鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

マリアさんへのお告げ(幼稚園・お母さんのクリスマス)

今日は日曜日、教会ではアドヘント第二週の礼拝をささげました。昨日の日記は幼稚園の礼拝であり、幼稚園は日程の都合で、もはやアドヘント第二週の礼拝をささげました。教会も二本のローソクが点火され、明るくなりました。そのように感じるのは、教会の窓ガラスにはステンドグラスがはめ込んであるので、外の光が遮断され、礼拝堂はあまり明るくはありません。その意味でも二本のローソクの火はさんさんと輝いて見えるのでした。
さて、今日の日曜日の夜は、幼稚園のお母さん達のクリスマスの集いが開かれました。夕5時からの開会です。ちょうど夕食の時間であり、出席するには都合が悪い方が多いでしょう。また、お子さんをご家族に託すことが出来ない方もあります。だから、他の方法を検討するのですが、よい知恵が浮かびません。それでこれまでずっとこの時間で開催していました。出席できない皆さんには申し訳ないと思っています。
5時から教会で礼拝をささげました。それぞれがローソクを持ち、ローソクの火を見つめながら、「きよしこの夜」と讃美歌を歌うとき、清らかな思いへと導かれるのです。聖書は降誕物語に関する場所が読まれ、クリスマスメッセージを園長・牧師が行いました。その後は幼稚園のホールに移動して祝会です。コールエンジェルの美しいコーラスを聴かせていただきました。その後は教職員のどたばた劇がありました。しばし、笑いこげながらのひと時です。そして、四テーブルに分かれていますが、テーブル毎にケーキとお茶をいただき、カード交換をしました。カードは匿名でクリスマスのメッセージが記されています。カードのメッセージを紹介し、それぞれが感想を述べるのでした。ふれあいの深まるときでした。
お母さんのクリスマスの集いは、随分と昔から行われています。私が27年前に就任し、その数年後に始めました。その頃から教職員の劇が行われていました。この教職員の劇がお楽しみで、いわばメインイベントにもなっています。最初の頃は、園長は出演していませんでしたが、いつの頃からか園長も出演することになり、それも主役なのです。もともと人前で劇をしたり、アドリブ等を交えてセリフを言うのは苦手でありました。園長が主役では白けてしまうのですが、いつも押し付けられています。
ひと時の笑いの後はカード交換です。カードを読み、感想を述べているうちにも涙声になるお母さんがいます。この幼稚園に入れてよかったと、涙を流されながらお話しするとき、思わず胸を詰まらせられるのでした。こうして出席できるのも家族の協力があり、心から感謝を述べるお母さんもおられます。昔のことですが、この集いに出席するに当たり、お母さんはお子さん達に歯医者さんに行ってくると言い聞かせて、出て来られたといわれる方がありました。歯医者ならついてこないからです。お連れ合いが、ぜひ行ってきなさいと言ってくれたので出席されたと言うお母さんもおられました。
マリアさんに天使がお告げを与えました。「おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる。」「あなたは身ごもって男の子を産むが、その子をイエスと名付けなさい。その子は偉大な人になり、いと高き方の子と言われる。」(ルカに夜福音書1章26-節)。マリアさんはこの事実を恐れましたが、しかし、この事実を受け止めました。「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身になりますように。」と言い、神様を崇めたのでした。私達に与えられている神様のお心を受け止めたいと思います。それは「天国に特別な子ども達」にも示されていますが、私達に与えられて神様のお心を受け止める目ことであります。クリスマスのお恵みが幼稚園に関わるすべてのご家庭に豊かにありますようにとお祈りいたします。

聖書の言葉
「六ヶ月目に、天使ガブリエルは、ナザレというガリラヤの町に神から遣わされた。」(ルカによる福音書2章26節)