鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

常夏の国にて<55>

マレーシア・クアラルンプール滞在記(2013年3月13日〜6月4日)<55>
2013年5月6日「体制事情」



 昨日の聖日礼拝は、礼拝に向かう時はスコールで、かなり濡れてしまったが、全体的に暑い国なので、帰るころには乾いてしまうのである。礼拝が終わる頃には、スコールも行ってしまい、傘を忘れないようにして帰る。昨日もいつものように有志の夕食会があり、マレー料理なるものをいただいたのであった。ところで、昨日はマレーシアの総選挙であった。政党の旗があちらこちら、街中に掲げられており、だから今は選挙の時期であると知らされていた。しかし、総選挙だからと言って、日本のように選挙カーが走り回って、候補者のアピールということはない。ポスター等が掲げられているが、そんなに目立たないのである。日本では候補者のポスターを張る場所があり、そういう場所があちらこちらにあるのだが、外国人には選挙が行われている状況が感じられないのである。
 選挙については、よくわからないので、ネットの報道や意見を掲載しておくことにする。
[クアラルンプール 6日 ロイター] 5日に投開票されたマレーシア連邦下院(定数222)選挙で、ナジブ首相(59)の与党連合「国民戦線(BN)」が過半数の133議席を獲得し、56年に及ぶ長期政権を維持した。ただ、前回2008年選挙の獲得議席140を下回ったほか、首相が目指していた3分の2の議席を確保することができず、首相の求心力は低下しそうだ。一方、アンワル元副首相率いる野党連合「人民連盟」の獲得議席は89議席で、前回の82議席から7議席増やした。国民の過半を占めるマレー系が与党連合を引き続き支持したものの、4分の1を占める中華系が国民戦線に背を向ける傾向は一層進んだ。中華系の国民は、汚職撲滅や、マレー系を優遇する政策の廃止を掲げる野党連合への支持を増やしている。選挙結果を受けて会見したナジブ首相は神妙な面持ちで、「われわれは国のために、一段と穏健かつ協調的な政策に向けて努力する」と表明。「われわれは最善を尽くしたが、その他の要因が発生した。われわれの発展計画に対する中華系国民の支持が十分に得られなかった」と述べた。一方、アンワル元副首相は、選管当局が選挙の不正が拡大している証拠を調査しなかったとして、選挙結果を認めないと表明した。国民戦線は、豊富な資金を持ち、主流派メディアをコントロールしているほか、自陣に有利なように選挙制度を変更するなど、数々の利点を得ている。
以下はブログでの意見である。
昨日行われた第13回、国政選挙の結果が出ました。今回の選挙の注目点は、55年間続いたBN率いる与党連合に代わってPKR野党連合が政権を始めて取れるかでしたが、結果は与党連合が以下の結果の様に勝利を収めました。州政府レベルではペナン・セランゴール等3州では政権を野党が確保しましたが今後も何かと遺恨を残す結果と成ったのは残念です。
マレーシア・選挙結果  BN133:89PR 
今回の選挙では大量の外国人が偽ICカードを所持しての投票や、各開票所での停電騒ぎ
投票締め切り数時間後に持ち込まれた大量の投票箱等など、普通で考えたら不正が行われてい
るのではないかと思われる数々の謎に包まれた選挙でしたが、大きないざこざも発生せずに与
党の思惑通りに勝利の祝日を迎えています。私はどちらかに肩入れはしていませんでしたが、刻々とSNSを通じて報告される不可解な謎に多大な疑問を抱いた今回の選挙でした。2020
年に先進国入りを目指すのなら、国民全員が納得いくような公明正大な選挙であるべきだった
と思います。 今回の選挙結果は覆る事は有りませんが、不満を暴力で訴えない国民の成長が
2020年の先進国入りに相応しい国だと知らしめた皮肉な結果となりました。 

 選挙後は暴動が起きるのではないかと、教会に来ておられる皆さんも言われていた。その点、どんなことになるのか不安でもあったが、ブログ氏が述べているように、マレーシアは平和な国、国民へと成長していると示されたのである。




この青い旗が選挙運動である。
ポスターが掲げられてはいるが、無言の選挙運動。



国中、至るところに掲げられている青い旗。