鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

隠退牧師の徒然記 <94>

 

隠退牧師の徒然記(2011年6月1日〜)<94>
2012年5月7日 「心に励ましを得るために」 


聖書の言葉
わたしがどういう様子でいるか、また、何をしているか、あなたがたにも知ってもらうために、ティキコがすべて話すことでしょう。彼は主に結ばれた、愛する兄弟であり、忠実に仕える者です。彼をそちらに送るのは、あなたがたがわたしたちの様子を知り、彼から心に励ましを得るためなのです。平和と、信仰を伴う愛が、父である神と主イエス・キリストから、兄弟たちにあるように。恵みが、変わらぬ愛をもってわたしたちの主イエス・キリストを愛する、すべての人と共にあるように。
(エフェソの信徒への手紙6章21-24節)


 
 前回はゴールデンウィークに山登りを密かに計画していたが、雨で計画を断念したことを記した。そして、登山は少なくとも10年以上はしていないことも記した。それは教会、幼稚園の職務の他に、神奈川教区や日本基督教団の職務があったことも原因としている。まさにゴールデンウィークは登山どころではなく、教団問安使として全国の教区総会を訪問していたからである。日本基督教団のほとんどの教区は4月末から5月に掛けて教区総会を開催している。その教区総会に日本基督教団の四役である議長、副議長、書記、総幹事が分担して訪問するのである。本来、総会議長が訪問するのであるが、一人で17教区を訪問することは困難である。それに、17教区の総会開催日が重なり、訪問出来ない教区も出てくるのである。議長に代わり、教団問安使として教区総会に出席するのである。17教区を四役が分担するので、書記として訪問するのは、毎年3教区または4教区になる。教区総会には教団総会議長の挨拶文を配布し、議場で読み上げて挨拶するのである。
 17教区はそれぞれの姿勢があり、教団問安使の取り扱いが異なる。ほとんどの教区は准議員として登録する。しかし、最初から教団問安使は、今回は受け入れられないと連絡してくる教区もある。もちろん問安の予定には入れないが、教団問安使を受け入れるか、総会冒頭で論議する教区もあるのである。その例が西中国教区であった。その時の教区総会は出雲で開催された。飛行機で出雲空港へと向かったのであるが、天侯が悪く、飛行機は空港に降りられなくて、上空を何回も旋回していた。ようやく着陸できる状態になり、無事に会場に向かったのであった。ところが総会冒頭で、教団問安使を受け入れる、入れないで論議となる。私の感想では、議場は何が議論されているのか分からなかったのではないかと思った。結局、問安使を受け入れない方向になる。それで、私は総会議場を後にしたのであるが、飛行機がなかなか着陸できなかったことが、意味深く示されたのであった。教区によっては、教団執行部の姿勢を批判的に受け止めており、教団問安使への質疑応答にかなりの時間を取る場合もある。しかし、教区によっては、議長挨拶を読み上げても、何一つ質問がなく、あっという間に問安使挨拶が終わってしまう教区もある。本当に各教区を訪問し、各教区のいろいろな姿勢を示されたのである。
 教区総会は一泊または二泊であり、やはり大変な日程になる。しかし、激しい質疑がある教区総会であるにしても、夜は一人でのんびりできる。問安使を接待してくれる教区もあるが、一人でゆっくり食事をする場合もある。教区総会に出席するため、日本全国各地に赴いたが、ほとんどとんぼ返りである。せっかく遠くまで行ったのであるから、何所か観光でもしてくれば良いのであるが、早く帰って教会や幼稚園の職務に戻らなければならないからである。




2002年10月開催の第33回総会を報告する教団新報。



新しく選ばれた議長、副議長、書記。



 日本基督教団総会で総会書記に選任されたのは2002年10月に開催された第33回総会であった。その翌年の2003年から退任する2010年までの8年間、5月の各教区総会に出席する。その記録を記しておくことにしよう。
 2003年(4月28-29日、北海教区・札幌。5月20-21日、奥羽教区・盛岡。26-27日、東中国教区・出雲)。2004年(5月3-4日、大阪教区・大阪。16-17日、兵庫教区・神戸。18-19日、東海教区・掛川つま恋。25-26日、東北教区・仙台)。2005年(5月2-4日、九州教区・福岡。17-18日、中部教区・名古屋。22-23日、兵庫教区・神戸。23-24日、東中国教区・岡山)。2006年(5月1-2日、北海教区・札幌。9-10日、西中国教区・出雲。23-24日、東海教区・下田。30-31日、関東教区・大宮)。2007年(5月3-4日、大阪教区・大阪。20-21日、兵庫教区・神戸。22-23日、中部教区・名古屋。29-30日、東北教区・仙台)。2008年(5月25-26日、西東京教区・荻窪。27-28日、東北教区・仙台。28-29日、関東教区・大宮)。2009年(5月4-5日、大阪教区・大阪。19-20日、中部教区・名古屋。26-27日、奥羽教区・盛岡。6月4-5日、関東教区・大宮)。2010年(5月16-17日、兵庫教区・神戸。24-25日、東中国教区・倉敷。25-26日、東海教区・浜松)。
 日本基督教団が各教区総会に問安使として出席するのは、教区が福音宣教に取り組んでいることを共に喜ぶためである。それと共に日本基督教団の歩みを報告し、今後の取組みをお知らせするためである。全体教会の歩みを共に担いたいからである。今、改めて問安使として訪問した教区を振り返り、それぞれの教区の祝福を祈らせられている。