鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

隠退牧師の徒然記<265>

隠退牧師の徒然記(2013年7月20日〜)<265>
2014年7月2日「回想の現役時代(1)」


聖書の言葉
エルサレムの城壁の奉献に際して、人々は、あらゆる所からレビ人を求め、エルサレムに来させて、感謝の祈りと、シンバルや竪琴や琴に合わせた歌をもって、奉献式と祝典を行おうとした。
(ネヘミヤ記12章27節)



「回想の現役時代」を記すとなると、なんとなく自慢話をするみたいで、臆する心がある。しかし、前回のブログでもふれたが、功績を記すのではなく、一人の牧師の生きた姿をまとめておきたいのである。それは、ほかの牧師があまりしていないブログだけでも、一人の牧師の生き様を書き残していることになる。その上で書き残している事柄をまとめておきたいと思ったのである。自分でも気が引けるのは、自分の生き様を書き残すことは自慢話でもなく、功績を羅列することでもないということを自分自身に言い聞かせながら記そうとしている。これだけ自分の気持ちを記しているので、読まれる方は理解してくださるであろう。
「回想の現役時代」について記すのは、前任の大塚平安教会牧師とドレーパー記念幼稚園理事長・園長時代であり、その前の青山教会、陸前古川教会、登米教会時代の10年間は、別の機会に記すことにしている。
大塚平安教会はいよいよ新しい会堂建設に踏み切った。時代に即した決断であったろうと思う。今までの会堂は1968年6月16日に献堂式が行われ、2014年6月の解体までの46年間存在であった。木造なので、このくらいの年数は危険が伴ってくる。まして耐震強度の問題もあり、建て替えの時期にもなっていたのである。1989年に教会創立40周年を迎えたとき、新会堂建築が課題となった。当時、お元気であった佐竹正道さんと共に土地の問題等を調査研究し、また建築業者にも相談し、新会堂建築について調査研究したのである。今回、建築に踏み切ったとき、土地問題が難航したが、40周年の時にも複雑な土地問題であり、結局、その時点では改修にとどめたのであった。この改修により、随分と便利な会堂になったことは確かである。そのとき、聖壇のデザインを施したが、20年間、信仰の指針となったことを感謝している。どのように改修したかについては50周年記念誌に記しているが、結局は解体するので意味もないのであるが、20年間の証しになったことは確かである。従って、会堂に関しては記録として残っているが、目に見える形では残らなかったのである。何にしても時の経過と共に変化していくものである。新しい時代を迎えているので、あたらしい教会と共に歩むということである。
もし、残されているものに触れるならば、教会墓地ということであろう。厚木霊園内にある大塚平安教会墓地についても50周年記念誌に報告している。自分が、と言いたくないが、私の設計で建設されている墓地を誇りに思っている。現在も残されているものは、ドレーパー記念幼稚園の半分の建物である。半分は保育室棟であるが、半分は一階の職員室と二階のホールがある棟である。1993年に増改築を行っている。それまでは職員室もままならぬ状態であったが、職員室と共に園長室や大人用のトイレの設置等で、ようやく建物としての機能を果たすようになったのでる。玄関ホールも設置され、いわば顔としての役目を果たすようになったのである。この幼稚園増改築についての記録が詳しく残されていないことについては残念でもある。教会関係については50周年記念誌、60周年記念誌に報告しているのであるが、幼稚園の増改築については、50周年記念誌の81頁、「小羊の群れと共に(幼稚園)」として短く報告している程度である。当時の「ドレーパーだより」に報告していることと思う。最近では、ドレーパー記念幼稚園も新しい園舎造りを試みたが、断念したばかりである。今必要なのは「歴史」を残しておくことではないかと思っている。それは30年間在職した前園長・理事長がまだ生きているからである。もう、あまり時間もない。
教会形成ということでは、それぞれの時代において教会の皆さん、役員の皆さんと共に協議し、実践しつつ歩んできている。その取り組みについては50周年、60周年記念誌に報告しているので、参照していただくことにする。大塚平安教会在職30年間6ヶ月は、何もかも、教会の皆さん、幼稚園の皆さんも、取り組みに関してはすべてお任せくださったので、思いっきり計画に没頭し、取り組むことが出来たのである。それにしても教会、幼稚園の皆さんの牧師・園長お任せ主義は徹底したということである。お任せいただいたことを心から感謝しているのである。いやご意見は随分といただいている。厳しい意見も。それでも最終的にはお任せくださったのである。神様にお委ねしたということであるが…。



2007年11月頃の大塚平安教会たたずまい。



解体されて、今までの大塚平安教会がなくなる。