鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

気をつけて、目を覚ましていなさい(緊急対策)

体操教室のプール指導が7月31-8月2日まで行なわれています。幼稚園は派遣会社から体操の指導員に来てもらい、体操遊びをしています。派遣会社は正課指導が終わると、スポーツクラブを開設し、希望者の体操を指導しているのです。そのスポーツクラブとしてのプール指導がこの三日間行なわれているのです。そんなに大勢ではないのですが、今年のプールは昨年より一回り大きいのでした。たまたま覗いたときは5、6人の幼稚園児が水泳の練習をしていました。このくらいの年齢では水に顔をつけるのも怖がる子どもがおり、そのあたりの指導をしているようでした。少しでも顔が水に接すると、指導員は大きな声で褒めてあげていました。小さいときから水に慣れ親しんでいることは、将来大いに役立つでしょう。
31日の午後、埼玉県ふじみ市の市営プール「ふじみ野市大井プール」で、小学2年生の女の子が、プールの吸水口に吸い込まれて亡くなるという悲しい事件がおきました。吸水口のさくは固定するボルトがなく、針金で留めていたといわれます。さらに吸水口の構造を監視員が理解していなかったため、対応が遅れたといわれています。今はいろいろと調査が行なわれているところです。早速、県から通達が来ました。プール設備の点検を強化するようにということです。県は事件がおきると、追いかけるように注意を喚起させるようにして通達をします。学校の門扉での死亡事故、不審者侵入で児童が殺された事件があり、学校の安全対策への通達は常に行なわれています。通達があるからでなく、幼稚園もマニュアルを作ったり、訓練をしているところです。
教会でも緊急対策を検討しています。礼拝中に地震等が起きた場合、どのように対処し非難するか。また、礼拝中に不審者が侵入した場合、どのように対処するか。今までは何も起きなかったことは、今後も大丈夫ということはありません。礼拝中に不審者が侵入し、大きな声で騒いだり、刃物など出して危険な状況になったとき、牧師はそれでも説教を続けているのか。すぐさま説教を中断して、何らかの対応を考えるでしょう。それらの緊急時の対応を教会役員会は検討を始めました。いつまでも継続審議としているのではなく、早期にマニュアル作りをしたいと思っています。
神学生の頃、授業中に不審者が侵入しました。酔っているようで、空いている席に座り、先生の講義に相づちを打っているのです。先生の方も不審者の相づちを適当に交わしながら授業を進めるのでした。そのうち不審者は教室を出て行きました。今度は校舎の隣の礼拝堂に入っていくのが窓越しに見られました。礼拝堂では信徒のための神学講座が開かれています。教室より危険が考えられます。それで私は教務室に行き、不審者の侵入を報告しました。すると教務主任は、隣の交番に知らせなさい、というのです。なんとなく割り切れないままに交番のおまわりさんに知らせました。おまわりさんが礼拝堂の玄関まで来たとき、不審者が礼拝堂から出てきたところで、おまわりさんを見ると直立不動で敬礼をするのでした。おまわりさんはなにやら注意を与えたようで、その人はそのままどこかに行ったようです。授業が終わり休憩となりました。一人の神学生が聖書を片手に教室を出て行きました。彼は酔って教室に侵入した人を探し求めに行ったことは明らかです。どこかでその人を見つけ、聖書を開きながら、神様の救いについて話しているに違いない、私ばかりでなく、教室の一同が思っていたのです。このとき、おまわりさんに連絡しなさいと指示した教務主任、そして言われるままに連絡した私のことが、思い出されます。連絡してよかったのか、良くなかったのか。最初から聖書を開きながら説教をすることが必要であったのか。あるいは、何も対応をしなくても、いずれはいなくなると割り切っていればよかったのか。
今日、教会と幼稚園の責任者として、不審者対策や建物管理等、常に心がけています。最近はかなり老齢化しつつある自分の体の管理もしなければならないと思っているのですが…。
聖書の言葉
「気をつけて、目を覚ましていなさい。その時がいつなのか、あなたがたにはわからないからである。」(マルコによる福音書13章33節)