鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

第37回日本基督教団総会一日目( 恵みを報告し )

 
 第37回日本基督教団総会が本日26日から開催されました。東京・池袋のホテル・メトロポリタンです。以前は箱根の小涌園で開催されたり、関西で開催されたりしましたが、このところ池袋の開催となっています。総会には全国から選ばれた議員400名、准議員や傍聴者、事務局等で500名くらいが集まります。しかし、今回も沖縄教区が議員を選出せずにいますので、未登録となり10名の欠員となっています。さらに今回は京都教区17名が開催時に退場しましたので、373名の議員となりました。
 総会前に開催された常議員会においても議論となりましたが、総会でも冒頭から紛糾することとなりました。それは北村慈郎氏を議員にするべきであるとの意見があるからです。日本基督教団の山北宣久議長は、日本基督教団内において未受洗者配餐を強く注意していました。日本基督教団の教憲・教規は洗礼を受けていない者は聖餐式に与ることができないことを規定しています。十字架の救いを信じ、洗礼を受けた者が、主イエス・キリストの御体である聖餐をいただき、信仰が導かれるのです。そのため、山北宣久議長は数年前から教区総会への挨拶文で、未受洗者配餐について注意していたのです。しかし、聖餐は広く開かれたものとして、洗礼を受けていなくても、配餐する教会、牧師が出てきたのです。北村慈郎氏は総会で選ばれた常議員であり、しかも未受洗者配餐をしていることを公に言いあらわしていました。そこで、教憲・教規違反を公然と行っているということで戒規申立が行われ、教師委員会は受理しました。教師委員会は審査委員会で審査し、免職の処分を下しました。しかし、それに対する異議申し立てができますので、北村慈郎氏は申立を教団議長に行ったのであります。議長は常議員会に諮り、審判委員会に委ねました。その審判委員会は申立を却下しましたので、免職が決定されたのであります。それが9月15日であります。北村慈郎氏は神奈川教区の総会で日本基督教団総会議員に選ばれているので、議員として出席することになっていましたが、免職となりましたので、議員資格がなくなりました。しかし、それは不当なことであるとし、免職処分への経過に疑義を持つ人々がいます。実際、北村慈郎氏は資格がありませんが、議員席に着席していたのであります。その席は未登録の席となっています。
 総会の開会礼拝が終わり、組織会に入った時、京都教区議員が北村慈郎氏を議員にしないのは、この総会の誤りであることを主張し、議長団席に詰め寄ってきたのです。数十人の議員が議長に対して激しく抗議しました。しかし、山北宣久議長は教憲・教規に従った取り扱いであり、北村慈郎氏を切り捨てたのではないと断言します。免職処分書には、悔い改めて未受洗者配餐を取りやめると告白するならば、復帰できると記されているのです。切り捨てではなく、悔い改めを迫っているのであります。このことに関しても激しい議論が交わされましたが、京都教区の主張は受け入れませんでした。京都教区は「この総会は成立しない」との横断幕をかざし、議場内を練り歩きましたが、やがて退場して行きました。
 その後は議論を重ねながらも、予定された議事を審議して行きました。夕刻5時からは来賓挨拶の時でした。台湾基督長老教会、共同世界宣教局、南西ドイツ宣教会、アジアキリスト教協議会、在日大韓基督教会、日本キリスト教協議会大韓イエス教長老会、タイキリスト教会、英国メソジスト教会、ミッション21、世界教会協議会の代表者が挨拶を述べました。夜6時からは夕食休憩になりましたが、三役は来賓の皆さんとレセプションに臨みました。立食ですが、いただきながら来賓の皆さんと懇談したのでした。私は在日大韓基督教会のチェ・ヨンシン総会長と親しくお話させていただきました。総会長とは富士箱根ランドで開催された宣教協力委員会でお交わりをいただいているのです。
<聖書の言葉>
彼らは教会の人々、使徒たち、長老たちに歓迎され、神が自分たちと共にいて行われたことを、ことごとく報告した。
使徒言行録15章4節)