鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

バルセロナ滞在記「聖誕の門を仰ぎ見つつ」<26>

バルセロナ滞在記(2014年10月21日〜)<26>
2014年11月20日バルセロナ日本語で聖書を読む会」



 バルセロナ日本語で聖書を読む会と言う集いがある。バルセロナに住んでいる人たちはスペイン語が話せるので、カトリックにしてもプロテスタントにしても教会があるのだから、出席している人もいる。しかし、それでも日本語で礼拝をささげたいのである。日本語で聖書を読み、日本語で説教を聞きたいのである。これはスペイン・バルセロナばかりではなく、いろいろな国々で日本語礼拝が行われているのである。日本基督教団には世界宣教委員会があり、ここからいろいろな国々に宣教師を派遣している。その場合、例えばドイツにしても、ドイツ人のための宣教師ではなく、ドイツに住む日本人のために派遣されるのである。少数の日本人であるが、その人たちのために宣教師が派遣され、礼拝の生活が導かれるのである。そして、ヨーロッパの日本人教会の皆さんが、一年に一度は一堂に会して集会を開いている。スペインにはマドリッド日本語で聖書を読む会がある。2011年にスペインを訪れたとき、その時は日本の東日本大震災が3月11日に起きたばかりであり、私達は4月4日から5月17日まで滞在したのであるが、各地で復興支援コンサートが開かれた。マドリッド日本語で聖書を読む会も羊子のピアノ演奏で復興支援コンサートを開催してくれたのである。羊子と共に我々もマドリッドに訪れたのであるが、ちょうど日曜日であり、こちらの集会の礼拝説教を担当させていただいた。このマドリッドには吉川祥永さんとフェルナンド夫妻がおられ、マドリッド日本語で聖書を読む会の中心になっておられるのである。
 ところでバルセロナ日本語で聖書を読む会は下山由紀子さんが中心になっておられる。2011年、2012年に訪れたとき、それぞれ礼拝説教を担当させていただいている。2011年に訪れたときには集会の20周年記念でもあり、少しばかり関わった者であるが、記念誌に寄稿させていただいたのである。今までは二回ずつ説教を担当させていただいている。集会は月に一回の開催である。今回は三ヶ月も滞在するのであるが、11月20日の礼拝説教を担当するになっている。12月の説教者はすでに決まっていると言われる。集会には、今回は7名の皆さんが出席された。下山さん以外は初めてお目にかかる人たちである。2012年に訪れて集会に臨んだが、その時の人たちは帰国されたか、それぞれの事情があるようだ。従って、永久的に関わっておられるのは下山由紀子さんだけで、他の方は流動的と言わなければならない。しかし、羊子ももはや永久的に関わっていることになる。もう10年以上はこの会に関わっているからである。
 不思議なことにこの下山由紀子さんのご実家は横浜市金沢区の並木にある。下山さんが洗礼を受けられた教会は日本基督教団ではないが、私の家からさほど遠距離ではない。数年前に下山さんが帰国されたとき我が家においでくださった。そして、帰りはご実家まで車でお送りしたのである。近くと言っても金沢区富岡の方面なので、やはり近いということではない。その様に日本では近いところの方が、今はスペイン・バルセロナ日本語で聖書を読む会の中心になって活動されている。そして、もう一つの出会いがここにあった。昔、大塚平安教会の教会学校に出席していた方、落合さんがこのバルセロにおられるのである。結婚して二人のお子さんがあるが、将来サッカーで活躍してもらいたいので、こちらで勉強し、練習しているのである。小学校4年生であるとか。落合さんが教会学校に出席していたのは1985年ころであったと思う。我が家の星子とも友達であった。その方がバルセロに住んでおり、聖書の会に出席するようになっているのである。既にそのことを聞いていたが、2013年11月に羊子のドレーパー記念幼稚園を会場にシルバさん家族支援チャリティーコンサートを開いたが、その時、バルセロナにおられる落合さんのご両親がおいでくださったのである。だから、今回バルセロナに訪れることになったとき、落合さんとの再会が楽しみであった。残念ながら、11月20日の集会には来られなかった。ご家庭のいろいろな事情が重なったためである。羊子の結婚式にはご出席くださっており、落合さんは我々夫婦、そして星子を見ている。しかし、式が終わるとお子さんとの関わりですぐに帰られたので、私達は落合さんを見ていない。今回はご事情があってのことであり、いずれはお会いすることができるであろう。
 それにしても外国で、思わぬ出会いがあるものだ。2013年3月から三ヶ月間マレーシアのクアラルンプール日本語キリスト者集会のボランティア牧師として赴いたとき、本当にびっくりするような出会いがあった。大塚平安教会に赴任して間もなくの頃である。一人の婦人が幼稚園児くらいのお子さんを連れて家庭集会に出席されておられた。その子のお兄ちゃんたちはドレーパー記念幼稚園を卒業しているが、本人は幼稚園に行きたくないと言うので、母と共に家庭集会に出席していたのである。その小さい男の子がマレーシアの教会に家族で出席されていたのである。小学生の二人の男のお子さん、そしてお連れ合いと共に教会生活をされており、礼拝では讃美歌指導をしているのであった。マレーシアの集会で、私が説教の中でドレーパー記念幼稚園の事等をお話ししたので、その方との出会いがあったのである。本当に神様のお導きを示されている。



下山由紀子さんのお宅で礼拝をささげる。



下山さんご夫妻と共に昼食のカレーライスをいただく。
カレーライスは下山さんのお連れ合い・カルロスさんが作られた。



集会に出席された皆さん。



2013年5月、マレーシア・クアラルンプール日本語キリスト者集会で
30年ぶりに出会った新井さんとご家族。