鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

涙と共に種を蒔く人々

 今日は教会の婦人会のお仕事会がありました。毎月、第三水曜日に行われています。7、8名の皆さんが集まり、お仕事に向かうのでした。今は秋のバザーに向けて手芸品を作っています。お仕事をしながら楽しくお交わりをいたします。お仕事会で思い出すのは、教会のベンチの座布団作りでした。約10年前の頃ですが、今まで使用していたベンチの座布団が薄くなり、その当時の座布団は何故かベンチの端までなく、従って端に座る人は座布団からはみ出てしまうのです。そんなことでかねてより座布団の作り直しが課題となっていました。そして、いよいよ新しい座布団作りが始まりました。教会の会堂で行うと思っていましたら、幼稚園のホールで作業が行われたのです。婦人会総出での綿入れの作業は大変のようでした。暑い頃であったと思います。どんな様子なのか、見学に行きました。そしたら、皆さんは暑いのでかなり薄着になって作業をしているのでした。なんだか見てはいけなかったような思いでそそくさとその場を後にしたのでした。まさに汗の結晶とでも言いたい座布団なのです。その時、作業をしてくださった皆さんの中に、他の教会員でありますが、指導しながら座布団作りをしてくださった方があります。教会員の母上・背野みさえさんです。また、教会員の越文子さんや伊藤雪子さんもおられました。それらの方々は、今は天に召されています。ベンチに座る毎に皆さんのご奉仕が伝わってくるのでした。
お仕事会で教会の備品とでも言うべきもう一つのものがあります。それは窓を覆う暗幕です。教会の窓は細長く、普通の窓のようではありません。八つの細長い窓と四つの小窓、それも天井下にあるものですが、お仕事会の皆さんが作ってくれたのです。もっとも、暗幕ですから普段は使わないのですが、夏ともなると日よけとして使っています。
お仕事会ばかりでなく、教会は皆さんのご奉仕により、整えられているのです。随分とご自分の時間をささげてくださっているのでしょう。いつも喜んで教会の様々なお仕事に参加してくれるのでした。
去る18日には平塚教会が新しい会堂を建設し、献堂式が行われました。立派な教会が建設され、心からお祝いをしたわけです。平塚教会ばかりでなく、いろいろな教会の新築祝いに出かけます。お祝いしつつも、いつも私たちの教会を省みるのでした。諸事情があって新しい教会建設には踏み込めないでいます。しかし、新しい教会堂でなくても皆さんがこの会堂を支え、大事にしながら歩んでいます。この大塚平安教会の会堂を通して神様のお心を示され、日々の歩みが力強く導かれているのです。お仕事会の皆さんはバザーの収益を新しい教会建設のためにささげてくださっています。やがて、皆さんの祈りとしての新しい教会堂が与えられでしょう。
「涙と共に種を蒔く人は、喜びの歌と共に刈り入れる。種の袋を背負い、泣きながら出て行く人は、束ねた穂を背負い、喜びの歌を歌いながら帰ってくる」
(聖書・詩編126編5、6節)。