鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

常夏の国にて<36>

マレーシア・クアラルンプール滞在記(2013年3月13日〜6月4日)<36>
2013年4月17日「緑の中で」



 街が緑の中にあるのか、街の中に緑があるのか、とにかくどの道を通っても緑がある。牧師館があるコンドミニアムの周辺も緑が絶えない。森林のような一帯もあるし、どの通りも街路樹が続いている。クワラルンプール市街地にも行ったが、やはりどこも緑の印象である。国土の60%が熱帯雨林であると言う。飛行場から車でクアラルンプール郊外の牧師館があるコンドミニアムに向ったのであるが、行けども行けどもヤシ畑であった。このヤシからは油がとれるので、産業にもなっている。何処に行ってもヤシの葉がそびえたっているのである。
 こちらの気候については、人から聞いた程度であったのであるが、実際に生活してみて、訂正しなければならないこともある。気温については常時33度、34度であり、朝夕は23度、24度と聞いていた。平均すると27度と言うことになる。しかし、牧師館の中にいるかぎり、暑さ知らずであり、外の暑さを忘れてしまう。暑ければ常にエアコンの冷房運転であるからだ。むしろ日本にいれば、6月7月ともなれば蒸し暑さで汗もしたたって来るだろう。こちらでは汗をかくことはあまりない。暑い日差しの中を歩く時もあるが、日陰に入れば涼しいのである。むしろ外出する時は薄手の長袖を持参した方がよい。とにかく室内の冷房は効きすぎである。KLJCFの礼拝においても、半袖でもよろしいですよと言われていたが、スーツ姿でガウンを着ても暑くはない。それほど室内は冷房が効いているのである。一昨日はミッドバレーメガモールに行ったが、広い商店はどこに行っても寒いくらいであった。
 以下はネットの情報である。
東南アジアの中心に位置するマレーシアは、マレー半島ボルネオ島の一部・サバサラワク州から成り立っている。国土面積はマレー半島部分とボルネオ島部分を合わせ、33万338平方キロメートル。日本の面積の9割弱の広さの土地に、日本の16%の人口が住んでいることになる。そして国土の約60%が熱帯雨林で覆われている。人口約2830万人のマレーシアは、マレー系・中国系・インド系、そして多数の部族に分けられる先住民族で構成される多民族国家である。それぞれの民族が持つ宗教、生活習慣の融合は独特な文化を生み、マレーシアの魅力を創り出している。国全体が赤道に近く、熱帯雨林気候に属している。マレーシアでは一年を通じて常夏の気候である。年間の平均気温は27〜33℃で年較差は1〜2℃。また、マレー半島のほぼ中央に位置するキャメロンハイランドなどの高原地帯は、一年を通じて常春の気候と言われる。降水量は年間降雨量2500mm前後、月平均でも200mmと多いのが特徴である。季節は雨季と乾季に分かれるが、どちらの季節でもスコールと呼ばれるにわか雨が降る。雨季でも一日中雨が降り続くことはない。雨の後は気温が下がり、むしろ過ごしやすくなる。



集会に出席するために、迎えに来てくださる方を待つスミさん。
コンドミニアムは緑が一杯である。



きれいな花も咲いている。



このような状況下におかれて住むこと一ヶ月を過ぎた。生活にも環境にも慣れて来ているが、はっきり言って退屈な日々である。ボランティア牧師と言っても主として集会のお務めであり、日常における牧会と言うものはないからである。散歩したり、どこかに出かけたりすれば良いのであるが、それがない。タクシーに乗るのが面倒な面もある。ちゃんとメーターによって良心的に請求してくれれば良いのであるが、事前にいくらの料金と言って請求するのである。そういうタクシーはのらないことにして、メーターで請求するタクシーに絞っているのだが。住んでいる周辺は観光地ではないので、悪者はいないようである。スペイン・バルセロナに滞在した時は、いつも悪者に注意していた。詐欺やスリに二度も引っかかってしまったからである。
こちらではほとんどパトカーを見かけない。ときどき道路で取り締まっているのを見かけるが、治安上のパトロールは見かけない。それほど治安がよいのかも知れない。タクシーを除いては。タクシーの料金請求の悪さがなければ、本当に良い国だと思う。タクシーの悪さがあるから、どこにも行きたくないし、乗る気にならないのである。タクシーは有り余るほど存在している。その辺りをとりしまっらどうだろう、と思う。