鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

隠退牧師の徒然記<267>

隠退牧師の徒然記(2013年7月20日〜)<267>
2014年7月14日「お祭り騒ぎが好きなので」


聖書の言葉
道を歩きながら、あなたがたが拝むいろいろなものを見ていると、「知られざる神に」と刻まれている祭壇さえ見つけたからです。それで、あなたがたが知らずに拝んでいるもの、それをわたしはお知らせしましょう。世界とその中の万物をとを造られた神が、その方です。
使徒言行録17章23-24節)



横浜市金沢区付近、そして横須賀市追浜付近は夏祭りになっている。7月12日の土曜日は「宵宮」と言うそうだ。この読み方は「よいみや」ではなく「よみや」と読む。祭日の前夜に行う小祭である。かなり以前から、12日と13日はお祭りだから、路上駐車はしないようにとの看板が立てられていた。散歩コースは金沢八景の瀬戸神社、追浜の雷神社付近を通って行くので、祭りの盛り上がりを順次見せられていた。盛り上がりは寄付金の張り紙一覧であろう。積極的に寄付する人はもちろんいるが、多くの場合、住民としての義務として寄付しているようである。何万円もの寄付金があるが、だいたいは千円程度の寄付金である。千円程度の寄付金の報告は、小さい字で報告されているので、自分の名前を探し出すのは大変ではないかと思う。13日の日曜日は横須賀上町教会の礼拝説教および聖餐式を担当するので、我が家の子供たちと共に午前9時30分頃、車で家を出る。まだ朝のうちなので、祭りによる交通渋滞もなく、順調に教会に向かうことが出来た。帰りは買い物をしてからであり、追浜付近を通過したのは午後2時頃であり、かなりの混雑になっていた。追浜の商店街は歩行者天国になっており、車の通行は規制されている。そして、雷神社の境内、その付近の道路にはたくさんの屋台が出ており、多くの人で込み合っている。以前にも記しているが、雷神社の隣の敷地に関東学院教会追浜集会所が建てられている。建てられてから初めての祭りである。教会の玄関付近まで屋台が立ち並び、教会の出入りが困難であるようだ。この教会の礼拝は日曜日の午後6時からなのである。夕刻の祭りの混雑時に礼拝をささげるのであるから、その皆さんに祝福が豊かにあるようお祈りしたのであった。
どこの国の人々もお祭りが大好きのようである。過去、二度ほどスペイン・バルセロナでピアノの演奏活動をしている娘の羊子のもとで過ごしたが、いくつかのお祭りを経験している。一つのお祭りは、内容は分からないが人間の塔が作られ、各地域の人々が順次、その高さと速さを競っていた。またヒガンテスと言われる大きな人形の踊りも競い合うのである。羊子がこれらのお祭りに連れて行ってくれたが、それはそれは人の込み合いには閉口したものである。身動きもできないほどの群集なのである。また、サグラダ・ファミリアの光の祭典もあった。これはサグラダ・ファミリアの教会にいろいろな光を当てて、音響と共に祭典を盛り上げるのである。これにも多くの人が集まっていた。一時間置きに15分ずつ光の祭典が展開されるのであるが、毎回、入れ替わり立ち代わり多くの人々が参集するのである。この見学は夜でもあり、迷子になるからと、連れ合いのスミさんとは手をつないで見学したものである。他には民族踊りのお祭りがあった。いろいろな団体が、ステージに上がっては民族の踊りを披露するのである。サグラダ・ファミリアは世界中から見学に来ており、民族踊りのお祭りを楽しむことが出来るのである。
人間の塔のお祭りでは、塔を造りあげる人たちが腰に黒い帯を締めているのが気になる。それはすぐに理解できた。その腰に巻いた帯に足の指先をひっかけて上に登っていくのである。日本の相撲の力士の廻しのようで、重要な腰の帯なのであった。これらの出で立ちを見ながら、日本の祭りの装束を思い浮かべたものである。今はお祭りの装束を見ながらバルセロナを思い起こしているのであるが、それなりの装束で祭りに臨んでいる皆さんの心境を思うようになっている。昔は、祭りは宗教行事として、敬遠していたことは確かである。しかし、この歳になり、今は祭りにとりくむ皆さんの心境を理解するようになっている。どこの国の皆さんも、地域の振興と人々の和を計りつつ、神輿とか山車の出番を喜んでいるのであろう。この際、神道の行事だとか、余りその様なことを考えることはやめておく。お祭りによって、人々が希望をもって生活ができればよいと思っている。



神輿で賑わう。



スペイン・バルセロナにおけるサグラダ・ファミリア光の祭典。