鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

常夏の国にて<26>

マレーシア・クアラルンプール滞在記(2013年3月13日〜6月4日)<26>
2013年4月7日「礼拝事情」



 今日は日曜日、礼拝をささげる日である。在任中は、朝ともなれば、だいたい7時頃であるが、玄関等の出入り口は開けてまわったものである。教会の玄関と共に、幼稚園から入ってくる人があり、むしろ教会の玄関から入る人より多いのである。車で来られて園庭に駐車する。そして、幼稚園の玄関から入って、いわゆる教会の通用口から礼拝堂に入るのである。礼拝が終わり、牧師は教会の玄関で、お帰りになる皆さんと挨拶をし、ある程度のお話をする。そうしているうちにも、幼稚園から入られた人は、牧師と言葉を交わすことなく帰えられてしまう場合もある。だから、「礼拝の出席は、教会の玄関から入りましょう」と呼びかけたものである。日曜日の朝を思い出すと、そのようなことがよみがえってくる。しかし、ここマレーシアでは、日曜日の朝、そのように走り回ることはない。礼拝は午後4時から始まるのである。それも礼拝する場所、ミッションホールを借りての礼拝である。少なくとも午後3時頃には大家さん、つまりゴスペルホールの管理をしている人が開けてくれる。そして、エアコンをそれぞれ運転してくれる。31日はイースター礼拝で、特別賛美が行われるので午後3時には集まることになっていた。私達は羊子と共に福原さんの車に乗せられて向かったのであるが2時40分には着いてしまった。もちろんまだ閉まっていて礼拝堂には入れない。しかし、すぐに管理する人が来て開けてくれた。エアコンを次々と運転してくれたのである。
 ミッションハウスは、150人は入れる。KLJCFの礼拝は大体30名前後なので、十分な広さである。まだ、一度も礼拝を体験してないとき、どのような服装にするべきか迷っていた。暑いので半袖でよろしいのですよ、と言われる。しかし、礼拝の説教を、思い出す限り半袖でしたことはない。それでスーツで講壇に立ったのである。暑いと言われていたが、室内は暑いどころか、むしろ涼しさを感じる。こちらの人たちは、「寒いくらいの冷房がご馳走」であるとか。だから室内は涼しいのである。これくらいの温度であれば、と言うわけで、次週からはガウンを着用したのである。スーツを着て、その上にガウンを着ても暑いとは思わない。むしろガウンを着用することで力が入る思いである。前週のイースター礼拝では特別賛美があり、聖歌隊の皆さんはガウンを着用して賛美したのであった。暑い国であれば、それなりの設備がある。寒い国であれば、やはりそれなりの設備があるということである。



イースター礼拝における羊子の奏楽。
ピアノの向こうにはバンド楽器が置かれている。
PJゴスペルホールの教会が用いるのである。



イースター礼拝の講壇。


 午後4時から礼拝が始まる。まず、礼拝担当者である司会者、奏楽者、賛美担当者、受付・献金感謝、説教者が礼拝前祈祷会を、会衆席の前の方で行う。そして礼拝が始まるのであるが、その前に賛美のひとときがある。この賛美はリビングプレイズという賛美集(いのちのことば社発行)で、三曲歌うが、一ヶ月間同じ曲を歌っている。この時も担当者がおり、担当者の導きで歌うのである。礼拝出席者はほとんど日本人であるが、前週のイースター礼拝にはマレー人が出席していた。日本語が通じないと思うが、良く出席したと思う。大家さんのゴスペルホールの礼拝は500人は入れる礼拝堂である。ここでチャペルコンサートを開催させていただいたのである。この教会は「兄弟団」関係で、よくわからないが、専任の牧師はいないようである。賛美もバンドの楽器で行われる。借りているミッションホール、つまり我々がささげている礼拝堂の講壇横には、やはりいろいろな楽器が置かれている。KLJCFはピアノの奏楽であり、賛美するのである。
 奏楽者がピアノを力強く弾くからか、礼拝堂が音響効果がよいからか、会衆賛美の声が聞こえないくらいである。皆さんは大きな声で賛美しているのであるが。だいたい日本における諸教会の礼拝内容と同じである。少し違うのは、献金感謝の祈祷をささげる場合、祈祷者は講壇に上がってお祈りをささげている。それはそれで一つの取組みであろう。希望を述べるとするなら、説教後の賛美歌は説教者に選ばせてもらいたいと思っている。牧師が選ぶ讃美歌は説教前の賛美歌である。これもKLJCFの取組みとは思っているが。