鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

隠退牧師の徒然記<194>

隠退牧師の徒然記(2013年7月20日〜)<194>
2013年10月7日「合唱団という使者」


聖書の言葉
全地よ、主に向って喜びの叫びをあげよ。歓声をあげ、喜び歌い、ほめ歌え。琴に合わせてほめ歌え。琴に合わせ、楽の音に合わせて。ラッパを吹き、角笛を響かせて、王なる主の御前に喜びの叫びをあげよ。
詩編89編4-6節)



 マレーシアのラーマン大学合唱団の東京演奏会が10月2日、新宿文化センターで開催されたので、連れ合いのスミさんと共に出かける。アクセスは都営大江戸線東新宿からが一番近いので、そのルートで行くが、地下鉄を何回も乗り換えることになる。京急線で品川に行き、更に大門駅まで乗り、そこで大江戸線に乗り換えるが、東新宿駅都庁前駅で乗り換えなければならない。三回も乗り換えて行かなければならなかったのである。東新宿駅を降りて、友人の見上真理子さんと落ち合い、マグドナルドで軽く食事をする。6時開場なので、その少し前には会場に着く。声をかけておいた吉田正和さん・友紀さん夫妻も来てくれた。マレーシア・クアラルンプール日本語キリスト者集会(以下、KLJCFと称する)に所属されていた西村正雄さん・信子さん夫妻は帰国されているので、期待通りお会いすることができた。
 この演奏会に出掛けることになったのは、合唱団の指揮者がKLJCFのメンバーである諸江修さんであるからである。KLJCFは9月8日に創立30周年を迎え、記念の「証し集」を発行された。私も寄稿しているので、その「証し集」をご恵贈下さったのであるが、そのときにラーマン大学合唱団の東京演奏会のチラシ案内書が同封されていたのである。数人の友人に案内書を送っておいたが見上さんと吉田夫妻が来てくださったのである。マレーシアからわざわざ日本に来ての公演であるので、一人でも多くの人が来場したらよいと願っていた。100人以上は来場していたと思う。
 ラーマン大学は2002年に設立された総合大学で、10学部があり、学生も2万人いると言われる。「ラーマン」とはマレーシアの初代首相の名をいただいたと言う。合唱団が創立されるのは2010年であり、前記したようにKLJCFの諸江修さんのご尽力であり、創立以来、指揮者として指導されておられる。その諸江修さんは同志社大学文学部を卒業されたが、在学中から同志社グリークラブに所属し、卒業してからも教会聖歌隊等に加わり、あるいは指揮者として活動される。KLJCFでは礼拝の奏楽を担当されている。私たちがKLJCFのボランティア牧師として2013年3月から赴くにあたり、丁度日本に一時帰国していた諸江さんと1月に横浜でお会いする。お話するうちにもバルセロナでピアノの演奏活動をしている羊子のことが話題になり、私たちがKLJCF在任中にコンサートを開くことになったのである。諸江さんが音楽の世界に造詣が深いことから羊子のピアノコンサート開催となったのである。
 マレーシアは中国系、インド系、マレー系と多民族であるが、ラーマン大学は大半が中国系マレーシア人である。来日した合唱団の皆さんも中国系なので、日本人と殆ど変らない。24名のメンバーであった。第一ステージでは「宮崎駿スタジオジブリ」のコーラスアルバムからとして、お馴染の「崖の上のポニョ」、「となりのトトロ」、「千と千尋の神隠し」等が歌われる。第二ステージは「英米現代クリスチャンソング『プレイズ(賛美)』」を合唱する。KLJCFの礼拝では礼拝前に「リビングプイズ」を歌い、それから礼拝をささげていた。私は初めて歌う賛美歌であり、このような賛美があるものだと示されている。今、教会で歌われている讃美歌や聖歌は、ほとんどが100年以上前に作られた楽曲であると言われる。今はアメリカ、イギリス等で「プレイズ」と呼ばれる賛美が歌われており、讃美歌21が発行されたとしても、やはりクラシックの枠を出ないのである。そのプレイズを7曲合唱する。そして第三ステージは、マレーシア国家と共に、今では日本中の皆さんが心底から歌っている「花は咲く」、「明日という日が」、「旅立ちの日に」を美しく歌われたのであった。
 ラーマン大学合唱団は、翌日の3日には千葉にある国際理工情報デザイン専門学校で演奏会を開く。同校のマレーシア校の校長先生を務めているのが諸江修さんであるからだ。そして5日、6日は大阪で演奏会を開催している。今回の海外演奏旅行は初めてであり、来年は台湾演奏旅行をされると言われる。この合唱団が新しい賛美を紹介しながらの演奏は、貴い働きであると思っている。そして指揮者の諸江修さんのお証として示されたのであった。



ラーマン大学合唱団東京演奏会の案内チラシ



美しい合唱をする合唱団。
諸江修さんの祈りの熱意が示される。