鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

巨大地震(7)( 良いものを備えてくださり )

 
 東北関東大震災が3月11日に発生してから6日経ち、明日で一週間が経ちます。大地震、大津波原発事故と三重苦の中にいる被災地の皆さんです。私達も直接被害が無いとしても、困難な状況になっています。被災地ではない私たちですが停電、物資の不足、交通制限等生活に影響していますが、人々は被災地の皆さんのことを祈りつつ、困難を受け止めつつ生活しています。困難な状況になると略奪、盗みが横行すると言われていますが、日本ではそれが無いということで、諸外国は称賛しています。以前、外国の災害で、被害地に救援物資が到着したときに、物資を奪い合っていることが報じられていました。また商店等を略奪していることも報じられていました。日本のこの度の大震災においてはそれらが見られず、整然と救援を待っている人々が称賛されているのです。これは模範としなければならないということでした。こうした称賛をいただいていますが、防災倉庫からガソリンや諸物資が盗まれたということも報道されています。大きな略奪はないにしても、一部の不心得者が盗みを働くことは、誠に遺憾であります。今、国を挙げて救済しているのに、この窮状の中でお金を得ようとしているのです。振り込め詐欺も増加しているということでした。
 今、世界中の人々が日本に心を寄せています。諸外国はお見舞い募金をしてくれています。娘の羊子がいるスペイン・バルセロナでも、在バルセロナ日本領事館が義捐金を募っていることを羊子が知らせてくれました。その羊子も、昨日も紹介しましたが、コンサートを開いては義捐金を募るお願いを皆さんに配布しています。そのアピールは昨日のブログに記しています。日本基督教団の募金を始めています。今後、本格的に支援の取り組みが始められていくのです。
 1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災の時、全壊教会・牧師館15、半壊13、一部損壊・損傷61、計89教会が被災しました。この度の東北関東大震災は調査中であり、教会の被害状況がどのくらいなのか分かりません。日本基督教団東北教区のホームページの報告にも各教会の状況が報告されています。また、「いのちのことば社」のメール配信にも各教会の被害状況が報告されていますが、まだ詳細は分かりません。阪神淡路大震災の時、諸教会から寄せられた献金を、被災者にも提供すべきであり、被災者の復興に支援するべきだとの意見が随分とありました。特に教会員の復興です。もちろんそれらの皆さんにも支援しましたが、やはり教会の復興が大切なのです。被災された皆さんは全国の皆さんが心を寄せて寄付金が送られます。しかし、教会は含まれていないのです。だから日本基督教団にあっては諸教会に、教会・牧師館・関係施設の復興として募金するのです。能登半島地震の時、被災信者にお見舞いを差し上げようとしたとき、涙を流されて喜び、感謝されながら断られたのです。この貴いお金は教会の再建にお使いくださいということでした。地域の復興が先決なのか、教会の再建が先決なのか、どちらも大切です。しかし、教会の皆さんの献金は教会の再建のためなのであります。そして、被災地の皆さんのためにも寄付をささげたいと思います。二つの献金になりますが、私達の責任でもあります。
 直接被害を受けない私達ですが、いくつか考えさせられています。被災地への援助物資が届かないということは、道路の状況もありますが、ガソリンが無くて給油所で待たされているということでした。被災地への物資輸送車には優先的に給油できないものかと思いました。また、停電問題にしても、病院等公共施設は電線を別回線にしておき、災害時でも通電されている状況が必要ではないかということです。停電にしても、予告されているのですから、その覚悟を持っているのですが、計画停電では一度も停電はありません。このあたりも徹底する必要があると思うのです。この度のことを教訓として、対策を考えるべきであります。
<聖書の言葉>
神が御心に適うことをイエス・キリストによってわたしたちにしてくださり、御心を行うために、すべて良いものをあなたがたに備えてくださるように。
ヘブライ人への手紙13章21節)