鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

常夏の国にて<12>

マレーシア・クアラルンプール滞在記(2013年3月13日〜)<12>
2013年3月24日「チャペルコンサート



 今日は棕櫚の主日、受難週礼拝である。午後5時からチャペルコンサートを開催することになったので、午後4時からの礼拝は30分間の短縮礼拝となった。讃美歌も頌栄を含めて三曲であったし、聖書も福音書だけを読む。従ってメッセージも15分くらいで取り次いだのである。まず、諸江修さんが午後1時30分にお迎えに来てくださる。2時過ぎには会場となるPJゴスペルホールに着く。この教会は兄弟団関係の教会で熱心な福音派である。礼拝の賛美はバンドの演奏で行われるようである。実際、我々が到着した時には、次週の賛美のためにバンドの練習をしていた。聖壇の横にはドラムを始めバンドの楽器が多数置かれている。二階席、母子室もあり、5百人は入れる礼拝堂である。バンド演奏者達が帰られたので、羊子のピアノ練習となる。ピアノは聖壇に上げることが許されず、聴衆と同じフロアーで演奏することになる。3時30分頃まで練習し、その後はKLJCF が礼拝をささげているミッションホールに移動する。もう随分と以前からそのミッションホールを借り、日曜日の午後4時から礼拝をささげているのである。そのミッションホールでも150人は入れる広さである。ここでもバンドにより賛美がささげられるようで、奏楽用のピアノ付近にはバンド楽器が多数置かれていた。
 前週17日の礼拝を経験しているので、この礼拝からはガウンを着用することにした。暑いから半袖で良いですよ、と言われていたが、暑いどころかむしろ寒い。冷房がよく効いているのである。寒いほどの冷房がおもてなしと言われる。この冷気ではガウンを着て丁度良いというわけである。礼拝の奏楽は羊子が担当する。前記したように、今日はチャペルコンサートなので短縮礼拝である。予め用意していた説教であるが、とにかく短く縮めている。そして礼拝が終わったのは午後4時35分であった。新来会者は羊子を含めてであるが三名いる。礼拝後の紹介、挨拶はそこそこにPJゴスペルホールへ移動する。教会の皆さんの役割は既に決められており、それぞれ担当の持ち場に着いていた。いわゆる大会堂とも言われているが、もうかなりの人が入場していた。今回のチャペルコンサートは企画したものの、教会の方で対応が遅かったこともあり、チラシの準備やら宣伝活動が遅くなったことは確かである。少なくとも150名は入らないと叱られるとは諸江さんの弁であった。教会の言い分であるが、せっかく大会堂を貸してあげるのであるから、なるべく大勢の人を入れるべきだと言っているのである。結果的には150名は入場しているかな、と思わされる。諸江さんや教会の皆さんも、大勢の人が入場したので大変お喜びであった。



受難週礼拝、この礼拝よりガウンを着用する。



奏楽する羊子。オルガンが無いので奏楽はピアノである。



 演奏は、まず羊子自身が作曲した「希望」を演奏。その後ラフマニノフショパンの曲を演奏する。その後、牧師のメッセージとなる。コロサイの信徒への手紙3章12節から17節の言葉に示されながら、「平和をいただきながら」と題してお話する。そして、再び羊子のピアノ演奏となる。アルベニスグラナドスモンポウ、ファリア等のスペインの重い曲を演奏する。聴衆は演奏者の早い指さばき、力強い演奏に感激されたようである。終わって教会の方から花束が贈られる。そして、最後に皆さんと共に賛美を歌う。「ホザナ」、「鹿のように」である。終わってから連れ合いのスミさんが羊子のCDを販売する。買われた方はCDにサインしてもらってくださいと言うが、会場の方ではプログラムに羊子のサインを求めて並んでいるのである。しかし、CDを求めた人たちもサインをしてもらっていた。私達も皆さんから握手を求められ、称賛の言葉をいただいたのであった。




チャペルコンサートでピアノを演奏する羊子。



牧師のメッセージを英語の通訳つきで行う。



羊子のCDを販売するスミさん。


 午後6時過ぎにはコンサートが終わっているが、サインや挨拶が続き、大会堂を後にしたのは7時30分くらいである。その後は教会員の有志が食事会をする。日曜日は午後4時から礼拝をささげ、その後家に帰って食事の用意をすると遅くなるので、いつも皆さんと誘い合わせて夕食会を開くのだと言う。割り勘の会費であり、もちろん私達も会費を払って参加したのであった。皆さんと交わりを深めるには良い集いでもある。