鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

大いなる愛の中で(バザー開催 )

毎年、11月23日はバザーを開催しています。今年も例年のように開催されました、幼稚園が会場で、すべての幼稚園の教室、ホール等が会場になります。昨日の準備の段階では、天気予報は雨ということでした。それで、いつもは欅の木の下にテントを張っているのですが、もう一つ張りました。欅の木の下にテントを張るのは雨のためではありません。そこでは焼きそばを作り、お弁当等食品を販売いたします。ちょうど落葉の季節であり、大きな欅の木の落葉が激しくなっているのです。鉄板で作っている焼きそばに落ち葉が入ってしまうのです。そこで、その部分は晴雨に関わりなくテントを張るのでした。教会の婦人会、壮年会、幼稚園後援会は園庭に出店しますが、雨の予報でしたので教会の礼拝堂で行うことにしました。バザーを開催するようになって久しくなりますが、初めて礼拝堂を使うことになりました。
迎えたバザー当日は朝から濃い雲が立ち込めていました。それでも午前10時30分の始まりの時間の頃はかなり明るくなり、薄く青空が見えましたが、結局一日中曇りであり、それもとても寒い日になりました。教会関係を礼拝堂で行ったことは正解でした。暖房の入った場で、寒さ知らずに過ごしたのですから。
バザーは幼稚園が主催であります。幼稚園が主催と言っても、実際的には幼稚園のお母さんたちが企画し、準備してくれるのです。6月頃にバザー委員会が発足します。父母の会の役員さんたちが中心になって準備を進めてくれます。幼稚園の主催でありますが、教会の婦人会、壮年会、幼稚園の後援会も参加することになります。そして、障がいを持つ子ども達の支援グループの皆さんも参加します。以前は知的障害者施設のさがみ野ホームも農作物のお店を開いていました。こうして開催されるバザーは、何と言っても旧交を温める場でもあるのです。その意味でも幼稚園後援会の働きは大きいと言えるでしょう。10月に「ドレーパーだより」という新聞を年一回発行し、卒業生に送っています。そこにはバザーの開催案内や園児募集についても掲載するのです。卒業生の皆さんに毎年バザーのお知らせがあり、この日には多くの卒業生、そのご家族が出かけてくるのでした。
障がいを持つT君が私のところに来て抱きついてくれました。久しぶりの対面です。彼は5年生になっています。日曜日の子どもの教会に出席していましたが、日曜日は治療する日となり、最近は出席できないのです。T君はどうしているのでしょう、と子どもの教会の担当者と話していました。お父さんとお母さんともお会いしました。久しぶりに幼稚園に来たので、T君は泣いていたというのです。それを聞いて園長も胸を詰まらせるのでした。
バザーの会場を歩いていると、多くの卒業生、ご家族の皆さんにお会いしました。懐かしさと共に、大きく成長した皆さんに感動を覚えるのでした。大学生になっている卒業生はお母さんより遥かに大きく背が伸びています。本当に立派になったなあと思うのでした。
毎年、年度の始めに父母の会の役員さんたちに、今年のバザー開催について尋ねます。幼稚園は主催者ですが、実際に担うのは父母の会の皆さんですので、開催を尋ねるのです。過去、一度だけ開催しないことがありました。すると、なぜ開催しないのかという問い合わせが仕切りでした。バザーは収益のためではなく、むしろ同窓会のように、皆さんとお会いできることが楽しみなのです。旧交を温める意味でも、やはりバザー開催は必要なのです。
幼稚園では同窓会を開催しています。7月の夏休みに入ってから、小学校1年生になった卒業生の同窓会を開催します。そして、3月21日の春分の日には、午前は小学校を卒業する皆さん、午後は中学校を卒業する皆さんの同窓会を開催しています。同窓会は以上の3回ですが、バザーもまた同窓会でもあるのです。幼稚園は送り出した皆さんが、この社会の中で元気よく、力強く生きることをお祈りしています。後援会が「ドレーパーだより」を毎年発行していますが、紙面を通して皆さんを応援しているのです。
聖書の言葉
「信仰と、希望と、愛、この三つは、いつまでも残る。その中で最も大いなるものは、愛である。」(コリントの信徒への手紙<一>13章13節)