鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

「美しい門」

 
朝の登園時間、園長として門に立ち、登園する子ども達また保護者に挨拶をしています。4月の始まった頃、新入園児はまだ挨拶ができなく、下を向いて通り過ぎるか、園長の顔を見ることはありませんでした。しかし、今や子ども達は元気に挨拶を交わしてくれます。「おはようございます」と言い、園長の手を叩いたり、ハイタッチまでするのでした。お母さん達ともお話ができ、普段ふれあいがあまりもてないので、門に立つことは園長としても良いひとときであるのです。
 キョウちゃんは、今日はおじいちゃんに送られて登園しました。おじいちゃんはキョウちゃんを門まで送ってくると、つないでいた手をを離し、門の中に入れてくれました。キョウちゃんはそこに立っていた園長の手を握り、自分の教室へと歩いて行くのでした。キョウちゃんに手をつながれたまま、園長もキョウちゃんと共に園舎へと歩いて行ったのでした。ごく自然な振る舞いに、園長も自然に付き合わされたということです。キョウちゃんは、実はまだ二歳児です。お母さんが出産で実家に帰ってきましたので、二歳でありましたがお預かりすることになったのです。三歳児のクラスにいますが、もうすっかりと慣れ、お友達と元気に過ごしております。6月末でお母さんと生まれた赤ちゃんと共にお家に帰ります。せっかく仲良しになったのに、ちょっとさびしい気持ちです。
 門に立っていると、お母さん達とのお話もでき、いろいろと参考になります。保護者の皆さんは門まで送ってこられ、お子さんが園舎に歩いていき、お友達と声を交わしている姿を門から見つめ、そして帰られていくのでした。
 聖書に「美しい門」について記されています。その門に生まれながら足の不自由な人が座っていたのです。そこにイエスさまの弟子であるぺトロとヨハネが通りすぎようとしました。彼は二人に施しを願いました。すると、ペトロは「わたしには金銀はないが、イエスさまの名によって歩きなさい。」と言い、彼を立ち上がらせたのです。人を強くし、正しく導くのはイエス様の名による歩みであることを教えています。「美しい門」はドレーパー記念幼稚園の門であるとも思っています。
 毎日、門に立てればよいのですが、週に三日くらいは立てるので、「美しい門」の使命を深めるていきたいと願っています。