鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

隠退牧師の徒然記 <34>

 

隠退牧師の徒然記(2011年6月1日〜)<34>
2011年12月16日 「祝いの集いを重ねつつ」 



聖書の言葉
その地方で羊飼いたちが野宿しながら、夜通し羊の群れの番をしていた。すると、主の天使が近づき、主の栄光が周りを照らしたので、彼らは非常に恐れた。天使は言った。「恐れるな。わたしは、民全体に与えられる大きな喜びを告げる。今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそメシアである。あなたがたは、布にくるまって飼い葉桶の中に寝ている乳飲み子を見つけるであろう。これがあなたがたへのしるしである」。
ルカによる福音書2章8-12節)


待降節を歩みつつも次聖日18日はアドベント第四主日になる。ロウソクが四本灯されるとクリスマスになる。ところが四本のロウソクが灯されても、まだクリスマスではない。クリスマス礼拝は25日であるからだ。今年は待降節を長く歩むことになるのである。しかし、まだクリスマス礼拝ではないと言っても、既にクリスマス集会は始まっているのである。クリスマス時期になっているこの時、いろいろなクリスマスの集いを重ねて過ごしたことを思いうかべているのである。
だいたいいち早くクリスマスの集いを開いていたのは幼稚園のお母さん達のクリスマスであった。12月の第一日曜日が第二日曜日には開いていた。この日は愛する子どもを家族に託し、夕刻から始まるクリスマスに集う。教会でキャンドル・サーヴィスを行う。日ごろの家事、育児から解放されて、讃美歌を歌い、御言葉に耳を傾けるひとときは、心が洗われるようですと感想を述べられる。その後、幼稚園ホールで祝会を開く。メインは教職員によるドタバタ演劇である。いつも園長が主役にさせられ、皆さんを笑わせなければならない。40代、50代の頃は熱演したものであるが、60代になると身を引くようになる。いつまでも皆さんの笑いぐさになるのが億劫になって来たのである。それでドタバタ演劇はしなくなったのであるが、数年間は惜しまれていた。祝会では交換プレゼントを行い、皆さんの感想等もお話される。あるお母さんは、この集いに出席するにあたり、子どもには歯医者さんに行ってくると言って出かけて来たと言われた。歯医者さんであれば、子どもは一緒に行くと言わないからである。お母さん達の楽しいお話が聴けるのも楽しいひとときである。
幼稚園の園児のお母さん達を対象としたクリスマスの集いは、1979年にドレーパー記念幼稚園の園長に就任してから数年後であったと思う。当時の主任、渡辺いづみさんの提案で開くことになったのである。最初は静かなクリスマスを体験していただきましょうということであり、もちろん今も静かなクリスマスの集いであるが、クリスマス礼拝に続いての祝会も楽しさはあったが、賑やかには行わなかった。その当時はホールが木造平屋建てであった。最初から教職員の劇を演じたが、静止劇を演じる。例えば、降誕の場面は飼い葉桶の中のイエス様を見つめるマリアさんとヨセフさん、羊飼いや博士たちが静止したままの姿でいる。驚いている羊飼いの顔は、驚いたまま2、3分そのままであるというのであるが、つい目を動かしたり、体が動いてしまうので結構大変なのである。そのようにしていくつかの静止画面を演じていたのである。その時のマリア役は福田洋子さんであり、ヨセフ役は森田裕明さんであった。私はと言えば、ロバの役であったか、羊飼いの役であったか、思い出せない。主役でなかったことは確かである。「靴屋のマルチン」を演じたこともある。その後、回を重ねるごとに楽しさを盛り上げる機運が高まって来たというわけである。今ではコーラスグループ、コールエンジェルの皆さんが高らかに、また楽しく聖歌やキャロルを歌ってくれている。交換プレゼントのお手紙の披露も楽しいものである。
このような集いを30年近くも開催し、皆さんと共にクリスマスをお祝いできたことを感謝し、懐かしい思い出として温めているのである。お母さんクリスマスに出席された皆さんは、このひとときを心に温めておられることであろう。人生の支えとなり、希望となってくれることを祈っている。イエス様のご降誕を共にお祝いしたのであるから。



お母さんのクリスマス。大塚平安教会で礼拝を捧げる。
2009年12月6日開催。ドレーパー記念幼稚園のブログからコピーしたので写真はあまり良くないが、かえって良いのかもしれない。


キャンドル・サーヴィスであり、会衆の点火が始まる。


祝会でコールエンジェルの美しく、楽しいコーラスを聴く。


祝会。交換プレゼントのメッセージを紹介しながら、感想を述べる。
楽しいひとときである。