鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

隠退牧師の徒然記<309>

隠退牧師の徒然記(2015年2月11日〜)<309>
2015年2月28日「芽が出て成長し…」


聖書の言葉
良い土地に落ちたのは、立派な善い心で御言葉を聞き、よく守り、忍耐して実を結ぶ人たちである
ルカによる福音書8章15節)


 「あら、芽が出てきた…、うれしい」と連れ合いのスミさんが喚いている。鉢植えにしていた木株から芽が出てきたのである。確かに、枯れ木と思われる木株であったが、緑の小さい芽が木に付いている。この木株はマリア・ルイサという。スペイン・バルセロナに滞在したとき、羊子の彼、イグナシオさんの実家セルクスに行く。そこにはお母さんのコンチータさんとお姉さんのノラさんが住んでおられる。滞在中、二度ほどお尋ねしている。1月4日にもお訪ねした。7日には帰国するのでお別れの挨拶に行ったのである。帰る時に、コンチータさんは庭に植えてあるマリア・ルイサを根っこから取り、上の枝を掃ってお土産にくださったのである。マリア・ルイサを私達夫婦が喜んでいることをご存じなのである。このマリア・ルイサの葉を干しておき、それをお湯に入れて、お茶代わりに飲むのである。ハーブ茶みたいなもので、香りも良く、体に良いそうだ。二日酔いにはとても良いとか。それでコンチータさんはマリア・ルイサの干した葉をくださっていた。羊子が一時帰国したときにも、お土産としていただいている。しかし、今回は葉ではなく木株そのものをくださったのである。帰国するや、連れ合いのスミさんは鉢植えにし、肥料等を施して育てていたのである。土壌も異なり、気候も異なるので、はたして育つのか、誰もが思っていたことである。それが芽が出てきたのであるから、スミさんは大喜びであるが、さっそくその写真を羊子に送り、コンチータさんに見せたのであった。あちらのお母さんも大喜びであったという。
 連れ合いのスミさんは野菜等を育てることに喜びを持っている。庭に種を蒔いて育てることをしているが、人参でも大根でも葉と根を切り分けた後、切り分けた部分を水に浸しておく。するとまた新しい葉が出てくるのである。食べるほどではないが、その様に成長するのを楽しみにしているのである。2月22日は三崎教会であり、礼拝後は青山教会時代からの知人、山田満枝さんとお交わりをする。バルセロナ滞在写真をお見せしたりしたことについては、このブログにも記している。そして、帰途につくのであるが、沿道には野菜を売るところがある。農家の人たちが取れた野菜を売っているのである。三崎教会の帰りにはいつも野菜を買っている。今回も寄ってみる。今はキャベツ、大根、赤かぶ、ブロッコリー等が並べられている。あまり見かけない太いねぎがあった。それをいただくことにしたとき、農家の人が根を切ろうとする。スミさんは慌てて切ることを止め、根っこごと買うことにしたのである。そして、帰宅するや鉢植えにしているのである。何にしても育てる喜びである。沿道の店は夏になるとスイカが出る。季節の旬のものをいただくことができて、三崎に来る喜びでもある。
 またスペインの話しになるが、バルセロナには八百屋さんが結構あることだ。魚屋さんはあることはあるが、あまり見かけない。だからスーパーで買っている。それに対して八百屋さんは街の至る所にある。野菜、果物はどこの国の人たちも日常食であり、必要なのである。2012年に滞在したとき、中国人が経営する八百屋さんによく行ったものである。スミさんがスペイン語、英語、日本語を交えながら店のお姉さんに話しかけていた。もちろん通じないのであるが、いつもニコニコと応対してくれていた。それから2年を経ているが、今回の滞在で久しぶりにその八百屋さんに行ったのである。店にいたお姉さんは変わりなく、覚えてくれていたようで、笑顔で迎えてくれたのである。今回はその八百屋さんには一度しか行かなかった。近くにあるスーパーで野菜等を買い求めていたからである。野菜は基本的には変わらないが、いくらか形が異なるようだ。ジャガイモ、トマト、ナス、キュウリ等そんなに変わるものではない。しかし、日本にはない葉物がある。キャベツの様な白菜の様な、それを生でいただくのである。オリーブ油をかけて食べると美味しいのである。いろいろな葉物野菜をミックスして売られている。私はその野菜が好きで、いつも食事になるとそのミックス野菜を食べていたのである。
 今はフキノトウの時期で、連れ合いのスミさんは庭の隅々に眼を光らせてフキノトウを採取している。天婦羅にすると美味しいのである。庭には根っこごと買ってきた野菜が植えられており、こんなに大きくなったと言って喜んでいるスミさんである。やがてマリア・ルイサの葉のお恵みに与るだろう。



マリア・ルイサの木株から芽が出てくる。2月12日撮影。



こんなに成長する。2月24日撮影。



三崎の沿道には農家の皆さんが野菜を売っている。
旬の野菜を食べる喜びがある。



バルセロナの八百屋さん。八百屋さんはあちらこちらにある。