鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

バルセロナ滞在記「聖誕の門を仰ぎ見つつ」<36>

バルセロナ滞在記(2014年10月21日〜)<36>
2014年12月3日「いろいろなお店を見て回り」



 今日は市場に行く。市場と言っても生活用品を売る市場である。バルセロナ市民の台所と言われるサン・ジュセップ市場には2011年に来た時に出かけている。とにかく食材なら何でもあり、豪快に売られているのである。今日の市場は食材ではなく、生活用品の市場である。生活上のあらゆる用品が売られている。この市場は月、水、金曜日に開催されると言われる。とにかく大勢の人がごった返していた。スミさんは手芸関係のものが欲しいので、いくつかの手芸屋さんで買い求める。安いのか高いのか分らない。羊子は仕事で行かれなく、イグナシさんに連れて行ってもらったのである。買い物をしていると羊子から電話があり、中には高いものがあるので気を付けるようにということであったが、よくわからないので気を付けようがない。
 新しい生活用品もあるが、古いものも出品されている。古着、古道具、古本、古切手、古硬貨等、また大工道具、建築用具、電気用品等があり、ない物はないと言われるくらい、様々な店が出ているのである。ほとんどはスミさんの買い物であったが、私もいくつか買い求める。書類をまとめるのに良いと思われる小さいピンチである。いわば小さい洗濯ばさみのようなものである。それからピンチでもクリスマスに関する物につけられている。これも書類をまとめるのによろしいと思って買っておいた。10個で1ユーロである。1個は13円なので安いのか高いのか。値段の比較より、まあ記念であると思っている。
 此処の市場はバルセロナ中心部から外れているので、やはり車でないと来られない。市場にはいろいろな物がたくさん出ているので便利であるが、街の中にはいろいろな店があるので、市場に来なくても生活用品は都合がつくのである。食材ばかりではなく、生活用品も含めたスーパーマーケットが街の中にはいくつもある。羊子の家のすぐ近くにカプラボというスーパーがあり、そこにはいつも買い物に行っている。また、スーパーではなく個人商店の肉屋さん、魚屋さん、パン屋さん等もあちらこちらにある。特にパン屋さんが多いと思う。毎日の食材であるからだ。八百屋さんも結構あると思う。野菜や果物は比較的安く売られている。八百屋さんは店先まで品物を出しているので、すぐに分るのであるが、他の店は、店の前迄行かないと分らない。日本の店のように看板を出していないからである。店の前に立って、ここがどんな店であるかが分るのである。それから店の中に展示されているものを見ようとしても、店の入り口には鍵がかけられており、店員に合図して開けてもらう場合が多い。簡単には店の中には入れないのである。しかし、パン屋さんや肉屋さん等はいつでも入り口は開いているし、雑貨屋さん土産物屋さんも入り口は開いている。時計屋さん、メガネ屋さん、特別な物を売る店が鍵を締めているのである。
 日本の100円ショップと言われる店がある。もちろん100円ではない。昔、ユーロになる前はペセタであり、その時代に100ペセタで売る店があったようだ。今も100と書いてある店は中国人が経営する雑貨屋さんである。食材以外は何でもおいている。日本のコンビニエンスストアーは食材から生活用品迄売られているので結構便利である。こちらの雑貨屋さんは食材こそないが、生活用品なら何でも売っているのである。ちょっとした衣類、台所用品、化粧品迄置いている。観光地なので土産物もおいている。土産物屋さんで買うより安く買える場合がある。スミさんは時々この店に来ては手芸用品を買い求めているのである。このような傾向の店が結構あるということだ。
 それにしても羊子の家はバルセロナでも中心地にあり、いろいろな面で便利である。マンションを出れば、すぐに薬屋さんがあり、スーパーマーケットも近くであり、メトロポリタンというスポーツジムもすぐ側である。動物病院も近くにあるので、犬や猫達が具合悪くなればすぐに診てもらう。こういう便利な生活に対して、日本における我々の生活は不便という他はない。食材を買うためには車で出掛けなければならない。生活用品にしても、コンビニエンスストアーすら近くにはない。私は歩くことが趣味なので、買い物はすべて歩いていく。しかし、スミさんが買い物をしたいとき、あるいは病院に行くとき、薬屋さんに行くとき、いずれも車でないと行かれない。大塚平安教会在任中はスーパーもコンビニも近くにあり便利であった。サウナとかお風呂屋さんの類もいろいろとあり楽しみがあった。今住んでいる周辺にはそれらのものがないのであるが、まあ、それだけ静かなところに住んでいるので感謝しなければならない。時々、知人が訪ねてくれるが、あまりの静けさに驚いている。その代り買い物は不便ですよというのであるが。



待降節に入るとクリスマス関係のものを売る屋台がたくさん出る。



生活用品の市場。こちらは古物関係。



こちらはあたらしい物を売る店。



市場に飾られているクリスマス・ツリーの前で。