鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

常夏の国にて<65>

マレーシア・クアラルンプール滞在記(2013年3月13日〜6月4日)<65>
2013年5月16日「バイブルカフェ五回目」



 毎週木曜日はMont Kiaraにお住まいになる皆さんの集会、バイブルカフェが開かれている。3月14日にマレーシア・クアラルンプールのJCFに来たときには、この集会はお休みであった。今までこの会の中心になって担っておられた久野和恵さんが帰国され、共に担っておられた新井幸代さんが日本に一時帰国されていたからである。3月17日の礼拝後に教会は私達夫婦の歓迎会を開いてくださったが、合わせて久野さんご家族の送別会も行われたのである。新井幸代さんはお子さんたちの学校がお休みであったので一時帰国していたのであった。そして、KLに戻られてバイブルカフェを担うようになる。4月18日から再開したのであった。それから毎週開催されるので、本日の集会は私達にとって五回目となる。前回から劉善枝さんが出席されるようになり、善枝さんが私たちを送り迎えしてくださるので、Fooさんタクシーに頼まなくても良くなっている。Fooさんタクシーはわざわざ呼び寄せるわけなので、他のタクシーより割高になる。片道RM20を支払っているのである。少しは高いと思っても、教会関係では何かと依頼しているので安心できるのである。中国系マレー人であり、日本語が話せる。
 ところで、私たちを送り迎えしてくださる劉善枝さんは、この聖書の集いを通してKLJCFと関わるようになっている。KLJCF20周年記念誌に善枝さんのお証が掲載されているので、今回のブログで紹介させていただく。バイブルカフェについては今までも内容を紹介している。



バイブルカフェの集会が終わり、食事処に向かう。
白い服を着ている劉善枝さん。



注文したものの、色合いのようにしょっぱくてスミさんは食べられなかった。



<以下は劉善枝さんのお証である>
KLJCFと私の関わりといえば、それは毎週月曜日にもたれる女性のバイブルスタディに尽きると言っても過言ではありません。日曜日は地元の教会に家族で通っていますので、JCFの日曜礼拝に出る機会は限られていますが、マレーシアに来て5年間、毎週月曜日のバイブルスタディに出来る限り参加して来ました。初めてバイブルスタディに参加したのは、マレーシアに来て3ヶ月ほどたった頃でした。気候の変化に加え、主人の家族(中国系マレーシア人)との同居生活が始まったストレス、まだ赤ん坊だった娘のたび重なる病気等で、心身ともに疲れを覚えていたときでした。「善枝さん、月曜日はレギュラーにしようよ」と声をかけてくださったラジ洋子さんの一言に力を得て、それから毎週、1歳になったばかりの娘と共に会に集い始めました。そして気がつくとこのバイブルスタディの交わりが、私のライフラインになっていました。集まっているメンバーは、性格はもとより、出身地も、信仰のバックグランドも様々。年代も結構幅がありますが、殆ど既婚者なので夫婦の問題、子育ての問題など段階は違ってもそれぞれ直面している(してきた)課題もあります。「こんな問題で悩んでいるのは自分だけじゃないか…」とひそかに肩を落としていると、他の姉妹が「実はねえ…」と「まさかこの人が…!?」と思うようなことを分かち合ってくれて、どれだけ救われてきたか分かりません。自分経験や意見の押し付けではなく、理解しようとする耳を提供してくださり、さりげなく自分の失敗談などを分かち合ってくださる姉妹たちを通して、神様は私に自分の内側を正しく見る勇気を与えてくれました。誰か一人のスタンドプレーヤーがグループを引っ張るのではなく、個性も、生い立ちも、賜物も多様なメンバーたちがこの交わりに与えられていることは、本当に素晴らしいことだと思います。多様であるが故の難しさはもちろんありますが、少し思いめぐらしてみると、神様がそれぞれのメンバーを見事に用いて全体を祝福してくださっていることが見えてきます。現実問題を抱えて生きる世代ならではの、観念的という言葉からは程遠い、地に足のついた聖書の学びと話し合いが私は好きです。
 このグループに静かにやさしく働いておられる方の御手が、ごく普通の私たちを動かしてくださり、より本質的なことに私たちを向かわせてくださいますように。そして神様に向かう旅路を励まし合う交わりを、これからも深めさせてくださいますように。