りを紐解いてみる。ブログで「横浜本牧教会」を検索すると、かなりの件数となる。しかし、多くの場合、半年間の代務者を担ったことを記しているのであり、内容的にはあまり記していないのである。部分的には報告されているが、総括的に記録を残しておくことにする。
2010年3月末で30年間6ヶ月務めた大塚平安教会牧師、ドレーパー記念幼稚園園長を退任することで、ようやく多忙な日々から解放されると思っていた。2月27日、神奈川教区総会が清水ヶ丘教会で開催される。昼食休憩の時、古旗誠、森田裕明、佐竹拓平牧師とおそば屋さんで食事をしながら懇談している。その時、横浜本牧教会の代務者の話しが出て、思わず引き受けてしまったのである。4月からはゆっくりできると思っていたのであるが…。横浜本牧教会の礼拝は4月4日であり、その日はイースター礼拝でもあった。礼拝後はイースター祝会と共に、鈴木牧師夫妻の歓迎会が開かれる。そして、それが終わると午後3時30分から墓前礼拝が上大岡にある墓地で行われる。最初の日から忙しい一日であった。横浜本牧教会牧師と共に、教会付属の早苗幼稚園園長にも就任している。従って、始業式、入園式、お母さんの聖書の勉強会等、こちらも多忙な職務がある。就任早々に、教会員のお連れ合いの病状を示されていた。癌を宣告されて余命いくばくもないと言われている。それで役員の稲本さんご夫妻と共にその方、園田澄男さんを訪問する。園田さんは宣告をしっかりと受け止めておられ、牧師の話しを聞いてくださると共に、洗礼を受ける決意を持たれていた。そして5月30日のペンテコステ礼拝で洗礼式となる。洗礼は園田さんの他に石川昌さんも受けられた。就任して二ヶ月で洗礼者が二人も与えられたのである。就任して数年を経ても、洗礼者が一人もいない場合もある。牧師にとって洗礼者が与えられるほど喜びはない。
4月から横浜本牧教会代務者を担うようになったが、大塚平安学園理事長の職務は続いている。社会福祉法人綾瀬ホームとさがみ野ホームの嘱託牧師も続いている。これらは10月に大塚平安教会の後任牧師が就任するまで担うのである。幼稚園の場合は園長と理事長を担っていた。この事は大塚平安教会とドレーパー記念幼稚園の合意事項となっていた。幼稚園を宗教法人立から学校法人に移行させたのであるが、その場合、幼稚園が教会と密接に結びついているために、園長と理事長は大塚平安教会の牧師が担わなければならないという内規を定めているのである。教会幼稚園が学校法人に移行するとともに、分離してしまったという例があるからである。学校法人に移行したのは1977年であり、その内規のもとに私が就任したのは1979年である。30年間、教会の牧師、幼稚園の園長、法人の理事長を一人で担ってきた。更に施設の嘱託牧師、刑務所や少年院を担い、日本基督教団の総会書記まで担ったのであるから、よくもいろいろな職務を担い、責任を果たしたかと思う。かねがね牧師、園長、理事長を一人で担うのではなく、分担して担うべきだと思っていた。退任にあたり、教会と幼稚園の合意事項を解くよう提案したのである。皆さんも理解され、園長は牧師以外の人を選任することになる。しかし、理事長は牧師が担うことにしたのである。そのため、大塚平安教会の後任牧師は10月に就任するので、就任するまで大塚平安教会を退任しても、そのまま担うことになったのである。さらに日本基督教団総会書記は10月に開催される教団総会まで担わなければならないのである。横浜本牧教会牧師に就任することは早苗幼稚園の園長も担うことである。そして教会に関係するオリブ工房と聖坂養護学校にも関わることになる。
代務者だから、現役の牧師の様には多忙ではないはずである。それが、むしろ現役時代より職務が重なってしまったのだから、のんびりとしてはいられなくなるのである。こんなにいろいろな職務を担った時代はない。その多忙であった大切なことどもを、横浜本牧教会の代務者時代として、もう少し書き残しておこう。



横浜本牧教会、教会学校の礼拝でのお話し。



早苗幼稚園の庭。



2009年12月24日、大塚平安教会における最後の聖夜礼拝。
羊子がバルセロナから一時帰国して奏楽を行う。



2010年2月、さがみ野ホームの礼拝。
綾瀬ホームと共に2010年9月まで職務を続ける。