鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

常夏の国にて<43>

マレーシア・クアラルンプール滞在記(2013年3月13日〜6月4日)<43>
2013年4月24日「ポスト、見つけた」



 いろいろな国々のポストに興味を示すようになっている。きっかけは、やはりスペイン・バルセロナ滞在からであろう。2011年4月、5月に連れ合いのスミさんと次女の星子と共に三人で羊子のもとに行く。確か星子と羊子の家に間借りしていた路美さんと三人でショッピングセンターに出かけた時であったと思う。その時、初めてバルセロナの郵便ポストが黄色いことに気がつくのである。それはフランスのパリ、三大美術館見学の後であり、もし行く前に黄色いポストに気がついていたら、パリの郵便ポストも写真に収めてきたと思う。日本に帰国してから、日本の郵便ポストを紹介している。今は赤い、四角の郵便ポストであるが、ひと昔前は丸い筒型ポストであった。しかし、鎌倉では今でも丸いポストが町のあちらこちらに置かれているのである。江の島には郵便局前に黒いポストがあり、写真に収めている。そして、昨年2012年9月、10月には再びバルセロナに行き、ローマ、ヴァチカンにも行ったのである。もちろんローマの郵便ポスト、ヴァチカンの一つしかないポストを写真に収めている。そんな興味を持つようになって、ピエ・ブックスという社出版の「世界のポスト」と言う本も手に入れている。
 今回のマレーシア滞在においても、当然のことながらポストを気にかけている。しかし、羊子が約10日間来馬し、クアラルンプール市街地を見学したのであるが、ポストのことは失念していたようである。市内の高層ビルに圧倒されて、上ばかり仰いでいたので、道路を歩いてもポストに思いが及ばなかったのである。そして、帰るためのバス停を探したりしていたので、余計な事には思いが至らなかったということである。
 牧師館で過ごしているうちにも、そう言えば、この周辺を歩いても郵便ポストを見たことがないと思うようになる。そのように思うと、気になり、外に出た時は郵便ポストを探して歩くのであるが、いつも歩く商店街にはポストは立ってない。いったいどこにあるのだろう。そんなことを思っているとき、教会の帰りに、池上さんの車に乗せられているときであったが、道路の端の方に郵便ポストらしきものがあるのを目に留める。それで昨日の婦人会の帰り道、やはり池上さんの車に乗せられて帰って来るにあたり、ポストに興味があることを述べ、道路で見かけたので、もし発見したら車をとめ、写真を写させていただきたいとお願いしておいた。そして、車の中で雑談しているうちにも、目当ての郵便ポストを見つける。池上美香さんはポストの近くで車を止めてくれる。やはりポストと一緒に写真に収まらないと、発見したことにはならない。ここは連れ合いのスミさんに写してもらったのであった。




郵便ポストを見つけて喜ぶ。



美香さんが黄色いポストの場へ案内してくださる。
黄色いポストは速達用であるとか。


 クアラルンプールの郵便ポストは、日本と同じように赤く、そして四角い。日本より大きいようである。ポスト入口は二つあり、一つはクアラルンプール市内行きのものであり、もう一つは市外用のものである。外国への郵便は、もちろん郵便局に行かなければならないのであろう。その郵便局にも行ってみたいし、どんな切手が使われているのか知りたいものである。また、郵便を集めて歩く人、あるいは車も見てみたい。そして、郵便配達員がどんな格好をしているのか、いろいろと興味があるのであるが、こちらでは郵便事業があまり盛んではないようだ。それに対して、日本の場合は、まだまだ郵便活動は盛んであると思う。毎日のように郵便配達が来るし、郵便集配車を常時みかけるのである。「まだまだ」と言っているのは、郵便事業は次第に衰退していくからである。今は手紙を書くことが少ない。せいぜい年賀状を出すことくらいになっているが、しかしそれもパソコンで仕上げるのであり、手書きではない。自らペンで手紙を書くことが、少なくなってきている。郵便受けは、もっぱらダイレクトメール、新聞、チラシくらいになっており、そう言う中で、お手紙を見つけるとき、うれしさと共に心の平安を与えられるのである。コンドミニアムには一階の出入り口に各部屋の郵便受けが置かれている。ときどき開けるが、電気代、水道代の引落料の通知であり、切手は貼られていない。もし、日本からのお便りが入っていたら、感激極まりないであろう。



郵便配達員のバイク。



郵便配達員が郵便受けに入れている。