鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

湘北地区協力伝道( 教会の人々によろしく )

 
  毎年、3月末には湘北地区の総会が開かれます。湘北地区は神奈川教区の中でも県央地区になり、17の教会・伝道所があります。相模原、愛甲群、秦野、綾瀬、海老名、座間、大和における広範囲の地区になります。それぞれの地域で宣教を推進しているのです。30年間、湘北地区にある大塚平安教会の牧師として牧会を担いつつ、地区の歩みにも協力して来ました。地区委員長、教師会長等を担いながら歩んで来ましたが、立ち上げたいくつかの取り組みが今も活動していることは喜ばしいことです。一つはCS生徒大会を立ち上げたこと、それからノルトン協力伝道基金と湘北地区協力伝道資金を立ち上げたことです。CS生徒大会は教会学校の教師方が担っておられます。しかし、ノルトン協力伝道基金と湘北地区協力伝道資金は、昨年3月に大塚平安教会を退任するまで管理を担っていました。引き継ぎをしてきたのですが、昨日連絡があり、少し数字が異なるというので、調整することにしたのでした。地区総会に報告書提出するからです。そのようなことで湘北地区協力伝道資金に思いを馳せ、ノルトン伝道の推進を思い出したのでした。ノルトン協力伝道については、1月28日のブログで紹介しています。
 湘北地区協力伝道資金は1990年の元旦礼拝献金をもって始まりました。もう20年間を経ております。この資金についてはノルトン協力伝道と連動する所があります。湘北地区におけるノルトン協力伝道は1983年から86年まで推進されました。ノルトン宣教師の働きを覚えて、アメリカの友人方が献金を送ってくださり、その献金と共に湘北地区各教会がささげた献金の残金があり、合わせると100万円位になります。ノルトン先生は分配していくつかの教会に献金することを申し出られましたが、そうであればノルトン先生の協力伝道が忘れられることも考えられるのでした。そこで、残金は基金としました。教会が臨時に必要になった場合の貸し出しとしたのであります。実際、現在も教会の修理で貸し出しているのです。
 このような状況でしたが、ある教会の牧師が病気となり、毎週他の牧師が講壇を担当するようになりました。そうすると教会は牧師の謝儀と共に講壇に立つ人へのお礼もしなければならず、大変になるのです。そのためにノルトン協力伝道から出費したらどうかということになりましたが、これは基金でありますので、返さなければならないのです。そこで返さなくても良い資金を作ることにしました。それが湘北地区協力伝道資金であります。この資金は湘北地区新年合同礼拝が行われますが、そこでの席上献金を資金にすることにしたのです。こうして立ち上げた湘北地区協力伝道資金ですが、そのような趣旨で発足したものの、今まで一度も用いられたことはありませんでした。教会・伝道所の遠慮もあったと理解します。実際、発足時は病気で講壇を休まれておられる牧師がいました。活用がないと言うことで、ある程度資金ができるとノルトン協力伝道基金に繰り入れることとし、貸出金を積み上げることにしたのでした。それと共に「資金」から牧師のリフレッシュ費を出すことにしました。毎年度、一人の牧師に3万円を差し上げ、休養してもらうことにしたのでした。この提案は、私が東北教区の教会に在任中、教区婦人委員会がリフレッシュ費をくださったことがあるので、湘北地区でも実施することにしたのでした。リフレッシュ費は2000年度から始まりましたので、2009年度において10人の牧師方に差し上げております。
 湘北地区という地域における宣教を共に担いながら、それぞれの教会が存立しています。とかく孤軍奮闘型がみられる教会の実情なので、やはり共なる歩みが必要でありましょう。地区内の牧師会にしても信徒の集まりにしても、全く出て来ない教会もあるのですが、どのような方針があるとしても、日本基督教団の教会として共に歩みたいのです。転任された牧師がおられますが、おそらく湘北地区の温かみ、交わりを懐かしく思い出していることでしょう。
<聖書の言葉>
また、彼らの家に集まる教会の人々によろしく伝えてください。わたしの愛するエバイネトによろしく。彼はアジア州でキリストに献げられた初穂です。
(ローマの信徒への手紙16章5節)