鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

隠退牧師の徒然記 <20>

 

隠退牧師の徒然記(2011年6月1日〜)<20>
2011年11月14日 「山道を楽しむ」 


聖書の言葉
エスはお応えになった。「昼間は12時間あるではないか。昼のうちに歩けば、つまずくことはない。この世の光を見ているからだ。しかし、夜歩けば、つまずく。その人の内に光が無いからである。」
ヨハネによる福音書9章、10節)


 この所、曇りや雨の日が続いていたが、10月12日は朝から晴れていた。人間はお天気が良いと、やはりいろいろと希望が出てくる。今日は洗濯をたくさんしようとか、蒲団を干そうとか、買い物に出かけをようとか、お天気のありがたさを思うわけである。それと共に遊び心も出てくる。いつもは1時間くらいの散歩であるが、久しぶりに鎌倉まで歩く気になるのである。いずれは鎌倉への散歩を考えていた。昨年の秋も鎌倉散策をしてブログに記しているが、朝比奈から鎌倉八幡宮までの道には、歴史に関わる神社仏閣があるので、ただ鎌倉まで歩くのではなく、それらの神社仏閣に立ちよりながら歩きたいと思っていた。しかし、それには朝から出かける必要がある。12日は土曜日であり、連れ合いのスミさんが午前中はリハビリに行くので送り迎えをしなければならない。そうなると鎌倉行きは午後からと言うことになる。この日は神社仏閣に立ちよらないで、鎌倉までの散歩にとどめようと思ったのである。



出身の横浜市立大道小学校。ここまで家から30分。
小学生の頃、毎日通った道である。



 午後1時30分に家を出る。この日は土曜日である。大塚平安教会在任中は、土曜日と言えば礼拝の準備に明け暮れていた。まず説教作りである。夕方、説教準備が終わると週報の作成となる。さらに他に印刷物を発行しなければならないときもあり、夜も遅くなって礼拝の準備が終わると言う状況であった。それが、のんびりと鎌倉目指して散歩に出かけるのである。日曜日には六浦谷間の集会としての礼拝をささげている。説教にしても週報にしても、時間が十分あるので、金曜日には準備が終わっていた。実は、もし土曜日に晴れたら鎌倉へ行こうと密かに思っていたので、早めに準備していたのである。神様がちゃんとお天気にしてくれたので、決行と言うことになった。
 



切通しの入口に開通の説明書きがあった。



道幅は広いが、結構きつい山道であった。




家から私が卒業した大道小学校の前を通り、朝比奈峠口まで約40分歩く。今までは峠の道を歩いて行った。その道は鎌倉へ抜ける自動車道路でもあり、車に気をつけながら歩かなければならなかった。今日は、思っていたことはその道を通らず、「切通し」を歩くことにしたのである。かねがね切通しがあることを知っていたが、峠を歩かずして鎌倉散策とは思わなかったのである。しかし、今回、切通しを歩いてみて、こんなに素晴らしい山道があることを知り、喜びにしたったわけである。切通しであるから、平坦な道を歩くかと思ったが、結構きつい山道であった。やはり峠のように上り道を歩く。雨の後なので、道は濡れている所が多い。気をつけないと滑りそうである。ようやく上りつめた所に一人の高齢の散策者が休んでいた。「これからは下りだから、濡れているので、滑らないよう」と助言してくれた。本当に足元を確認しながら下りの道を下りて行ったのである。途中、ツアーと思われる人々と出会う、ガイドの人がいろいろと説明していた。歴史的にも、曰くつきの切通しなのである。家に帰って、「朝比奈切通し」で検索すると、いろいろと説明されていた。
 それにしても、いつもの散歩のつもりで出かけたのであるが、切通しを歩くことは山道を歩くことである。登山靴が必要である。散歩のつもりであったので、ショルダーバックであり、リュックサックが必要であることも思い知らされたのであった。切通しを抜けると、朝比奈峠からの自動車道に出る。その道を鎌倉八幡宮へと目指す。鎌倉八幡宮は午後4時頃になっていたが、まだ賑わっていた。土曜日でもあり、訪れる人が多いのだろう。お祭りでもないのに、何でこんなに人がいるのだろうとも思った。七五三のお祝いの姿も見かけたが、八幡宮の前の舞殿では結婚式が執り行われていた。大勢の人たちが見物している。こういう結婚式もあるのだ。



土曜日でもあるが、こんなに賑わっているとは。
七五三のお祝いもあるが、大半は観光客なのである。



八幡宮の階段下に舞殿があり、そこで結婚式が行われていた。
大勢の人が見物していた。



観光の人力車をあちらこちらに見かける。
鎌倉は道が狭いのに、人力車に乗る人は怖いと思うのだが。



その後、若宮大路を歩き鎌倉駅に行く。電車に乗り、逗子で京急線に乗り換え、六浦駅で降りる。家に就いたのは午後5時30分であった。今日は何と万歩計が15000歩を示していた。
 教会に関わる皆さんは礼拝に備えて準備する土曜日だと言うのに、のんびり散歩なんかして、なんとなく後ろめたい気もするが、神様がお許しくださった隠退牧師の日々なのである。