鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

隠退牧師の徒然記<341>

隠退牧師の徒然記(2015年2月11日〜)<341>
2015年6月11日「ドタバタする中にも」


聖書の言葉
しかし、あなたがたは、選ばれた民、王の系統を引く祭司、聖なる国民、神のものとなった民です。それは、あなたがたを暗闇の中から驚くべき光の中へと招き入れてくださった方の力ある業を、あなたがたが広く伝えるためなのです。「かつては神の民ではなかったが、今は神の民であり、憐れみを受けなかったが、今は憐れみを受けている」のです。
(ペトロの手紙<一>2章9-10節)


以前はNHKの朝ドラを見ながら朝食をとっていると、このブログに書いたことがある。その当時の朝ドラといえば「マッサン」という物語であった。昨年の10月から始まったのであるが、10月21日にはスペイン・バルセロナに連れ合いのスミさん、そして二番目の娘・星子と共に赴く。「マッサン」はいずれ北海道の余市が舞台になり、おもしろそうだと思っていた。何よりもマッサンの妻、エリーさんが実名はリタさんであることを知って、ぜひ見たいと思っていたのである。余市教会の付属幼稚園がリタ幼稚園であるからだ。その辺りのことについては、ブログで報告している。バルセロナ滞在中は、誰かさんがUチューブで過去の物語を投稿してくれるので、見にくい画面であるが結構見ていた。そして、今年の1月8日に帰国し、その頃から余市物語になったので、懐かしさをこめて見ていたのである。しかし「マッサン」は3月末で終了し、4月からは新しい番組になっている。舞台は能登半島、そして横浜が舞台なのであるが、はっきり言えば見る気がしない。以前、三陸海岸の海女さんを背景とする番組があったが、その番組の時もほとんど見なかった。番組では、どうもドタバタのシーンが多く、何で大騒ぎしてドタバタになるのかと思ってしまうのである。だから、今は朝8時頃には食事となるが、テレビをつけないでもそもそと食べているのである。
テレビもあまり民間放送は見ない。コマーシャルを見せられるのが嫌なのである。最近は髪の毛のコマーシャルが多いと思う。後は栄養剤のコマーシャルである。この様なコマーシャルになると思わず消してしまうこともある。しかし、コマーシャルでも「いいなあ」と思えるものがある。どこかの建築会社のコマーシャルである。一つの家で、本人たちが結婚し、子供が生まれ、その子供たちが結婚し、孫が生まれるところまで、物語り的なコマーシャルなのである。そこまで言えば、コマーシャルの批評をするくらい民間放送を見ていることになってしまう。コマーシャルを知っているのは野球を見ているからである。やむなくコマーシャルを見ることになる。
時々、「サプライズ」をテーマにした番組がある。民間放送と共にNHKでもそんな番組を放映していた。お世話になった人への感謝、あるいはお祝い事に対して、本人には内緒で「感謝やお祝い」を考えるのである。大掛かりの設定に、まさに本人はサプライズで、驚きやら、うれしさを隠し切れないというものである。確かに「サプライズ」であるが、「あそこまでしなくても」と思うことがある。大掛かりな設定ではなく、生活の中におけるサプライズだってあるのである。そのことをバルセロナ在住の羊子がメールで知らせてくれた。
羊子の友人のお子さんの、その友達が羊子のファンであるという。そのフアンの友達の誕生日に、みんなでサプライズを計画したという。羊子は先にカトリック教会で待っていて、フアンであるという女の子は、教会に入る時目隠しをしている。教会に入ったときに彼女の好きな「幻想曲さくらさくら」を羊子が弾き始める。その後、羊子のピアノまで来て、涙を流しながらショパン、ファリアの名曲に聞き入っていたという。そして、この彼女はインターネットに詩を載せ、羊子への感謝の思いを現したという。「勇気あるあなたを尊敬します。それは力強さや戦いに勝つことを誇示する勇気ではありません。あなたの奏でる最初の音から、目隠しをしていてもすぐにあなたの世界に惹きこまれました。これらの章節に感謝するとともに、私の想いを表現してくれたあなたを尊敬します。ある日、私自身が鏡を見るように、あなたは私の想いを描写する鏡を創作することを知っています。私はあなたに感謝するのみです。」
「サプライズ」と言い、日本では大掛かりなことをしては本人を驚かしているが、そんなことまでしなくても、「サプライズ」はあるのである。我が家でも子供たちは、私たち夫婦の誕生日や「母の日」等、プレゼントをしてくれるが、それがサプライズなのである。またバルセロナにいる羊子も、何かとiPadで話をしている。何とも言えないサプライズなのである。なにも大掛かりなことをしなくても、一言「ありがとう」、「おめでとう」の中に、どんなに大きなサプライズがあると思っている。そんなことを思っているが、嫌っているドタバタするような番組の中にも真実があるのだろう。



パロキアの教会でミサの奏楽をしているが、「サプライズ」が行われたのはこのピアノである。
ピアノは羊子のものであり、教会に置かせていただいており、ミサの奏楽やレッスンをおこなっている。
ミサが終わると子どもたちが寄ってくる。



親しくしているホアキンさんの誕生日に、羊子とフルート奏者のセヴェリンさんがお祝いのキスで「サプライズ」。
ホアキンさんはびっくりして、きょとんとしている。



連れ合いのスミさんの「サプライズ」、母の日に。



星子から贈られた散歩用の靴。
左は以前贈られ、右は今年の5月の誕生日に贈られている。
毎日、歩きながら「サプライズ」と思っている。