鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

常夏の国にて<28>

マレーシア・クアラルンプール滞在記(2013年3月13日〜6月4日)<28>
2013年4月9日「集会事情」



 40階建ての29階からの眺めは、雲の上の気分である。今日は、そのような場で婦人会の学びの会が開かれた。西村信子さんのお宅での集会である。こちらではバス路線が各地にあるわけではなく、電車もない状況なので、ほとんど車が移動手段である。皆さんは必ずしも車を運転しないので、車を持つ方に乗せていただいては集会に集うのであった。私達もほとんど教会の皆さんに送迎していただいている。前週の日曜日は、少なくとも金曜日まではどなたからのお声がかからなかったので、教会にはタクシーで行くつもりでいた。ところが、金曜日の夕刻に屋台の夜店が出るので、日置さんご夫妻がお誘いくださった。そのためその車の中で、もし次の日曜日に礼拝に行くのであれば、乗せて行っていただきたいとお願いしたのであった。牧師先生の送迎は、いつも池上さんがされているので、気にかけなかったと言われる。その池上さんは韓国に行っているので、日曜日のことは分からないのである。こうして日置さんにお願したのであるが、牧師館に帰ってから、福原礼子さんからお電話があり、日曜日に教会まで乗せてくださると言われるのである。福原さんは31日のイースター礼拝の日には羊子と私達夫婦3人を乗せてくださったのである。福原さんには日置さんに乗せていただくことになっていることをお話したのであった。そして、それから少ししたら池上美香さんからお電話があり、日曜日に送迎してくださると言われるのである。池上さんにも日置さんに乗せていただくことをお伝えしたのであった。本当に皆さんが牧師夫婦の送迎を考えてくださること、感謝にたえない。このことは、集会に集まる皆さんが連絡し合い、車に分乗しては集まると言うことである。日本であれば、電車やバスが通っているので、結構自分で行き来できるのであるが、こちらではそれができないということである。それが一つの集会事情である。



婦人会の家庭集会、若婦人会のバイブルカフェで
このような高層住宅に住んでおられる方がある。
上から見ると、目がくらむようである。


 今回の婦人会は学びの会である。婦人会は月の二回は学びの会であり、一回は祈祷会であり、一回は作業会である。その学びの会はテキストを用いて学習を進めている。「イエスに会った人たち」(クンツ、シェル共著、舟喜晃子訳)という小冊子を用いている。これは聖書を読む会の手引書であり、グループ聖書研究のために作られている。日本で発行されているのに、日本に住んで居ながら知らないわけである。聖書の中でイエス様に出会った人々、シメオン、アンナ、バプテスマのヨハネ、百人隊長、ザアカイ、ヤコブヨハネ、ペテロ、ピラト、ピリポとトマス等を取り上げている。並行して聖書を読みながら、イエス様に出会った人々の姿を問うているのである。たとえば、ルカによる福音書2章22節から38節にシメオンとアンナが記されているが、問いとして、「シメオンについては、どんなことが分かりますか。彼は何を望み、何を待っていますか。彼にはどんな約束が与えられていますか」と言われている。聖書を読めばわかることである。しかし、問いは「今日ならば、人々はどんなことを望んでいますか。その希望はその人々の生活に、どんな影響を与えていますか」と求めているのである。現在の自分の問題として問われるのである。これらの問いを皆さんで考えながら進めているのである。こうなると、牧師がいなくても、皆さんで学びが進められる。たまたま牧師がいるので、意見を求められ、まとめを望まれるのである。昨年の2012年4月から専任の牧者が不在となり、ボランティア牧師が順次就任しているが、婦人会の皆さんは、牧師がいない状況の中で学びを進めているのである。このような集会事情を感銘深く受け止めたのであった。
 今回の集会で、婦人会の皆さんの動向を確認されていた。多くの場合、一時的に日本に帰国されるのである。それも一ヶ月、三ヶ月の期間であり、比較的長期なのである。これらの不在になる皆さんを示されながら、私たちは6月4日に帰国するのであるが、5月13日から7月3日まで帰国される方がある。そうなると5月12日の礼拝を持ってお別れと言うことになる。メッセージの取組みを変更しなければならないと示されるのであった。それにしても、どなたかが今は出国していると言う集会事情も示されるのである。