鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

バルセロナ滞在記「聖誕の門を仰ぎ見つつ」<2>

バルセロナ滞在記(2014年10月21日〜)<2>
2014年10月21日「成田からバルセロナへ」



 バルセロナへは、当初は羽田飛行場発着であった。しかし、フライトの変更があり、飛行場が成田発になる。羽田であれば車で1時間くらいである。しかし、成田飛行場であるので2、3時間はかかるだろうと思う。過去二回はいずれも成田である。それで変更になった便は11:20なので、朝の5時40分には出発したのである。運転は三番目の子供、優がしてくれる。湾岸線から東関東自動車道で成田に向かう。成田飛行場の手前に酒々井パーキングエリアがあり、そこで朝食を食べることにする。酒々井には8時には到着する。それぞれの朝食であるが、私と連れ合いのスミさんは鮭定食であった。ご飯とみそ汁、漬物等がついている簡単なものである。その後、成田飛行場には9時前につき、すぐにチェックインを行う。今回は我々夫婦と二番目の星子が一緒であり、星子が手続きを行う。航空券を依頼するとき、旅行社を通して車椅子の手配をしている。手続きをしたのであるが、どういうわけかウィーンからバルセロナのチケットは連れ合いのスミさんと星子の分は発券してくれたが、私のは出ないのである。ウィーンで手続きをしてもらいたいということであった。
 オーストリア航空の飛行機には日本人の客室乗務員が5人も乗っているので、こちらの希望を述べることができた。成田ではウィーンからバルセロナへの私のチケットが出なかったので、乗継の時に車椅子の担当者にそのことを説明し、すぐにチェックインカウンターへ連れて行くように、伝えてもらうことにしたのである。成田からウィーンまで11時間のフライトである。成田でチェックインするとき、スミさんが腰を痛めているので、足を伸ばせる席を依頼した。その通り、エコノミー席の一番前の席であり、そこから前はビジネス席であり、仕切りがあるのでゆとりがあるのである。席は中央であり、4人掛けとなっている。両端は3人掛けである。その中央の席に私、星子、スミさんの順に座る。スミさんの隣には年配の女性で、スミさんとは話が合うようであった。フライト中はいつも話し合っていた。飛行中、二回の食事が出る。機内食であり、期待はしないがチキンライスのようであった。日本そばが添えてあり、パンも添えられている。飲み物は自由に注文できる。ビール、ワイン、コーヒー等を注文する。本を読んだり、雑誌を見たりしていたが、オーストリア航空発行の機内誌2014年号を読むうちにも、参考になるというか、勉強になることを知る。ウィーンといえば音楽の街である。ヨハン・シュトラウス2世ブラームスベートーヴェンシューベルトモーツァルトハイドンと言った音楽家たちの働きの街であったのである。音楽家たちの交友、その働きの足跡を見ると、胸がときめくのを感じる。改めて音楽家たちの歴史を覗いてみようかと思っている。機内誌であるが持ち帰りは自由であると言うのでいただいたのであった。
 ウィーンのオーストリア空港に着くと車椅子の担当者が待っていてくれた。しばらく車椅子を押してくれたが、ターミナルに入ると電気自動車に乗せられる。私や星子もそれに乗せられ、入国手続きを行う。そして、バルセロナ行のチェックインカウンターに連れて行ってくれる。そして、客室乗務員が説明したことを担当者に伝えてくれたようである。そこで私のバルセロナまでのチケットを発券してもらったのである。ウィーンでの乗継時間は短いので心配していたが、車椅子の担当者が確実に乗り継ぎ場所まで連れて行ってくれたので、無事に乗ることができた。2011年の失敗は繰り返すことはなかった。ウィーンからバルセロナまで2時間40分である。短い時間であるが、それでも軽食が出る。本当に軽食であった。リンゴかクッキーのどちらかを希望する。飲み物は何でも自由であった。機内で食べたり、飲んだり、テレビをみたりしているうちにもバルセロナに着いた。バルセロナはいきなりターミナルに入るのではなく、一般客はバスでターミナルに向かう。我々は特別車でターミナルに向かったのである。そこから車椅子を押してもらい、手荷物を受け取り、そして出口に行く。車椅子の担当者が、我々がどこで乗継をしたのか聞くので、ウィーンであると答えたが通じないのである。ウィーンと言っているのは日本人であり、こちらではVIENNA、ヴィエンナである。
 羊子はまだ来てなかったので、しばし出口で待つ。待つこと10分くらいで羊子とイグナシオさんが来る。結婚する相手はイグナシオ・サンチェスさんと言う。迎えに来てくれた車は私のように大きな車ではない。私の車も三人の荷物を辛うじて詰め込み、五人の乗車ができた。しかし、羊子たちの車はそれほど大きくはないので、私とスミさんが乗り、あとは荷物を積むと人が乗れなくなる。羊子と星子は地下鉄のメトロで羊子の家に行くことにした。こちらでも地下鉄のことをメトロと称している。バルセロナの飛行場から羊子の家までは車で30分位である。羊子の家にはイグナシオさんのお母さんであるコンチータさんがいた。結婚式前の羊子の家の掃除や繕いものをしてくれていたのである。やがて羊子と星子が来る。コンチータさんをイグナシオさんが送って行き、我々は食事にした。羊子が鶏肉の煮物の料理をしてくれていた。また、「大関」という日本酒も用意しており、旅の疲れを取るためだとしておいしくいただく。食事の前に旅の無事の感謝、今後の生活、羊子たちの結婚式を覚えてお祈りをする。長い一日であったような気がする。



成田空港で搭乗手続きをする星子。



見送りに来てくれた優と弥生さん。



機内食をいただく。



電気自動車に乗せられる。



羊子の家に着き、夕食をいただく。