鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

隠退牧師の徒然記<306>

隠退牧師の徒然記(2015年2月11日〜)<306>
2015年2月21日「存在を知らせるために」


聖書の言葉
ああ、物分りの悪いガラテヤの人たち、だれがあなたがたを惑わしたのか。目の前に、イエス・キリストが十字架につけられた姿ではっきりと示されたではないか。
(ガラテヤの信徒への手紙3章1節)


 「神の庭・サンフォーレを支える会」の委員会が昨日の2月20日に開催された。「支える会」については、これまでも数回に渡り報告しているので、発足や活動については多くは記さないことにする。神奈川教区内にキリスト教シニアホームを建設しようと、約20年前にまな板に載せて議論する。しかし、議論は並行するのみで、結局有志の取り組みとして発足したのである。議論が並行したのは、この取り組みを株式会社サンフォーレと提携して推進しようとしたからである。教会が企業と一緒にとりくんで良いのかという疑問点なのである。しかし、この取り組みは神奈川教区が独自に推進することはできないのである。それで有志の取り組みとしたのである。その取り組みも昨年は15周年を迎えている。記念誌を発行して、その足跡を証したのであった。昨日の委員会では今後の方向を考えて見る。15年も経過すると、当初から支援し支えてくださっていた皆さんの高齢化が進み、今までのように支援が減少しているのである。支える会は皆さんの会費、献金で活動している。活動はキリスト教シニアホームとして、礼拝をささげ、入居者の牧会的ケアーをすることである。礼拝の説教をしていただくため、いろいろな牧師を招いているが、ささやかではあるが交通費を差し上げている。また、主事にしても少額であるが手当てを出しているのである。その為、会費や献金で賄っているが、それが減少を辿っている事実を受け止め、今後は広報活動をしていくことにする。広報活動は今までもしている。15周年記念誌は神奈川教区内の教会に配布したし、案内書も各教会に配布している。さらに教区総会にも案内書を配布している。それらの取り組みは必ずしも教区内の教会の皆さんには浸透しないことを示されるのである。教会に記念誌や案内書を配布しても、牧師の机の上に積み重ねられる場合が多い。教区総会で案内書を配布しても、出席の議員は当日の資料袋に入れたままなのである。教区内の皆さんにキリスト教シニアホームの存在を知ってもらうために、ポスターが良いのではないかということになる。ポスターなら教会の玄関、掲示板に掲示してくれる場合が多いであろう。その様な方向を話し合ったのであった。
 存在を知らせるということでは、ポスターは結構インパクトを与えると思う。昨年の10月21日から二ヶ月半、スペイン・バルセロナに滞在したことについては、先刻ご承知であろう。娘の羊子が15年前からピアノの演奏活動をしているからである。滞在記録についてはブログでバルセロナ滞在記として「聖誕の門を仰ぎ見つつ」を公開し、既に終了している。そのブログに記さなかったことであるが、バルセロナで日本の漫画「ドラえもん」が人気であった。玩具を売る店にはドラえもんの人形が置かれているし、街を歩けばドラえもんの看板が目立つ。テレビで放映されているので、結構皆さんが見ているのである。大人まで見ているようだ。羊子が結婚したスペイン人の彼の実家に行く。実家にはお母さんとお姉さんがおられる。私達がお訪ねし、彼が私達を紹介したとき、私のことを「ノブさん」と紹介したのである。するとお姉さんは「ノビタ…」と言ってしまう。思わず大笑いしたのであるが、それほど皆さんが日本のドラえもんを知っているということである。
 もう一つのエピソードがある。滞在中、フィレンツェへの旅をする。イタリアであり、飛行機で行ったのである。飛行機に乗るときには身体検査が行われる。係官がスミさんの胸が膨らんでいるので、胸のポケットにあるものを出すように言う。スミさんは防寒用の服を着ており、胸ポケットがある。ポケットにはボタンもなくチャックもないので、なんでも胸ポケットに入れているのである。言われるままにポケットにあるものを出す。のど飴、化粧道具、ティッシュ、食べかけのクッキー、その他いろいろなものが出てくる。それらをテーブルにのせるのを見ながら、「ドラえもんみたいだね」と笑ったのである。係官も言っている意味が分かったらしく、苦笑しながらドラえもんのように、次々と胸ポケットから出すスミさんを見ている。スペインではドラえもんと共に、今は「クレヨンしんちゃん」も人気の様である。日本の番組がスペイン語で放映されているのを、変な思いで見たものである。
 ポスターについては、羊子が各地でコンサートを開くとき、そのポスターが掲げられており、やはりポスターを見るたびに感動したものである。各地でピアノの演奏会があり、そのたびにポスターが掲げられるのである。いまやスペインの皆さんが羊子の存在を知ってくださっているのである。



「神の庭・サンフォーレを支える会」15周年記念誌。



バルセロナの街にドラえもんの看板。電飾で夜でも見える。



羊子のピアノ・リサイタルのポスター看板。
2011年4月、ブルゴスの町で。



バルセロナのサンタコロマで羊子のピアノ・リサイタル。
2014年11月15日に開かれる。ポスターで案内されていた。