鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

聖なるものの集い(日本基督教団総会を前にして)

日本基督教団の第35回総会が10月24-26日に開催されます。そのための資料が送られてきました。議案資料や報告書です。全国から約500名の人々が集まり、日本基督教団の歩みを振り返りつつ、今後の方向を定めるのです。大切な会議であります。
日本基督教団の教会は会議制の教会ですから、何事も会議で決められて運営されるのです。従って、日本基督教団にとって総会が最高決議機関であります。総会は2年に一度ですから、閉会中は常議員会が組織され、教団総会で決められたことを執行し、日常の業務を遂行していくのです。このことは各教会においても同じです。大塚平安教会には牧師がおり、牧師が何もかも一人で決めているのではありません。大塚平安教会も年に一度、教会総会が開催され、そこで決められた方向で教会の歩みがあるのです。日常の歩みは選ばれている役員会が担っているのです。一般にはこれらのことが理解されてなく、牧師をもって教会のすべてであると理解されがちです。牧師は役員会の議長を務めながら、役員の意見をまとめていくのです。
私達の子ども達がまだ小さかった頃、宮城県の教会にいる頃ですが、「家ってお金持ちなの?」と聞くのです。近所の子が、「あんたの家ってお金もちなんだね。日曜日には献金が入るし」と言われたというのです。教会学校に出席し、礼拝で献金がささげられますが、その献金は牧師の収入になると思っているのです。子どもの会話ですが、世の中には、大人の皆さんも同じように思われている方もあるでしょう。日本基督教団という包括団体に所属しますが、大塚平安教会の運営は大塚平安教会の責任において担われます。どこからか援助があるというのではありません。カトリック教会の場合は、全体教会でありますから、その教会だけで運営するのではないのです。要するに日本基督教団は各個教会主義であるということです。前記しましたように、教会は会議によって運営されています。選ばれた役員がそれぞれの責任を持っているのです。従って、経済的な面では会計役員がおり、ささげられる献金を管理しています。ささげられた献金をどのように用いるかは役員会で決めるのです。牧師は教会に集まる人々に神様の御旨を示し、信仰に生きる喜びを示す務めです。牧師ですから、何事も最終責任となりますが、教会に集まる皆さんと共に歩んでいるのです。
前記した日本基督教団の総会ですが、日本基督教団の教会は全国で1,700あります。その教会の牧師や信徒が集まったら4千人もの人々が集まらなければなりません。従って、代議員が選ばれるのです。日本基督教団は全国を17教区に分けています。北海教区(北海道)、奥羽教区(青森、岩手、秋田)、東北教区(宮城、福島、山形)、関東教区(新潟、群馬、栃木、茨城、埼玉)、東京教区(東京、千葉)、西東京教区(東京)、神奈川教区(神奈川)、東海教区(長野、山梨、静岡)、中部教区(富山、石川、福井、愛知、岐阜、三重)、京都教区(京都、滋賀)、大阪教区(大阪、奈良、和歌山)、兵庫教区(兵庫)、東中国教区(岡山、鳥取)、西中国教区(広島、山口、島根)、四国教区(香川、愛媛、徳島、高知)、九州教区(福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島)、沖縄教区(沖縄)。これらの教区はさらに分区、支区、地区等に分けています。大塚平安教会は神奈川教区の中の湘北地区になります。神奈川教区は川崎・鶴見地区、横浜地区、東湘南地区、西湘南地区、湘北地区があります。
日本基督教団の総会には各教区が定められた人数の議員を選び、教団総会の議員とします。私も神奈川教区から選ばれた教団総会議員として出席することになっています。実は、私はこの日本基督教団の書記に選ばれており、今日まで二期4年を勤めています。今度の総会までになっています。総会では総会議長、副議長、書記、常議員27名が選ばれ、諸議案が決められることになっています。教会会議ですから、基本は神様の御旨を人々に知らせる事の取り組みを決めるのです。しかし、多くの人が集まれば、それだけ多くの意見があり、なかなか合意するのは困難でもあります。それでも忍耐をもって話し合っていかなければならないのです。
聖書の言葉
「聖なるものの集いにおいて、あなたは恐れられる神。」(詩編89編8節)