鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

サマーキャンプへのいざない

 
 
サマーキャンプの案内書が配布されました。昨年までは夏期学校と称していました。2006年度になって今までの教会学校という名称を変更し、「子どもの教会」としており、それに伴い他の名称も変更しました。「夏期学校」は「サマーキャンプ」に、「教師」は「担当者」に、「CS」は「CC」にしております。「分級」は「各科の集い」としていますが、言い馴れないので、つい今まで通りの呼び方に戻ってしまいます。名称を変更したのは、「学校」という観念から切り離すためです。今日、学校に関していろいろな問題があり、教会に行っても学校ということで過ごさなければならない弊害があります。現に登校拒否の子ども達がおり、教会は学校ではなく、イエス様との出会いの場であることを示したいのです。
サマーキャンプとして今年も開催することになりました。今年は郊外に出かけず、幼稚園を会場に開催します。郊外に出かけないとしても、ズーラシア動物園に行ったり、「ここち湯」という今はやりのスーパー銭湯に行ったり、また「流しソーメン」を楽しんだりで盛りだくさんのプログラムです。サマーキャンプは何よりも聖書の学びを深めるときであり、今年の主題は「わたしたちはキリストの使者」(イエスさまのお使いとして)であり、コリントの信徒への手紙(二)5章20節から学びます。主イエス・キリストが教え、導いてくださった「神の国」に生きること、その喜びを伝える役目があります。まず「神の国」の喜びを学ぶでしょう。そして、お使いをどのようにしていくかを皆で考えたいのです。子ども達の発想は大人の私たちが考える以上に、とてもユニークなものを提供してくれるのです。
今年は幼稚園を会場にしていますが、隔年に郊外に出かけるようにしています。昨年はホテル箱根アカデミーを会場にしました。ここは毎年幼稚園の一泊保育で使っているのでなじみの場でもあります。しかし、いつもここを会場にしているのではありません。御殿場のYMCA東山荘、丹沢ヤビツ峠の青山荘、山中湖の施設等に出かけております。丹沢の青山荘は自炊であり、教会の婦人会の皆さんが応援参加で食事のお世話をしてくれました。その頃の教会学校は小学生も中学生も結構出席していましたので、夏期学校も生徒だけでも50名は参加していました。それだけに夏期学校の開催は大変なものでした。プログラムを進め一日が終わっても、子ども達はなかなか寝ないのです。結局、先生達も寝不足になり、しかも二泊三日の開催ですから、終了したときには疲労困憊というわけです。そのような苦労を伴いますが、やはり夏期学校の思い出はいつまでも残っているのでした。
思い出といえば、青山荘での夏期学校です。大塚平安教会に赴任してまもなくの夏期学校ですから、40歳を過ぎた頃でした。まだ青年のいきにあり、キャンプファイヤーでは外国の民族の酋長役を演じました。マオリ族の踊りというわけで、「マオリハーカー」と言いながらファイヤーを囲む子ども達と共に踊りまわりました。当時、幼稚園の先生をしていた松倉幸恵さんが酋長の娘を演じたりして、キャンプファイヤーはいっそう盛り上がったのでした。
このような楽しさもありますが、夏期学校では主題を学び、分級では主題の展開に大きな意味があるのでした。昨年の主題は「主の体に集められる私たち」であり、私たちがキリストの体の一部であることを学びました。分級では「手」を作ったグループがありました。その手はパンをいただく手でありますが、お友達に優しい心を伝える手でもありました。「足」を作ったグループは、その足はお友達のそばに行く足として製作されたのでした。大人のグループは頭と胸の部分を作りましたが、胸の中からは夏期学校に参加した一人一人の名が一枚一枚に書かれており、胸の中から出てくるのです。心の中はいつもお友達がいることを示しているのです。そして、頭をあけると「平和」と書かれた紙が出てきます。そして、それぞれ作った体の部分を合体して完成したのでした。さて、今年はどんな楽しい展開になるのでしょう。
聖書の言葉
「神がわたしたちを通して勧めておられるので、わたしたちはキリストの使者の務めを果たしています。」(コリントの信徒への手紙<二>5章20節)