シルバさん家族を支援する( 寄留者を顧みなさいと )
大塚平安教会員の小室きよみさんからシルバさん家族の報告書がメールで送られてきました。そのこともあって、今日はシルバさん家族のことを記し、皆様に覚えていただきたいと思います。大塚平安教会に在任の頃にシルバさん家族と出会いました。スリランカ人です。最初の出会いは、シルバさんの上のお子さんがドレーパー記念幼稚園に入園した時であります。上の子が幼稚園を卒業し、妹が在園している時、お父さんのシルバさんが園長にお話があると言うので訪ねて来ました。シルバさんは、日本語は話せますが、やはり込み入ったお話は通じないことがあります。住民票をとるとか、印鑑証明が必要であるとか言われるので、証明書の取り方について尋ねているのだと思い、教えてあげたのです。しかし、どうも違うようです。繰り返し意味を尋ねて分かったことは、私がシルバさん家族の保証人になるということでした。
シルバさん家族が日本に住むことになった経過は以下のような次第です。
スリランカ国に住んでいたシルバさん家族は迫害と脅迫を受けるようになりました。ディアプラゲ・ウペンドラ・シルバさんはお父さんの思想を受け継ぎながら一つの政党を支持していました。しかし、現政権は反対の立場であり、それにより何かと迫害を受けるようになりました。そのような状況で、シルバさんは韓国に渡りましたが、2002年3月に日本に来て働くようになりました。そして、2年後の2004年9月にお連れ合いのダサナカヤ・チャマニさんと二人のお子さん(へシャン、メヌシャ)が日本にやってきました。しかし、観光ビザで來日しており、既にビザは切れています。そのため不法滞在者となっています。収監され、強制送還になるところでありますが、シルバさん家族が日本滞在を希望しており、スリランカに帰国すれば身の危険がありますので、入国管理局は要望を受け止め、保証人がいれば「仮放免」を与えてくれるのです。それで、シルバさんは保証人として私に依頼したのです。
シルバさんは、結局ビザがないので、今まで働いていた会社を辞めさせられました。会社の寮に住んでいたのですが、出なければなりません。職を失い、家を失うという大変な状況になったのです。このような状況を見過ごすわけにはいきません。大塚平安教会には別館という小さな家があります。そこには管理の意味で知り合いが居住していましたが、近いうちに転居することを聞いていましたので、転居を早めていただき、その家に住んでもらうことにしたのです。もちろん大塚平安教会の役員会の承認を得てのことです。そして、その時点で「シルバさん家族を支援する会」を立ち上げました。事務局は私が代表者になり、大塚平安教会員の小室きよみさん、古屋紘子さん、鈴木スミさんが事務局として活動するようになりました。皆さんに金銭的な支援、物品の支援等をお願い致しました。当初は1年間の支援としました。難民申請を出しているので、1年後には申請が受理され、ビザが下りるという甘い考えでした。しかし、申請は却下されました。理由はスリランカの国の内紛が終結したからです。それで、さらに1年間延長し、今は第2次の支援する会となっています。第2次も今年の12月までです。
希望は後1年半もすると日本滞在10年になるので、ビザが下りるということでした。それまで何とか支援していくでしょう。しかし、皆さまに2年以上も支援していただくことは、やはり困難であります。現在の支援金の残額をビザが取れるまでの支援とすることにしていますが、それでは足りないことは言うまでもありません。シルバさん夫婦はアルバイトをしていますが、わずかな収入です。
祈りつつ「シルバさん家族を支援する会」を担っています。皆様のお祈りをお願い致します。
<聖書の言葉>
あなたたちのもとに寄留する者を、あなたたちのうちの土地に生まれた者同様に扱い、自分自身のように愛しなさい。
(レビ記19章34節)