鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

常夏の国にて<56>

マレーシア・クアラルンプール滞在記(2013年3月13日〜6月4日)<56>
2013年5月7日「祈る群れ」



 今日は婦人会の祈祷会である。今日の会場はウォルターブッシュ幸子姉宅である。いつものように池上美香さんにお迎えいただいて出かける。ウォルターブッシュさんのお宅はJalan Burhanuddi Helmi地域であり、この地域にはラジ洋子さん、坪井教由さん・明子さんご夫妻も住んでおられる。どこのマンションもゲートを通過する時、身分を届け出る。バイブルカフェではMont Kiaraのマンションにタクシーで出掛けたが、我々のパスポートまで提示させられたのである。出入りの人々を厳しくチェックしているので、マンションに住んでおられる人々は安心である。ゲートを通って、エレベーター前で皆さんが待ち合わせをする。そして、揃ったところで一緒にウォルターブッシュさんのお宅にうかがったのである。
 婦人会の祈祷会については4月2日のブログ21「祈りの集い」として報告している。今回で二回目の出席であるが、6月は4日の祈祷会の日に帰国してしまうので、今回が最後となる。その意味でも、皆さんへの奨励をプリントし、それを読みつつ奨励としたのである。お話の内容はいつも原稿にしているので、いつでもプリントできる。大塚平安教会在任の頃は、当日の説教は翌週の礼拝でプリントして配布していた。いつも原稿を作成しているからである。こちらのKLJCFにおいても原稿が作られているので、配布しても良いのであるが、そのような流れを作るのは、いろいろと込み入った事情があるだろうと思っている。私がそのようにしても、今までの牧師はプリントなんか作成しなかったし、これからの牧師もしないであろう。全体の流れの中で取組みをすべきであると思っている。
 それにしてもこちらのKLJCFの皆さんはお祈りをいつも深めている。この婦人会の祈祷会、役員会の祈祷会、牧会者の祈祷会がある。それぞれの集いは、お祈りの前に教会の歩みを確認し、大きな集会があればそのためにお祈りする。また消息を述べあい、ごく個人的な事柄であっても、皆さんのお祈りになるのである。役員会前にも牧師の奨励があり、続いて祈祷会がある。教会の全体的な歩みについてのお祈りをささげるのである。牧会者の祈祷会はさる5月4日に開かれたが、教会に連なる皆さんを覚えながら牧師としてのお祈りをささげるのである。また、毎週の礼拝前には当日の担当者が集い、お祈りをささげることは諸教会と同じである。



ウォルターブッシュ幸子さんの家がある高層住宅。



マンションの庭で花を観賞するスミさん。


 今回は5月の初めであり、示されることは「家族」である。5月5日の「子どもの日」、第二日曜日の「母の日」である。大塚平安教会在任のころ、関係施設のさがみ野ホームや綾瀬ホームで礼拝をささげているのであるが、5月の初めは「家族」についてお話していた。「5日は何の日」と尋ねれば「子供の日」と皆さんが答える。「次の日曜日は何の日」と尋ねると「母の日」との答えがある。「それでは5月10日は何の日でしょう」と尋ねる。しばらく沈黙が続くが、中には覚えている人がいる。「前の園長と牧師先生の誕生日」と答えてくれるのである。園長であった佐竹正道さんは2002年10月7日、73歳で召天されている。佐竹正道さんと私の誕生日が同じであり、そのころは礼拝の後に皆さんが二人の誕生日祝いをしてくれたのであった。さがみ野ホームを退任したのは2010年9月であるが、その頃でも長年おられる方は二人の誕生日を覚えてくれている人もいたのである。
 婦人会の祈祷会における奨励をここに記すには紙面がないが、家族については神様が最初に戒めを与えた時から存在しているのである。すなわち「十戒」に示されている通りである。「あなたの父母を敬え。そうすればあなたは、あなたの神、主が与えられる土地に長く生きることができる」(出エジプト記20章12節)と示されている。「あなたの父母」は自分を生んでくれた存在であるが、少なくとも自分より長く人生を生きているのである。それだけ長く神様の御心を示されて生きているのである。「あなたの父母」は神さまの御心を示してくれる存在なのである。聖書が年長者を尊敬しなさいと教えているのは、神さまの御心を示す存在であるからである。そのことを原点としながら、聖書には家族を意味深く教えているのである。