鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

常夏の国にて<6>

マレーシア・クアラルンプール滞在記(2013年3月13日〜6月4日)<6>
2013年3月18日「いろいろな音を聞きながら」



 朝、まだ暗いうちから鳥の鳴き声で目を覚ますことがある。毎日と言うことではないが、なんとなく哀調を帯びた鳴き方が気になる。明るくなるのは午前7時頃であり、6時ではまだ暗い。何時頃から鳴き出すのか分からないが、それからしばらくして、7時にセットした目覚まし時計がメロディーを発信するので、朝の5時、6時頃なのだろう。それでは昼間も鳴いているのかと言うと、聞こえてこない。昼間は自動車の音などで消されているのかもしれない。毎日、朝になると鳴き出すというのではない。ときどきである。バルセロナで過ごしたときにも、朝がたに鳴く鳥がいた。後に、その鳥はコトラと言う名で、昼間はガラガラ声で鳴いているのに、朝方はやはり哀調を帯びた鳴き方をするのである。朝は初心にかえって、一日の始まりを見つめているのかもしれない。
 高層マンションなので、隣室とか上下の部屋の音があるのかと思うが、余り無いようである。しかし、廊下から子供の泣き声が聞こえてくることもある。その他の音は聞こえてこないことになっているのであるが、今は工事の騒音がある。隣室なのか、上下の家なのか、電動工具の騒音でもある音が激しく聞こえてくるのである。一日中と言うことではないが、時間を置いては聞こえてくる。テレビの音も聞こえなくなるし、電話でもあれば、話せないのではないかと思う。次第に遠ざかっていくようでもあるので、何かの工事を順にしているのであろう。
 そのような騒音がある時、今日はピアノの調律があった。先週の土曜日に役員会があり、その後役員の皆さんと私達夫婦の会食となる。その時、連れ合いのスミさんが、牧師館のピアノは少し音程が外れているところがあると言うものだから、諸江さんが早速手配してくれたのである。牧師館に置いてあるが、このピアノは諸江さんのものである。羊子が来て練習するであろうから、諸江さんはすぐに調律の手配をしてくれたのであった。午前11時30分に来ると言うことであったが、その時間には来ない、結局12時15分頃に来る。その時間で良かったのかもしれない。12時頃までは工事の騒音が鳴り響いていたからである。丁度、昼食時で、しばらくは騒音がなかった。調律が終わる頃、午後1時15分頃には騒音が始まっていたからである。調律代はRM90であった。2430円と言うことになる。日本の場合、ピアノ一台の調律、15000円はするのである。



牧師館から見える景色。
コンドミニアムのプール等。



牧師館は23階建のコンドミニアム9階であるが、実際には10階である。その高さにあるので、いろいろな音が遠くに聞こえているが、うるさいと言うほどではない。車の音も聞こえているが、遠くの方から聞こえてくるという感じなのである。ハエもいるし、蚊もいるそうだ。しかし、この高さまでは上がってこない。救急車の音はほとんど聞こえてこない。救急車がどんな音を出しているのか、分からないのであるが。従って、特定の音の印象はない。特定の音が発信されてないことが特色なのかもしれない。昨年、一昨年、約二ヶ月ずつスペイン・バルセロナで過ごしたが、教会の鐘の音と共に過ごしたのであった。定時になれば鐘の音で知らせ、鐘の音楽がいろいろと鳴り響く。それと共に15分、30分、45分も時刻を知らせていた。マレーシアはイスラムの世界であり、教会の鐘の風習、伝統はないようである。
コンドミニアムにはプールがあり、またバスケットボールのコートがある。9階から覗くと、毎日ではないが、結構プールで泳いでいる。15メートルくらいのプールである。プールで泳ぐのも良いが、それぞれの高層マンションから見られているのである。それを思うと余り泳ぐ気持ちにはならない。プールの隣にあるバスケットコートは結構子ども達が遊んでおり、夕方の歓声が聞こえてくる。9階でもバスケットコートの子供たちの歓声が聞こえてくるのである。
いくつかの音を拾いだしてみたが、うるさいという印象はない。牧師館としては良い所を確保していると思うが、礼拝をささげる場がもう少し近い場所であったらと思う。礼拝に出席するのに、送迎が必要であることは、ちょっと残念である。